レジェンドの孫のソロプロジェクト
Title:Hear Me When I Say
Musician:CEDRIC BURNSIDE PROJECT
著名なブルースマン、RLバーンサイドの孫であるドラマー、セドリック・バーンサイドのソロプロジェクト。ギター、ベースのトレント・エアーズとのデゥオを中心に構成したアルバム。「BLUES&SOUL RECORDS」誌で年間ベストアルバムの1枚として選ばれていたのをきっかけに聴いてみました。
1曲目「Bloodstone」から、アコギとボーカル、さらにハープの音色が実にパワフルな王道のブルースナンバー。セドリックが奏でるリズムも実に気持ちよく、これからはじまるアルバムに期待十分な出だし・・・・・・と思ったのですが・・・。
うーん、正直な話、そこから先、中盤はちょっと退屈に感じてしまいました。「'Til They Bury Me」のハードロックテイストなギターもいかにもな感じてあまりおもしろく感じられなかったし、「I Like It,I Love It」のムーディーでコンテンポラリーな雰囲気もあまり好みではありません。「Gettin' Funky」で聴かせてくれるギターとか、所々でおもしろい部分も確かにあったものの、中盤に関しては正直ダレてしまう内容でした。
ただ、それが再びグッとおもしろくなったのが後半で、「Come On In」の力強いアコギの音色と、そのアコギにあわせるように歌い上げるボーカルにまず強く惹かれます。「We Did It」もいかにも泥臭いブルースの王道路線なのですが、おなじフレーズを繰り返すアコギに、途中に入るハープの音色がなんともいえず染みます!
そんな感じでブルース路線が強い作品に関してはかなり面白みを感じた反面、ロック寄りにシフトを移すととたんにつまらなさを感じてしまいました。個人的には無理にロック路線をとるよりも、もっとブルース寄り路線を貫いてほしかったなぁ、と感じたアルバム。曲によっては痺れるほどカッコよかったのですが・・・アルバム全体としては惜しいと感じてしまう作品でした。
評価:★★★
ほかに聴いたアルバム
Unorthodox Jukebox/Bruno Mars
前作「Doo-Wops & Hooligans」が大ヒットを記録し、一躍話題となったアメリカのシンガーソングライターの2作目。ただ正直、その前作があまりおもしろくなかったのでほとんど期待はしていなかったのですが・・・・・・これがビックリするほど良くなっていました。基本的に前作のメロウな作風を引き継ぎつつ、インパクトさとソウルな要素が増した作品は、「平凡なポップソング」から「良質なソウル風ポップス」に大きな進化を遂げていました。前作を「いまひとつ」と感じた方でも、是非再度聴いてほしい作品です。
評価:★★★★★
Bruno Mars 過去の作品
Doo-Wops & Hooligans
Old Sock/Eric Clapton
クラプトンの3年ぶりとなる新作は、新曲2曲を含むカバーアルバム。ただその選曲もジャズ、ブルース、カントリー、レゲエなど実に幅広いジャンルから選曲し、その音楽的嗜好の広さを感じます。ただ、カバーとしてはしんみりと聴かせる「大人のロック」といった感じで、安心して聴ける反面、目新しさはなかったかも。
評価:★★★★
ERIC CLAPTON 過去の作品
Clapton
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