やっぱりノイズが好き(?)
Title:LUMINOUS
Musician:THE HORRORS
前作「SKYING」がUKチャート5位にランクインし、一躍ブレイクしたイギリスの5人組ロックバンドの、約2年9カ月ぶりとなる新作。前々作「Primary Colours」はシューゲイザー直系のフィードバックノイズが魅力的な傑作で、大きな評判を集めました。
続く「SKYING」は、最初に書いた通り、チャート上位に食い込むヒットを記録。それなりの評価を集めたようです。ただ個人的には、まさにフィードバックノイズが壺だった「Primary Colours」でハマった反面、ノイジーなギターが後ろに下がった「SKYING」は正直ちょっと期待はずれ、といった印象を受けました。
で、そんな話題になったアルバムに続く新作。まずアルバムの内容から言ってしまうと、イメージとしては、エレクトロサウンドを取り入れた「SKYING」と、フィードバックノイズが魅力的な「Primary Colours」の要素を見事に折衷させたような内容だったと思います。
まず前半は、エレクトロ色の強い作品が並んでいました。「So Now You Know」や「In and Out of Sight」などはまさにポップなメロにエレクトロなアレンジが組み合わさったようなポップナンバーに仕上がっています。
ただ一方でアルバムの冒頭を飾る「Chasing Shadows」では分厚いギターノイズがさく裂しており、やはりフィードバックノイズ好きには否応なく期待させられるスタートとなっていました。
そんなフィードバックノイズ好きがはまったのが「Jealous Sun」でした。フィードバックノイズの嵐に、サイケチックなギターの音色が混ざるインストは、まんまマイブラ(笑)。同じくシューゲイザーからの影響がダイレクトだったのが「Mine and Yours」。心地よいギターノイズを楽しむことが出来る魅力的な楽曲が並びます。
アルバム全体は、エレクトロだったりシューゲイザーだったり、あるいはサイケポップだったり、ノイジーでスペーシーなサウンドにキュートでポップなメロディーが重なるような構成の楽曲がメイン。間違いなくシューゲイザー好きにはたまらないような内容になっていました。
「Primaly Colours」を奏でたTHE HORRORSが、「SKYING」というフィルターを通ってさらなる成長を遂げた、そんな印象を受けたアルバム。しかしやはりあのフィードバックノイズはたまらないものがあるなぁ・・・聴いていてとても心地よくなるアルバムでした。
評価:★★★★★
THE HORRORS 過去の作品
Primary Colours
SKYING
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