« 読み応えのある評伝 | トップページ | ジャニーズ系が1,2 »

2014年2月25日 (火)

全盛期を思わせる充実作

Title:SPICE
Musician:ZEPPET STORE

2011年、東日本大震災へのチャリティー目的のため再結成後、コンスタントに活動を再開したZEPPET STORE。本作は活動再開後2作目、通算10作目となるニューアルバムです。

再結成後、初となる前作「SHARE5」もZEPPET STOREの魅力がフルに発揮された傑作に仕上がっていましたが、約1年ぶりとなる新作もカッコいい!!もうね、1曲目「DELIGHT」から、ガツンとするギターノイズからスタートし、ポップなメロディーラインがあらわれるあたり、まさにZEPPET STOREらしいカッコよさ。そこから「夜に這う」「DAZZLING SUN」と、ノイジーでヘヴィーなバンドサウンドをグイグイ押し出した作品が続き、否応なくテンションがあがります。

かと思えば中盤、「無情な世界」はシングルとしてもヒットポテンシャルありそうなポップ性を前に押し出したような作品。続く「SELFISH」も同じくポップなメロディーを前面に押し出したギターロック。いい意味で「J-POP」的な作品になっており、ここらへん、かつて「遠くまで」や「もっともっと」といったヒットシングルをリリースしていた頃の彼らを彷彿とさせる流れになっています。

そして後半も前半と同様、ノイジーなバンドサウンドを押し出したような曲に戻りますが、こちらはよりメロディアスに聴かせるタイプの曲が並びます。英語詞の「DRIVE AWAY」「BREAKTHROUGH」は、洋楽テイストにあふれた、彼ららしい魅力的な楽曲に仕上がっています。

最後はピアノやストリングスを入れてスケール感を増したバラードナンバー「WALKING IN THE MOONLIGHT」をはさみ、ラストの「SPY」はまた日本語詞でポップなギターロックナンバー。またもJ-POPテイストの強いインパクトある作品で締めくくっています。

この英語詞-日本語詞を行き来するような楽曲構成も見事ですし、ロック調、あるいは洋楽テイストが強い作品の中に、上手くJ-POP的なポップチューンを挟んでくる流れも見事。今回のアルバムは、そういうアルバム全体の流れも実に上手くはまっている作品になっていました。

そしてなによりも、シューゲイザーからの影響を感じるようなノイジーなギターロックから、ポップテイストの強い作品まで、様々なZEPPET STOREというバンドの魅力を上手く詰め込み、かつどれも魅力的な作品に仕上げている、という意味で、これが一度活動を休止したバンドの再結成後の作品とは信じられないような傑作に仕上がっています。活動を休止したことで、逆にZEPPET STOREというバンドの魅力を客観的に見れるようになったのでしょうか?今が彼らの最盛期では??とすら感じるほどの充実作になっていました。

かなり魅力的な作品で、年間ベスト候補クラスの傑作だと思います。残念ながら再結成後はメディアなどであまり取り上げられていないようですが、それがとても残念に思います。ギターロックが好きなら是非とも聴いてほしい傑作です。

評価:★★★★★

ZEPPET STORE 過去の作品
SHAPE5


ほかに聴いたアルバム

Kazuyoshi Saito 20th Anniversary Live 1993-2013 “20<21" ~これからもヨロチクビ~ at 神戸ワールド記念ホール2013.8.25/斉藤和義

タイトル通り、昨年8月25日に神戸ワールド記念ホールで行われたライブの模様を収録したライブ盤。彼、いままでもかなりの数のライブ盤をリリースしており、一体何枚目だよ、的な感はありますが、今、最も勢いのあると思われる時期だからこそ、ライブ盤に残したかったんだろうなぁ、ということはわかります。収録曲もベスト盤的な内容になっており、初心者向けでもあるかも。演奏も基本的に原曲通りの曲が多く、そういう意味でも初心者にもピッタリかも。ただ、ひとつの公演を3枚組ものボリュームでまるごと収めるのなら、正直MCも含めて全部収録してほしかったかも。どうも全体的に音質がきれいにまとまっている反面、観客席も含めた臨場感にはちょっと欠いていたような感じも。

評価:★★★★

斉藤和義 過去の作品
I (LOVE) ME
歌うたい15 SINGLES BEST 1993~2007
Collection "B" 1993~2007
月が昇れば
斉藤“弾き語り”和義 ライブツアー2009≫2010 十二月 in 大阪城ホール ~月が昇れば 弾き語る~
ARE YOU READY?
45 STONES
ONE NIGHT ACOUSTIC RECORDING SESSION at NHK CR-509 Studio
斉藤
和義

Playing The Orchestra 2013/坂本龍一

昨年5月に行われた日本では16年ぶりとなるフルオーケストラとの共演ライブの模様を収録した作品。彼の過去の代表曲などがオーケストラアレンジで演奏されていますが、予想を超えるようなアレンジはなく、良くも悪くも予想通りな内容に。まあ、たまにはオーケストラとやりたかったんだろうなぁ、という印象。

評価:★★★

坂本龍一 過去の作品
out of noise
UTAU(大貫妙子&坂本龍一)
flumina(fennesz+sakamoto)
playing the piano usa 2010/korea 2011-ustream viewers selection-
THREE

|

« 読み応えのある評伝 | トップページ | ジャニーズ系が1,2 »

アルバムレビュー(邦楽)2014年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/505136/55022731

この記事へのトラックバック一覧です: 全盛期を思わせる充実作:

« 読み応えのある評伝 | トップページ | ジャニーズ系が1,2 »