やはりライブが素晴らしい
TEDESCHI TRUCKS BAND ライブ
会場 ダイアモンドホール 日時 2014年2月7日(金)19:00~
2014年はじめてのライブは、テデスキ・トラックス・バンドの来日公演。ご存知このバンドを率いるデレク・トラックスとスーザン・テデスキは、「世界でもっともギターが上手い夫婦」と呼ばれ、かつ、デレク・トラックスは「新・三大ギタリスト」とも呼ばれるような腕前の持ち主だとか。そんな彼らが名古屋でライブ、ということもあって、かけつけてきました。
会場はそれなりにゆっくり見れる程度のスペースはあるものの、ほぼ満員。客層もさすが30代から40代あたりの落ち着いた客層がメイン。ただ、思ったよりも外国人の数は少ないように感じたのは名古屋という地方都市だからでしょうか?会場はスタート前から歓声があがるなど異様な熱気。そしてちょっと意外なことに、19時を5分ほど回った段階でスタート。もちろん、メンバーが登場すると、会場から大きな歓声があがり、彼らのライブを待ちわびたファンの多さを感じました。
まず1曲目は「DON'T LET ME SLIDE」からスタート。最初にバンドメンバーが音を出した瞬間から、すごい!あきらかにCDとは違う迫力を感じました。まず感じたのは、バンドの音の分厚さ。彼ら、バンドメンバーにドラムスが2人いるのですが、この2人のドラミングがとくにCDよりさらなる迫力を感じます。なにより、バンド全員の一体となったグルーヴ感がカッコいい!CDよりも一回りも二回りも迫力を増した演奏に、まずは惹き付けられました。
前半は「DO I LOOK WORRIED」や「IT'S SO HEAVY」などの曲を披露。最初、どの曲もジャムっぽい演奏を入れて、原曲とは大きく異なってくるのかなぁ、という想像をしていたのですが、ちょっと意外なことに、基本的に原曲に忠実なステージ。もちろん、ところどころでデレク・トラックスのギタープレイを入れてきて、その腕前にうっとりするとともに、スーザン・テデスキの、華奢なスタイルとは裏腹な、声量のあるボーカルは予想していた以上に上手くてビックリしました。
途中、ゲストギタリストとしてドイル・ブラムホールⅡが登場。ギターの共演となりましたが、デレク・トラックスのギターが比較的メロウな雰囲気だとしたら、ドイルのギターはノイズを利かせたサウンドで、その対比もまたステージにインパクトを与えるように感じました。ドイルがボーカルをとった「ST.JAMES INFIRMARY」は、もともとルイ・アームストロングの曲だそうですが、某所で、先日亡くなったブルース界のレジェンド、ボビー・ブランドのスタイルを模したものという指摘を見かけました。偉大なるブルースシンガーへのオマージュということでしょうか。
ドイルはその後も「ALL THAT I NEED」などにも参加し、そのギタープレイを聴かせてくれました。後半では、「PART OF ME」でちょっとモータウンちっくなポップな楽曲を楽しく聴かせてくれたり、「MIDNIGHT IN HARLEM」では、しんみりと聴きいる演奏を聴かせてくれました。
後半では、よりデレク・トラックスのギタープレイが前面に出てきた楽曲が増えて、ジャム演奏が増えたように思います。本編ラストを飾ったのは「BOUND FOR GLORY」で、まさにバンド、そしてギターのプレイを存分に楽しめるアレンジになっていました。特にデレク・トラックスのギタープレイは、もちろんとてもテクニックのある演奏なのは間違いないものの、必要以上にテクニックをひけらかすわけではなく、メロディアスな演奏が耳を惹きます。また、バンドサウンドの中で上手く溶け込んでいて、ただ単にテクニックを見せ付けたいだけのプレイではないギターサウンドに、とても暖かみを感じました。
そしてアンコールですが、2曲を披露。1曲目は・・・すいません、曲名がわかりませんでした(^^;;で、2曲目に入る前に、バンドメンバーが音あわせっぽい軽いジャムプレイを。ここで結構長いことうだうだと演奏していて、ここはこの日唯一、ちょっとダレたかも。ただ、最後を飾った「LOVE HAS SOMETHING ELSE TO SAY」では、途中、メンバーそれぞれにソロのパートが用意され、決してテデスキ・トラックス・バンドがデレク=スーザン夫妻だけのバンドではない、ということが強調されていたように感じました。でももちろん最後はデレク・トラックスのギターソロで締めくくり。全2時間10分強。ほどよい長さの迫力あるステージは、大盛況のうちに幕を下ろしました。
テデスキ・トラックス・バンドはライブが素晴らしいという話は以前から聴いていたのですが、確かにこの日のライブ、とても素晴らしかったです。なによりもバンドとしてのステージの一体感は素晴らしいものがあり、CDで聴くより比べ物にならない迫力を感じました。2時間強のステージは終始、その演奏に聴きほれたステージ。彼らのステージの評価の高さをまじまじと実感できたライブでした。
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