今どきのバンドにもUKの血が?
Title:The 1975
Musician:The 1975
昨日はHAIMというガールスロックバンドを紹介しましたが、今日紹介するThe 1975とHAIMは、なんとなく似た方向を向いたバンドのように感じます。共通項としては、ちょっと80年代風味のあるエレクトロサウンドを全面的に使用している点、ポップなメロディーラインが楽曲の主軸となっている点、ロックバンドだけれどもポップスさを前面に押し出している点、その流れで時としてR&Bあたりの影響も感じる、ロックに拘らない自由さを感じさせる点などなど。
アルバムが全英チャートで1位を獲得して一気に注目を集めた点や、どちらも今年の夏フェスで来日したという点(HAIMはフジ、The 1975はサマソニ)という共通点でしょう。このアルバムのリリースで、日本でも俄然注目を集めるようになった、という点でも注目されます。
ただ一方で両者違う点も多いのも当たり前。まずこちらは男性でHAIMは女性ですし(笑)。もちろん楽曲的な違いも。一番大きい違いはHAIMが今風のR&Bの影響が強くどちらかというとポップス寄りなのに対して、The 1975は、例えば強いビートを聴かせる「THE CITY」にしても、ギターサウンドが前に出ている「TALK!」にしても、どちらかというとロック寄りのスタンスに感じます。
またフックの効いたメロディアスなポップス路線は、UKロックバンドの王道のように感じます。なんといっても彼らの出身地は、あのマンチェスター。もっとも本人たちはオアシスやsトーン・ローゼズといったマンチェスター出身のバンドからの影響は否定しているのですが、ポップなメロディーは他のマンチェスター出身バンドに繋がるような部分も??
そういうこともあり、最初、ロック色が薄いサウンドにちょっと好みじゃないかも、と思ったのですが、何度か聴くうちに徐々に気に入ってきました。ただ、正直、前半がポップなメロディーに心地よさを感じた反面、後半はちょっとダレて、メロも平凡になったような感じも・・・。前半の勢いが最後まで持続していれば十分な傑作だったようにも感じました。そういう意味で、次回作に期待という側面も強かったかも。
評価:★★★★
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