« ユーミンvsみゆき | トップページ | 完成度高いデビュー作 »

2014年1月 8日 (水)

紅白/レコ大の影響は?

今週のヒットチャートの対象は12月30日から1月5日。新譜も少なく、例年、紅白やレコ大の影響、あるいはお年玉の影響で、2013年のヒット曲、アルバムがチャートにあがってくる週なのですが・・・。

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週の1位はゴールデンボンバー「101回目の呪い」。昨年も1月1日にシングル「Dance My Generation」をリリースしましたが、ちょうど1年のスパンでのリリースとなりました。てか、1月1日リリースのシングルにこのタイトルってのが彼ららしい(笑)。初動売上15万7千枚は、その前作の12万4千枚からアップ。今年も彼らの人気は続きそうです。

2位初登場は3Bjunior「七色のスターダスト」がランクイン。こちら、スターダストプロモーション所属のももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、チームしゃちほこなどが集結した企画モノ。伊勢正三・南こうせつの書き下ろしによる新曲なのですが、曲の雰囲気は完全にAKB48(というよりも、乃木坂46に近い?)なんですが・・・。

3位は先週1位のHey!Say!JUMP「Ride With Me」が2ランクダウンながらベスト3をキープしました。

さて今週、実は初登場が1位2位の2曲のみ。ただし、他に1曲のみ、ベスト10圏外からランクアップし、初のベスト10入りとなった曲がありました。それが昨年のレコード大賞で新人賞を受賞し、紅白歌合戦にも出場した福田こうへい「南部蝉しぐれ」。2012年10月リリースの曲ながら、先週の16位から9位にランクアップし、見事ベスト10入りを果たしました。

ただ、正直楽曲自体は何の特色もない演歌で特におもしろみは感じられません。せっかく民謡歌手出身の彼だから、もっと思いっきり民謡っぽい曲の方がおもしろいと思うんだけどなぁ。

今週のベスト10で紅白/レコ大の影響が顕著なのはこの曲のみ。お年玉を持った中高生というよりは、レコ大や紅白を見たおじいちゃんおばあちゃんがレコード屋に足を運んだようです。他には紅白卒業が話題となった北島三郎「人道」が12位にランクインしていますがこちらは1月1日発売の新曲。先週28位のLinked Horizon「自由への進撃」が17位にランクアップ(発売枚数 2千枚→4千枚)が目立ったくらいでしょうか。昨年以上に年末効果の少ない、かなり寂しい結果になっています。


今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャートも新譜のほとんどないチャートに。

1位は先週に引き続き三代目J Soul Brothers「THE BEST/BLUE IMPACT」が獲得。2位には先週4位のコブクロ「One Song From Two Hearts」がベスト3返り咲き。3位には先週6位の「映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』~MUSIC BOX~」が、こちらもベスト3返り咲きという結果になっています。

ベスト10唯一の初登場が4位「スタダ 3Bjunior ラスト大全集」で上でも紹介したスターダストプロモーション所属のアイドルの曲を収録したオムニバス盤がランクインしています。

またアルバムチャートはシングルチャートと異なり、ベスト10返り咲きが大量にランクインしています。13位→5位 ONE DIRECTION「MIDNIGHT MEMORIES」(8千枚→9千枚)、23位→7位 AVRIL LAVIGNE「AVRIL LAVIGNE」(6千枚→7千枚)、21位→8位 LADY GAGA「ART POP」(6千枚→7千枚)、17位→10位 ポルノグラフィティ「PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary "ALL TIME SINGLES"」(7千枚→6千枚)となっています。

ポルノグラフィティ以外は洋楽勢の返り咲きが目立ったのが特徴。紅白やレコ大効果というよりは、年末のお年玉効果でしょうか。ただその結果売れたのが邦楽ではなく洋楽という事実がかなり日本の音楽シーンにとっては寂しい感じがします。ポルノも返り咲きとはいえ、売上は落としていますし。

ベスト10以下でも目立つのは嵐「LOVE」が20位から12位にランクアップした程度ですが、こちらも売上的には6.8千枚→6.4千枚とダウンという結果になっています。

シングルアルバム同様、昨年以上に年末の紅白やレコ大、あるいはお年玉効果による、2013年のヒット盤の返り咲き効果が見られないチャートになってしまいました。売上があがった数少ない例がシングルでは演歌、アルバムでは洋楽勢と、J-POP勢は皆無。それだけJ-POPに「聴き返したい」と思えるようなヒット曲がなかったという事実。もっと音楽業界は危機感を持ったほうがいいと思うのですが・・・いかに一人のファンに複数枚のCDを買わせるか、としか考えていない今の音楽業界には無理な注文でしょうか。

ヒットチャートはまた来週の水曜日に!

|

« ユーミンvsみゆき | トップページ | 完成度高いデビュー作 »

ヒットチャート2014年」カテゴリの記事

コメント

ゆういち様
こんばんは

チャート分析もやってらっしゃったのですね。
紅白の影響力は
お年寄りにはまだ残っているのですね。
なるほど。

投稿: GAOHEWGII | 2014年1月 9日 (木) 18時17分

>GAOHEWGIIさん
今年の紅白は特にお年寄りへの影響が大きかった感じですね。というよりも、中高生がもうCD屋に足を運ばなくなってきているような、残念な印象も・・・。

投稿: ゆういち | 2014年1月28日 (火) 00時04分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 紅白/レコ大の影響は?:

« ユーミンvsみゆき | トップページ | 完成度高いデビュー作 »