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2014年1月 1日 (水)

謹賀新年

新年、あけましておめでとうございます。

昨年は当「ゆういちの音楽研究所」をご愛顧くださり、まことにありがとうございました。本年も当サイトをよろしくお願いします。

年末は相変わらずゴロゴロ紅白を見ていました。今年の紅白といえば、直前にこんな記事が話題になりました。

紅白歌合戦 「紅白はとっくの昔に死んでいる」と音楽評論家

まあ、こういう「紅白は終わった」説はもう20年くらい前から頻繁に唱えられていました。一時期、民放の格闘技などが話題になり、本当に「紅白」に変わる大晦日の定番が出かけたこともあったのですが、正直、民放の方が先に勝手につぶれていきましたね・・・。最近は民放で大晦日におもしろい番組もなく、むしろ昔より紅白を見ているような感じもします。正直、この時代、なんだかんだいっても視聴率40%を取れる番組をやめるという選択肢はないと思いますが・・・。

今年の紅白は一言で言うと、綾瀬はるかの勝ちでしょう(笑)。これほどスリリングな紅白ははじめてでした(笑)。個人的にはサカナクションとリンホラが見てみたかったのですが、サカナクションはいつも通りのステージといった感じでカッコよかった。リンホラは、まあ、あんなものかなぁ、といった感じで。

AKB48の大島優子の卒業宣言が話題になったようですが、あれを見た瞬間は「あれ?大島優子ってもう卒業宣言してたよな、してなかったっけ??」といった印象。観客の反応も微妙だったし・・・。

ゴールデンボンバーはネタとしておもしろかったですね。「歌」というよりも完全にコント。ああいうグループは今後も是非紅白で見てみたいから、来年も期待しています。

あと個人的な印象ですが、演出的には「あまちゃん」に頼りすぎじゃない?つーか、私みたいに「あまちゃん」を見ていない人間にとっては少々意味が不明だったのですが。うーん。

そんな訳で、全体的には去年の方が楽しめたかな。今年は全体的には見所がすくなかったような・・・。


さて、昨年の音楽シーンといえば・・・

AKB48が4年連続シングル1位=オリコン

EXILE 3年ぶりレコード大賞!4度の受賞は史上初

ここ最近、音楽シーンの新陳代謝が極端に悪化しているような印象を受けます。例えば20年前、私が高校時代に人気だったミスチル、B'z、ドリカム、スピッツなどなど、いまだに第1線で活躍していますし、その頃にデビューしたGLAYやラルクなどもいまだに高い人気を誇っています。

じゃあ逆に私が高校時代に、20年前に活躍していたミュージシャンで、まだ第1線でヒットを出し続けていたミュージシャンが誰がいるか、と考えると、おそらくサザンやユーミンくらい。井上陽水や中島みゆきもヒット曲を出していましたが、どちらかというとドラマ主題歌に起用されたことによる単発ヒット。自分たちが生まれる前に活躍していたミュージシャンはかなり古臭いミュージシャン、といった印象でした。

AKB48やEXILEがどうこういう意図はなく、「4年連続シングル1位」「レコード大賞4度目授賞」というニュースは音楽シーンにとっては決して喜ばしいニュースではなく、むしろ悲観すべきニュースだと思います。それは、それだけシーンに新陳代謝が進んでおらず、新人が出てきていない証拠。どんなジャンルでもそうですが、新たな才能が出てこない分野は必ず衰退する運命にあると思います。

それだけに2014年は、今のミュージシャンたちを一気に過去に葬り去るような新たな才能の出現を期待したいのですが・・・いつまでも複数枚買い戦略などで、「シングルCD」みたいな過去の遺物にすがりついているような音楽業界には何の期待もできないのかなぁ・・・。

今年は昨年より、少しでもいい年になりますように。

それではみなさん、良いお正月を!

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コメント

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

私も大晦日は紅白を視ていました。私がお目当てとしていたのはゆういち様も挙げられているLinked Horizonや水樹奈々さんとT.M.Revolutionのコラボだったり、福山雅治氏、ゆず、ドリカム、サカナクションあたりでしたが、何よりも昨年は一年通して大河ドラマ「八重の桜」を楽しんだ事もあって(この作品については視聴率面での苦戦が挙げられていましたが個人的には近年の大河としては出来が良かったと思っています)、主人公新島八重を演じた綾瀬はるかさんの司会ぶりもあります。2010年の松下奈緒さんや2011年の井上真央ちゃん(実は自分の母校の後輩)や2012年の堀北真希ちゃんといった朝ドラヒロインの方々は司会をソツ無くこなしていた感がありますが、綾瀬さんの司会はスリリングだったという事は同感です。対して嵐は民放でレギュラーを持っているだけあって司会は上手いという印象でした。
個人的には出場歌手の中ではリンホラや水樹さんとTMRのコラボというアニソン絡みのアーティストのインパクトが大きかったと感じていますが、NHKは地上波テレビの中ではアニソンにも力を入れているだけのものがあったと思っています。以前出場歌手発表があった際にゆういち様が来年(今年)初音ミクが出るのではないかとおっしゃられていましたが、私も数年前から毎年のように出してくれと思っています。NHKでは初音ミクの特集番組をやっていたりするだけに。初音ミクはともかく今年の年末はもう少しアニソン枠の歌手が増えるような事になるのでしょうか。当ブログのヒットチャートレビューの常連となっているアイドルマスターやうたのプリンスさまあたりが来たりとか。
「あまちゃん」頼みの演出については過剰過ぎるという感もありました。上記の朝ドラヒロインの歴代司会絡みで朝ドラ出演者が登場する事はあったもののどちらかといえばさりげなくという印象でしたが、今回は目玉みたいな扱いという感じでやりすぎにも思えなくもなかったです。近年恒例になっているサプライズゲストが呼べなかったからなのかどうかは分かりませんが。一部の週刊誌メディアではサザンに断れたとか言われていましたが、個人的には昨年5年ぶりに復活したサザンが見たかったと思っていたりしました。あるいは昨年久しぶりに来日公演をしたポール・マッカートニーを海外中継で登場させるとか。
冒頭に挙げた「紅白は死んでいる」とか「華がある歌手がいない」という事は「紅白終わった」関連の記事というのは一種の恒例行事のようなものでしょうか。年初~春頃にかけて週刊誌メディアに登場する大河ドラマ叩き記事のようなもので。確かに2000年代初頭あたりは裏番組の格闘技が瞬間視聴率で紅白を抜いた事があり、対するNHKも紅白の再放送をしたり視聴者リクエストを実施するとかのテコ入れをして話題作りをしていた事がありましたが、何時の間にか民放の方が紅白に対抗できるコンテンツが出せなくなったかで沈んでいった感がありますね。結局の所は、視聴率は前回を上回り2013年の年間トップとなったようで近年では数少ない視聴率40パーセントを超えられるモンスター番組だったという事になりますね。

