注目の美人姉妹バンド
Title:DAYS ARE GONE
Musician:HAIM
アメリカ・カリフォルニア出身の女の子3人姉妹によるガールズバンド。今年のフジロックにも来日し、そのライブも話題になりましたが、このデビューアルバムはイギリスのアルバムチャートで1位を獲得。今、もっとも注目を集めるバンドの一組です。
そんな彼女たちの楽曲、まずひとつ大きな特徴となっているのがエレクトロポップという点。3人組バンドといっても、ギターやドラムスといったバンドサウンドを前面に押し出すようも、軽快なエレクトロのサウンドがメインの構成になっています。
ただしエレクトロなサウンドといっても、決して今はやりのEDMではありません。簡単に言ってしまうと軽快なポップソングといった感じ。シンセのサウンド+軽快なポップで、イメージ的には80年代の雰囲気に近いところも?例えば「FOREVER」あたりには80年代ポップの香りも感じます。
とはいえ主軸はあくまでもポップなメロディー。80年代ポップというよりは、イメージ的にはアメリカのガールズポップに近い雰囲気を感じます。彼女たちの影響を受けたミュージシャンの中でBritney Spearsをあげていますが雰囲気的にはそんなタイプに近いかも。また、同時に影響を受けたミュージシャンとしてDestiny's ChildやTLCなどの影響もあげているようですが、確かに楽曲からはロック以上にR&Bの影響を強く感じさせます。
立ち位置的にはバンドで、実際「MY SONG 5」みたいなギターサウンドを聴かせるような曲もあるのですが、ロック、R&B、ポップの要素を等距離で取り込んだ自由度の高いバンドという印象を抱きました。そのため、楽曲の先を読めないような楽しさを感じ、あくまでもジャンルレスにポップであることを楽しむような姿勢が感じれます。
ただ一方では、そんな彼女たちのスタンスが、ちょっと中途半端なような印象も受けました。メロディー、サウンドどちらもポップで優れている一方、いろいろな要素を取り込んだ結果、メロディーにしろサウンドにしろ、それだけで勝負できるような強烈な個性やインパクトもちょっと薄いような・・・。
聴いていて楽しくなるいいアルバムだな、と感じた一方、聴き終わった後ちょっと物足りなさも残ったようなアルバム。注目のバンドということで期待していたのですが・・・個人的には思ったほどではなかったかも。
評価:★★★★
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