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2013年11月 1日 (金)

これぞ、ポップ!

Title:THE 20/20 EXPERIENCE-2 of 2
Musician:JUSTIN TIMBERLAKE

前作「THE 20/20 EXPERIENCE」からわずか半年。JUSTIN TIMBERLAKEのニューアルバムが早くもリリースとなりました。タイトルは「THE 20/20 EXPERIENCE-2 of 2」(!)。要するに、前作の続編ということ。「THE 20/20 EXPERIENCE」を制作した時にあまりにもいい曲が出来すぎたことから2部作にせざるを得なくなってしまったということだそうです。

そんな脂ののりまくった彼なのですが、その勢いはこのアルバムからもはっきり伝わってきます。前作「THE 20/20 EXPERIENCE」では、発売1週目にして100万枚近くを売り上げダントツの1位を獲得。2部作である本作は、発売1週目の売り上げが35万枚と、残念ながら前作を大きく下回ってしまったものの、ビルボードチャートでは堂々の1位を獲得しています。

その売り上げにも反映されたように今回のアルバムもいい意味で「売れそうなアルバムだなぁ」というのがまずは聴いた感想でした。美しいコーラスラインからスタートする「GIMME WHAT I DON'T KNOW(I WANT)」はまずそのメロディーにうっとり。ちょっと80年代っぽさも感じるリズミカルなポップチューン「TAKE BACK THE NIGHT」も、その軽快なメロディーが耳を惹きますし、「TRUE BLOOD」「MURDER」のようにちょっとトライバル風のリズムも魅力的です。

「DRINK YOU AWAY」はギターサウンドも入れてちょっとロックの風味を加味していますし、最後「NOT A BAD THING」はアコギも入れた暖かい雰囲気のサウンドでしんみり聴かせる美メロチューン。1曲1曲に聴き所満載のアルバムになっています。

正直なところ、1曲1曲の出来は前作「THE 20/20 EXPERIENCE」よりもよかったのでは?個人的にはともすれば前作よりもこちらのアルバムの方が好みかもしれません。前作はもっと今風なR&Bのメロが個人的な壺からちょっとはずれちゃった部分があったのですが、本作はもっとメロウに聴かせる美メロ路線が主軸となっていて、このメロディーラインが自分の壺にはまっていたように感じます。

ただ一方ではアルバム全体の仕上がりという観点からは微妙な部分もあります。アルバム全体に流れを感じさせた前作と異なり、今回の作品は1曲1曲がある意味バラバラ。アルバム全体がまとまるように選んだ前作からあまった曲だから、ということもあるのかもしれませんが、アルバムのまとまりとしては前作の方が間違いなく上でしょう。

そういう意味では前作と本作、一長一短があり良し悪しを簡単に決められなさそうなアルバム。ただそれはすなわち、どちらのアルバムも非常に良質なポップスのアルバムだったということでしょう。いい意味で今のアメリカを代表するアルバムだと思います。なにより楽しいメロとサウンドで、最後までウキウキするようなアルバムでした。

評価:★★★★★

JUSTIN TIMBERLAKE 過去の作品
THE 20/20 EXPERIENCE

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