昨年の音楽シーンに関しては、年間ヒットチャートについてはいかに複数商法展開してCDを多く売るか的なやり方には前からウンザリしていましたが、前述した久方ぶりに復活したサザンや紅白に出場したリンホラの楽曲が上位に食い込んだ事は数少ない光明というかまだまだ捨てたものでは無いと考えておいてもいいのではないかと考えています。昨年も良い楽曲というものはまだまだ世に存在する事は実感しましたが、シングルCDというメディアには限界感が一層強く感じられてきました。アルバムでもオールタイムベストを発表するベテランアーティストも少なからずいただけに、シングルはおろかアルバムを含めパッケージメディアとしてのCD自体も大きな曲がり角が目の前に来ていると考えてもいいのでしょうか。CD自体が衰退しても音楽そのものが消え去ってしまうような事は決してないとは思っていますが。個人的にもCDをレンタルで聴く事はあっても買うという事自体しなくなって久しかったりしますが、仕事を含め自分の生活が忙しくなると音楽や映像作品、ゲームといった娯楽からはいつしか足が遠くなってしまうという感すらします。

一番書きたかった事としては今年の2014年という年は、節目の年を迎えるミュージシャンが少なからずいるという事です。自分が調べた範囲では、THE ALFEEはデビュー40周年で、CHAGE&ASKAがデビュー35周年、TM NETWORKと吉川晃司氏がデビュー30周年、DREAMS COME TRUEはデビュー25周年、X JAPANはメジャーデビュー25周年、GLAYとL'Arc〜en〜Cielはメジャーデビュー20周年という感じです。ここに挙げた方々は私が高校生の頃にはもう既に第一線で活躍していたり、高い人気がありながらも活動休止したり(後に復活しましたが)、デビューしたばかりの新人だったりと色々だったという印象があります。その頃はアルフィーやサザン、チャゲアスがだいたい15~20年くらいのキャリアがあるという事だけで凄いと思っていましたが、それはまだ自分が若すぎたからなのかまだ日本のロック・ポップスの歴史がようやく一世代分になろうという若い歴史だったからなのかのどちらかのような感じだったりします。今やキャリアが20年~25年あるアーティストなんてゴロゴロいるという感じですし。個人的には10年そこらのキャリアでは凄いという印象は持っていなかったりします。
ゆういち様もおっしゃられているように日本の音楽界がそれこそ新陳代謝が悪化しているというのは分かる気がします。自分が中学~高校生の頃に好きになったミュージシャンが今も第一線で活躍している事は嬉しい事でもありますが、そういったベテラン勢と若手がガッツリ競い合ってこそ音楽シーンのさらなる進展が望めるような気もしています。海外の方がまだ大御所クラスのミュージシャンと21世紀デビューの若手がガッツリと競い合っているようにも見えなくなかったりしますが。

かなりの長文となってしまいましたが、今年も面白い音楽レビューを期待しています。

投稿: MoTo | 2014年1月 3日 (金) 15時43分

>MoToさん
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
綾瀬はるかの司会はかなりスリリングで今年の紅白の一番の目玉に感じました。
初音ミク関連のミュージシャンの出演となるとおもしろいのですが、
ただ初音ミクを前面に出しすぎると、それはそれでちょっと違うのかな、と思うので難しいところです。
今回の「あまちゃん」もそうですが、初音ミクにしてもアニソンがらみとしてもあまりやりすぎると、そのジャンルを知らない人にとってはわけがわからないだけなので難しいところです。
紅白不要論は私が高校の頃から出ていたような気がします。民放も、ダウンタウンの番組ががんばっているみたいですが、正直、紅白と比べるとやはり差は大きいような気がします。良くも悪くも紅白はまだまだ続きそうです。
2014年は確かに節目のミュージシャンが多いですね。ただ、昔はバンドにしてもデビュー10年で解散というミュージシャンが多く、20年30年というミュージシャンはかなりレアだったように思います。もちろん長く続けられるというのはそれだけですごいことなのですが、彼らがいまだに第一線というのはやはり問題なような印象があります。上にも書いた通り、そろそろドリカムやGLAY、ラルクあたりを追い落とすくらいのミュージシャンが出てきてもいいと思うのですが・・・。

投稿: ゆういち | 2014年1月 6日 (月) 23時51分

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