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2014年5月14日 (水)

最低水準のヒットチャート

今週は対象週がゴールデンウィークまっただ中。そのため新譜は少な目で、売上も極端に少ないヒットチャートになりました。そのため今週はシングル・アルバム同時更新です。

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

そんな中で1位を獲得したのはももいろクローバーZ「泣いてもいいんだよ」。ちょっと意外なことにシングルでは初の1位獲得。中島みゆきが楽曲を提供したことでも話題になりました。初動売上は6万6千枚。前作はライブ会場&通販限定シングル「ももクリ 2013<LIVE会場&キングE-SHOP>期間限定シングル【2013年12月23日LIVE@西武ドーム】」の3万6千枚(2位)よりはアップしていますが、前々作「GOUNN」の7万7千枚(2位)よりダウン。ライブ動員などと比べるとシングルの売上はいまひとつ伸び悩んでいる感が。一部の熱烈なファンに支えられている感を強く感じます。

2位初登場はμ's「どんなときもずっと」。KADOKAWAの雑誌「電撃G's magazine」らが推進するアニメキャラクターによるアイドルプロジェクト。楽曲はなんのひねりもないアニメ声のアイドルソングといった感じ。2位は自己最高位ながらも初動売上4万5千枚は先々週ランクインした「それは僕たちの奇跡」の6万5千枚(3位)より減少。ただしその前作は、売上は1万枚から6千枚に落としたものの、14位から9位にアップし2週ぶりのベスト10返り咲きを果たしています。

3位には先週1位の嵐「GUTS!」が2ランクダウンながらベスト3をキープしています。

続いて4位以下の初登場ですが、まずは4位。LiSA「Rising Hope」がランクイン。LiSAはアニソンを中心に活動している女性シンガー。この曲はアニメ「魔法科高校の劣等生」オープニングテーマに起用されています。基本的にロック志向なようで、この曲もハードロックテイストのナンバー。初動売上2万9千枚は15位だった前作「traumerei」の1万8千枚よりもアップし、2作ぶりのベスト10入りになりました。

それに続く2曲は、今、注目の新進気鋭のロックバンド2組が入ってきています。まず5位、クリープハイプ「寝癖」。ハイトーンボイスが印象的なロックバンドですが、これでメジャーデビュー以降全シングルがベスト10入り。5位は自己最高位で、初動売上1万3千枚も前作「憂、燦々」の1万枚(10位)よりもアップ。

もう1組が8位初登場グッドモーニングアメリカ「拝啓、ツラツストラ」。こちらも軽快でポップな楽曲で注目度が上昇している4人組バンド。これがメジャー2作目で、初のベスト10入り。初動8千枚は前作「イチ、ニッ、サンでジャンプ」の4千枚(14位)よりアップ。ただし、フジテレビ系アニメ「ドラゴンボール改」エンディングテーマという好タイアップがついており、次回作以降の動向が気にかかるところです。

最後10位にはLedapple「Who are you ~愛のフラワー~」がランクイン。韓流の男性アイドルグループがまた出てきました。すっかり下火になった韓流ですが、一部ではいまだに根強いファンがいるんですね・・・。こちらは日本デビュー2作目。初動売上6千枚は前作「Greatest World」の7千枚(15位)よりもダウンながら、超低水準なチャートに助けられてのベスト10入りとなりました。

今週は返り咲き組がもう1枚。7位にSKE48「未来とは?」が先週の15位からランクアップ。通販や劇場売りの分が加算されたのでしょうか。

そんな訳で、10位がわずか6千枚というシングルチャートは以上。で、アルバムチャートはもっと低水準になっているわけでして・・・。


今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムは初登場がわずか1枚!

まず1位は「アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック」が2週連続の1位獲得。売上は16万5千枚で、先週の15万2千枚よりもなんとアップ。低水準なヒットチャートの中で1枚だけ気を吐いています。

2位もMay J.「Heartful Song Covers」が先週から同順位をキープ。売上1万9千枚は先週の2万1千枚よりもダウンながらも健闘しています。そして3位はPharrell Williams「Girl」が先週の4位からランクアップしてベスト3入り。ただし売上は1万4千枚から9千枚へとダウン。

3位の売上が9千枚という点でかなりすごいことになっているのですが、4位以下も目を覆うような惨状に。そんな中、唯一初登場だったのが6位のpetit milady「プチミレディア」。人気女性声優悠木碧と竹達彩奈によるユニット。いままでシングル2枚をリリースしていますが、ベスト10入りはシングル、アルバム通じて初となりました。

今週は返り咲き組もズラリ。和楽器バンド「ボカロ三昧」が13位から7位、ONE DIRECTION「MIDNIGHT MEMORIES」が15位から8位、米津玄師「YANKEE」が12位から9位にそれぞれ返り咲いています。ただし売上はそれぞれ5千枚→4千枚、4千枚→3千枚、7千枚→3千枚とダウン。そんな中、ベスト50圏外からPaul McCartney「NEW」が今週いきなり5位にランクアップ。こちら、来日公演を控えて昨年の来日ツアーの模様をDVDにおさめたボーナスディスクがついた「2014ジャパン・ツアー・エディション」がリリースされた影響。昨年の11月25日付チャート以来のベスト10入りとなりました。

そんな訳で、かなり低水準だったアルバムチャート。今週10位のNot yet「already」の売上はわずか3千8百枚!かなり悲惨な結果となっています。まさにCDの時代の終焉を感じさせるチャートでした。

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コメント

もういい加減配信チャートと合算したほうがいいのでは・・・
韓国は数年前からその形式ですし、アメリカに至っては様々な分野を統合
なにもいつまでもCDの売り上げに固執する必要はないのでは・・・

グドモとクリープが同時にTOP10入りしたのは嬉しいです
邦楽ロックも徐々に復活しつつありますね

投稿: softman | 2014年5月14日 (水) 23時45分

毎週ヒットチャートの更新お疲れ様です。
シングルチャートの1位って、今年に入ってアイドル以外で取ったのが、
ゴールデンボンバーとSEKAI NO OWARIだけと記憶しております(違うかもしれませんが)
アイドル嫌いのゆういちさんがよくこの現状で続けられるなと感心しています。
今後ともご自愛ください。

投稿: とらねず | 2014年5月15日 (木) 00時01分

>softmanさん
そうなんですよね。CD売上オンリーのチャートは既に役割を終えているとは思うのですが・・・そういう意味で、ここ最近、ビルボードチャートに注目しているのですが・・・ああいう総合チャートに注目したいですね。

>とらねずさん
アイドル嫌いというよりも、猫も杓子もという状況とあまりに露骨な複数毎買い戦略に霹靂としているといった感じです。もうちょっといろいろなジャンルがヒットしてくれるとうれしいのですが。

投稿: ゆういち | 2014年5月15日 (木) 22時23分

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