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2014年3月 9日 (日)

上田剛士の異なる魅力が2枚に。

現在活動休止中のTHE MAD CAPSULE MARKETS上田剛士のソロプロジェクト、AA=。昨年末、2枚のミニアルバムが続けざまにリリースされました。

Title:#
Musician:AA=

まず11月下旬にリリースされたミニアルバム「#」、そして・・・

Title:4
Musician:AA=

そしてこちらがそれからわずか2週間のインターバルを置いてリリースされたミニアルバムです。

どちらも30分に満たない長さの作品で、両者あわせても1時間に満たない長さになっています。それだけに、1枚にまとめてもよかったのでは?と思わなくもないのですが、楽曲の雰囲気として異なるスタンスの2作品。AA=というミュージシャンの持つ2つの方向性を示したといえるのかもしれません。

まず「#」の方は、明確にデジタルハードコア路線。いわば後期MADの延長線のような雰囲気の作品。ヘヴィーなバンドサウンドにデジタルサウンドが加わったダイナミックな作風。そこに載るメロディーはハードコア風ながらも、サビの部分は意外とポップというスタイルはMADそのまま。テクノ、ロック、ハードコア、HIP HOP、ポップの要素がたくみに交わった作風は、上田剛士らしさが全開されている、と言えるかもしれません。

ただ、一方でちょっと気になったのは、楽曲の輪郭が少々薄いように感じました。要するに、上田剛士がサウンドに込めたアイディアが先にありき、といった印象で、ポップソングとしてまとめあげられていない、MADの時のようなわかりやすいメロやインパクトのあるサビが少々不足していて「ポップソング」としての物足りなさを感じてしまいました。

逆に「4」に関してはまさにポップソング路線を前に押し出した作品。インパクトあるポップなメロがまず先にありきの作品で、それだからこそ「#」で少々ぼやけていた楽曲の輪郭が明確になったアルバムになっていました。

ただ、ポップになった分、パンキッシュな作風の曲が多くなり、「#」で魅了したデジタルハードコア色は薄め。上田剛士のアイディアもちょっと控え気味といった感じ。なんか「#」と「4」を足して2で割ればちょうどよい傑作になりそうなのにもったいないなぁ、という印象も受けてしまいました。

もっとも「4」の中でも「The Klock」などは、まさに後期MADを彷彿とさせるデジタルハードコア路線。さらにサビの部分で楽曲の抜けが入り、一気にポップなメロになる部分も上田剛士らしい楽曲構成。まさにファンなら大満足の名曲に仕上がっていました。

そういう意味で上田剛士の魅力はきちんと感じられたものの、その魅力を2枚のミニアルバムに分散してしまった結果、ちょっとその魅力が薄れちゃったかも、とも感じた作品でした。このアルバムを聴く場合は2枚で1作なので、2枚まとめてどうぞ。

評価:どちらも★★★★

AA= 過去の作品
#1
#2

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