インパクト大なのはルックスのみにあらず
Title:MOJO JUJU
Musician:MOJO JUJU
まずジャケットにインパクト大なMOJO JUJUのアルバム。え?女性?男性??そもそも口元にうっすらと髭が生えているし・・・。今年1月に発売されて一部で話題となったアルバム。ちょっと紹介するのが遅れてしまいましたが、そのルックスがあまりにもインパクトが大きく、まずは印象に残ります。
彼女はオーストラリアを拠点に活動する女性ミュージシャン。もともとはthe Snake Oil Merchantsというラテン系バンドを率いていたそうです。ちょっと遅ればせながら聴いてみたのですが、ルックスだけではなく、楽曲もあまりにもインパクト大な傑作でした。
彼女が奏でる音楽は、最近よく使われるような表現で言うと、ヴィンテージ・ロックという言葉が一番ピッタリきそう。ジャズやブルース、ロカビリーなどの要素を取り混ぜた、60年代あたりに場末の怪しげなバーで奏でられいそうな音楽って感じでしょうか。ちょっとヤバそうな連中が集まるバーの中のステージで歌う彼女の姿・・・うーん、想像するだけでピッタリ来てしまいます(笑)。
ウッドベースが低音のリズムを刻み、サックスの音色が怪しく鳴り響く中聴こえてくる彼女のボーカルもまたとても魅力的。まさにルックスで想像できる通り、男勝りのパワフルなボーカルでグイグイと押してくる雰囲気なのですが、同時に女性らしい繊細さもあわせもった感じ。このボーカルが、楽曲に独特の味わいと奥深さを与えています。
楽曲はそんな昔ながらのロックンロールなので、楽曲自体に真新しさは少ないのですが、この両性具有のような彼女のボーカルがとても新鮮。メロディーもポップで聴きやすく、「Brother,Where Have You Been?」のようなダンサナブルなナンバーから、「Switched To Drinkin' Gin」のようなムードたっぷりに聴かせる曲までバラエティーがあります。中には「Horse Named Regret」みたいなちょっとラップっぽいボーカルを聴かせる曲もあったりして、ここらへんは2013年ならではといった感じ?
もう、彼女のボーカルも含め、これでもかという渋いロックンロールサウンドに、最初から最後までゾクゾクしっぱなしの傑作アルバム。今年のベスト盤候補です。まじでカッコいい!姉貴!ついていきます!って感じですかね(笑)。是非、来日してライブも見てみたいなぁ。カッコいいんだろうなぁ・・・。
評価:★★★★★
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