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2013年12月21日 (土)

早くも2作目!

Title:SHANGRI LA
Musician:JAKE BUGG

デビューアルバムが話題となったイギリスのシンガーソングライターJAKE BUGGの2枚目。あれ?デビューアルバムをリリースしたの、この間じゃない?早いなぁ・・・。と思ったのですが、それは国内盤の話で本国でのリリースからは1年経っているみたいですね。でも、洋楽としては1年のインターバルでのリリースはやはり早いなぁ。

(前にも同じことを書いたかもしれませんが)絶賛の元にデビューしたミュージシャンについて個人的に1作目より2作目の方が好みというケースが少なくなく、THE STROKESもARCTIC MONKEYSも評判の高かったデビューアルバムよりも2作目の方が好みだったりします。RADIOHEADも2作目「THE BENDS」が一番好きなアルバムですし、oasisも・・・これは言うまでもないか。

それは勢いのある曲がつまってミュージシャンの自己主張が激しい1作目よりも、ちょっと落ち着いてリスナーの側を考慮する余裕の出来た2作目の方が、いい意味でこなれた作品が出来上がることが多いから、のように思います。で、デビューアルバムが大きな話題となったJAKE BUGGの2作目。確かに勢いが先行した1作目と比べると、かなりこなれた印象を受けました。

デビューアルバムは前半、勢いのある曲が並び一気に惹きこまれた反面、後半は少々失速気味でした。しかし今回のアルバムに関しては印象が一変。前半に勢いのある曲が並ぶものの、中盤から後半にかけてもミディアムテンポのナンバーとアップテンポなナンバーがほどよいバランスで並んでいて、聴く側を飽きさせません。

また、楽曲についてもフォーク寄りの作品が多かった前作に比べると、グッとロック志向が強くなった印象が。「SLUMVILLE SUNRISE」「WHAT DOESN'T KILL YOU」のようなヘヴィーなバンドサウンドを押し出した曲が前半に並んでおり、その印象を強めています。中盤も、「ALL YOUR REASONS」のようなミディアムテンポのナンバーはいかにもUKロックといった雰囲気に。一方では「ME AND YOU」のようなフォーキーなナンバーも間に挟まっており、ここらへんもロックを主軸にフォークやカントリーの曲もほどよく配置されており、バランス感覚の良さを感じます。

そんな感じでデビューアルバムに比べてグッと聴きやすさが増した2作目。ただその一方でアルバム全体のインパクトとしてはちょっと薄味だったかも、とも思いました。前作の荒っぽさは消えて全体的に洗練された印象もあり、それがプラスでもありマイナスにもなっていたようにも感じます。

2作目の方が好みの場合が多い、なんていっていながらこういう結論になるのは申し訳ないのですが、JAKE BUGGのアルバムに関しては1枚目の方がよかったかなぁ。とはいえ、今回のアルバムも十分傑作だったと思います。ただ、このまま3枚目に進むと、そろそろ「マンネリ」という印象も首を持ち上げてくるかも。そういう意味では次のアルバム、要注目かもしれません。

評価:★★★★★

JAKE BUGG 過去の作品
JAKE BUGG


ほかに聴いたアルバム

COVERS(邦題:カヴァーズ~私のお気に入り)/NORAH JONES

ノラ・ジョーンズに影響を与えた、邦題どおり「お気に入り」のナンバーをカバーしたカバーアルバム。エヴァリー・ブラザーズやジョニー・キャッシュみたいなオールドナンバーが多く、なんとなくノラ・ジョーンズらしさを感じさせる選曲。一方ではウィルコのようなオルタナティヴなミュージシャンも選曲されている点も彼女らしいところ。

ちなみにこのアルバムに収録された「My Blue Heaven」は、以前紹介した、日本の戦前の人気ジャズシンガー二村定一も原曲を「青空」としてカバーしていて、アメリカのスタンダードナンバーと、日本の戦前のヒット曲が意外なつながりをみせていておもしろいところ。機会があれば、両者聴きくらべてみてください。

楽曲はどれもノラが感情込めてしんみり、そしてゆっくりと歌い上げており、まさに心に染み入るナンバーばかり。ただ、彼女が歌うことにより、しっかりとノラ・ジョーンズの楽曲に仕上げています。間違いなくノラ・ジョーンズのアルバム。オリジナルが気に入って、このアルバムが未聴なら急いで聴くべし。

評価:★★★★★

NORAH JONES 過去の作品
THE FALL

...FEATURING NORAH JONES(ノラ・ジョーンズの自由時間)
LITTLE BROKEN HEARTS

Music From Another Dimension!/AEROSMITH

純然たるオリジナルアルバムとしては、11年ぶりとなるエアロスミスの新作。楽曲は全体的に軽くポップ。ハードロック色は薄めで、むしろオルタナな方向性すら感じる作品。そういう意味では聴きやすいものの、ハードな側面を求めるファンにとってはちょっと物足りない作品だったかも。実際、Amazonのレビューなどでも評判は悪い模様。ただ個人的には、ハードロック志向ではないためかもしれませんが、言われるほど悪いアルバムではないと思うのですが・・・。

評価:★★★★

AEROSMITH 過去の作品
Devil's Got A New Disguise(エアロスミス濃縮極極ベスト)

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