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2014年1月25日 (土)

今、最も魅力的な男性シンガー

Title:The Entertainer
Musician:三浦大知

前作「D.M.」で初のチャートベスト10入りを果たし、今、もっとも注目を集める男性シンガーのひとり、三浦大知の最新作。「D.M.」のレビューでも書いたのですが、三浦大知といえば、若干10歳でデビュー。類まれなる歌唱力が「和製マイケル・ジャクソン」として大きな話題と高い評価を集めました。その実力と評価に見合うだけ、売上がようやく追いついてきた感じがします。

ただ前作「D.M.」は自身初のベスト10ヒットとなったものの、残念ながら傑作とはほど遠い内容と思いました。一番の要因は流行りのEDMサウンドを使っているもののあきらかなオーバーアレンジで彼の歌唱力が生かされていなかった点。ポップで聴きやすいアルバムではあったものの、彼の歌唱力を考えると平凡と感じざるを得ないアルバムになっていました。

今回のアルバムに関しても、基本的な路線は前作と同様とEDMを主軸に据えた作品。「Elevator」「Right Now」など、EDMの王道ともいえる作品も並んでいます。ただし、オーバーアレンジ気味だった前作と比べるとアレンジはちょっと控えめ。きちんと三浦大知のボーカリストとしての魅力を押し出した内容になっていました。

まずそれが象徴されていたのが冒頭を飾る「Can You See Our Flag Wavin' In The Sky?」。三浦大知の伸びのある高音ボイスをこれでもかというほど生かしたナンバーで、爽やかなボーカルに酔いしれてしまいます。

中盤でも「Chocolate」のような伸びのあるボーカルを生かした曲も並び、さらに「Interlude」以降に並ぶ「Listen To My Heartbeat」「all converge on"the one"」はシンプルなアレンジで彼の声を最大限に生かしたバラードナンバー。三浦大知のボーカリストとしての魅力を最大限に感じつつ、アルバムは幕を下ろします。

天才ボーカリストの名を惜しいままにした彼の実力を存分に感じることが出来る傑作。「和製マイケル・ジャクソン」の呼び名は今でも通用するかもしれません。間違いなく彼は、今、最も魅力的な男性シンガーのひとりでしょう。

ただ一方では前作で感じた欠点が、残念ながら本作でも一部残ってしまっていました。それが全体的によくありがちな曲が多かったという点。確かに三浦大知のボーカルの力で魅力的な曲に仕上がっています。ただ、決して真新しさはありません。上にも「EDMの王道」と書きましたが、良くも悪くもヒットチャートでよく聴くようなタイプの曲が並んでいました。

ここらへん、今度はボーカルの魅力だけではなく、曲でも三浦大知らしさを出せればさらなる傑作が産まれると思うのですが・・・その点だけはちょっと残念でした。もっともこの欠点、今回のアルバムに関しては三浦大知のボーカルの魅力の方が十分上回っています。実に魅力的な1枚でした。

評価:★★★★★

三浦大知 過去の作品
D.M.


ほかに聴いたアルバム

SPACE TOUR/KREVA

KREVAのライブアルバム。正直、HIP HOPでライブアルバムというのはちょっと珍しい感じもするのですが、それだけライブに自信がある、ということなのでしょうか。確かに前半と終盤ではかなりの盛り上がりがこのアルバムを通じても伝わってきて、楽しそうな空気は感じます。ただ、中盤はミディアムテンポなナンバーが結構長く続いていて、ちょっとダレるかも。前半の盛り上がりが特に楽しそうなだけに、その点はちょっと残念でした。

評価:★★★★

KREVA 過去の作品
心臓
OASYS
GO
BEST OF MIXCD NO.2
SPACE

m@u/後藤まりこ

元ミドリのボーカリスト、後藤まりこの2枚目のソロアルバム。パンクバンドのミドリからするとかなりポップにシフトしたソロデビュー作でしたが、本作ではさらにポップにシフト。キュートと表現できるようなメロディーは彩りがあります。一方でアレンジはエレクトロやパンク、ポストロックなどの要素を詰め込んで、こちらはかなりあざやかな雰囲気。個人的にはちょっとオーバーエフェクト気味な印象があるのですが、こういう情報過多なのが、最近の流行なのかなぁ。

評価:★★★★

後藤まりこ 過去の作品
299792458

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