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2013年11月

2013年11月30日 (土)

原点回帰

Title:グッド・バイ
Musician:安藤裕子

安藤裕子、約1年半ぶりとなるニューアルバム。前作「勘違い」では、いままでの彼女の曲とは違った、挑戦的な曲が多く、新たな路線を感じさせる作品でした。それに続く新作。さて、どんな感じのアルバムになるのか、注目の作品でした。

その次の一歩として彼女がテーマとしたのは「原点回帰」。ある意味、ひとつ行きつくところまで行ってしまったので、あらためて彼女の原点に立ち返った作品、ということでしょうか。基本的にストレートで素直なポップソングが多く並んでいました。

ストリングスを取り入れて、のんびり伸びやかに聴かせる「ようこそここへ」からはじまり、軽快なピアノポップにちょっとかわいらしい歌詞が印象的な「ローリー」、さらにちょうど中盤に登場してこのアルバムの核になっているのが爽快なピアノロックナンバー「サイハテ」。メロは良くも悪くもちょっとベタな90年代J-POPな部分があり、それがインパクトとなっています。

後半は「いらいらいらい」「貘砂漠」などちょっと怪しげなナンバーが続き、映画「四十九日のレシピ」の主題歌にもなっている壮大な自然の風景を彷彿とさせる「Aloha 'Oe アロハオエ」が後半のインパクト。最後は和風なピアノバラードのタイトルナンバー「グッド・バイ」で締めくくります。

全体的にはそんな感じで「原点回帰」というテーマはあるのですが、楽曲的にはバラバラ。それが良い側面としては彼女の幅広い音楽性をあらわしているのですが、その反面、少々アルバムとしての焦点がぼやけている印象もあります。

その結果、1曲1曲としては安藤裕子の魅力を伝えた名曲ではあるはずなのですが、アルバム全体としてはインパクト不足。安藤裕子としての個性が逆に少々薄くなってしまったような印象も受けました。

彼女の初期のアルバムは、感想としては楽曲はいいのですが安藤裕子の個性が薄く、という印象を受けていました。今回のアルバム、もちろんそれから10年を経た作品なだけに、薄くなったとはいえ安藤裕子としての個性は十分感じられます。ただ、原点回帰の結果、初期のアルバムの問題点も回帰されちゃったかな、とも感じたアルバムでした。

評価:★★★★

安藤裕子 過去の作品
クロニクル
THE BEST '03~'09
JAPANESE POP
大人のまじめなカバーシリーズ
勘違い


ほかに聴いたアルバム

DNA/MONKEY MAJIK

楽天イーグルス日本一に沸く仙台を活動の拠点とするカナダ人と日本人による混合バンドMONKEY MAJIKの新作。その楽天イーグルスの日テレプラスでの野球中継でのイメージソング「Free to Fly」や、仙台は東北大学出身のSSW、小田和正とのコラボが話題の「A Christmas Song」も収録。英語詞も多く、垢抜けた印象も強いものの、無難にまとまっちゃっているなぁ、という印象はここ最近の彼らの作品と変わらず。結局は、メロディーのインパクトがいまひとつ薄いのかなぁ。

評価:★★★

MONKEY MAJIK 過去の作品
TIME
MONKEY MAJIK BEST~10years&Forever~
westview
SOMEWHERE OUT THERE

9/bird

2年ぶりとなるオリジナルアルバム。ソウル、ファンク、ブルース、さらには歌謡曲を織り交ぜたポップスは、まさに大人のポップスといった感じでとてもクオリティーの高いポップソングを聴かせてくれます。特に今回のアルバムに関しては前半のアルバムの出来が素晴らしかったです。・・・が、後半はちょっとだれてきてインパクトが一気に弱くなってしまった感が。いい意味で安心して聴けるアルバムだとは思いますが、もうちょっとで傑作だった惜しい感のある作品でした。

評価:★★★★

bird 過去の作品
BIRDSONG EP
MY LOVE
NEW BASIC

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2013年11月29日 (金)

エクスペリエンス成熟期のライブ

Title:MIAMI POP FESTIVAL
Musician:THE JIMI HENDRIX EXPERIENCE

彼の音源の販売権がソニーに移ってから、JIMI HENDRIXがらみの音源のリリースが続いていますが、またリリースされました、今回はライブアルバム。1968年5月18日にアメリカはマイアミ北部、ガルフストリーム・パークで行われたマイアミ・ポップ・フェスティバルの模様を収録したライブ音源だそうです。

1968年5月という時期はアルバム「Electric Ladyland」を制作している時期で、CDに書かれている文章をつかえば、ちょうど成熟期にあった頃。翌年にはエクスペリエンスは解散になってしまうので、いわば少しずつ崩壊に差し掛かった時なのでしょうか?

この日のライブは昼夜2回公演という、演歌かアイドルの公演みたいなスタイルだったみたいで、そのためこのアルバムも全11曲入りなのですが、うち2曲は昼公演の模様も別に収録されています。ライナーツノートによると1回の公演で演奏された曲は6曲程度だったそうで、そういう意味でも今回のライブ音源は、その時のライブのほぼ全容ということになるのでしょうか。

ジミの活動がまさに全盛期とも言えることのライブだっただけに、その内容については文句のつけようがありません。また、音質にしても至ってクリア。かなり状態のよい音源で観客の歓声などもふくめて臨場感も十分。いままでブートレグとしては出回っていた音源だそうですが、これほどよいライブ音源が今頃発掘されたというのは驚きを感じます。

また今回のライブ音源は、ジミのギターはもちろんのこと、ミッチ・ミッチェルのドラムの音が少々強めのミックスになっています。そのため、ギターとドラムスの絡みにインパクトがあり、またその一種のせめぎ合いに緊張感を感じました。もちろん、ジミのギターあってのことはもちろんなのですが、バンドの演奏としてもダイナミズムを覚えるステージになっていました。

そんな訳で、その最高のパフォーマンスを楽しめたアルバムでした。しかし、昔から様々な形で編集盤や未発表音源集がリリースされてきた彼だから、今後もこういう新規のリリースが続きそうですね。よくも悪くも・・・。

評価:★★★★★

Jimi Hendrix 過去の作品
VALLEYS OF NEPTUNE
People,Hell And Angels


ほかに聴いたアルバム

Psychedelic Pill/Neil Young&Crazy Horse

カナダ出身のSSWが、自身のバンド、クレイジー・ホースを率いてリリースした新作。ノイジーなギターサウンドに、哀愁あふれるメロディーが心に残るサウンド。泥臭さを感じさせるその雰囲気は、良い意味で、実にニールヤング&クレイジー・ホースらしいなぁ、ということを感じさせてくれます。これぞ親父のロック!といった感じ、かな。

評価:★★★★

Niel Young 過去の作品
Fork In The Road

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2013年11月28日 (木)

ユーミンvsみゆき

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週はベスト3に、なんとあの松任谷由実と中島みゆきという、よく比較・ライバル視される2大女性シンガーが並びました。

ただし1位はこちら。ポルノグラフィティ「PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary“ALL TIME SINGLES”」。タイトル通り、デビュー15周年の彼らが、デビュー曲「アポロ」以降のシング曲を収録したシングル集。うん、ジャケットはおもいっきりデビュー曲からですね。ベスト盤はこれで3作目になります。初動売上8万5千枚は、オリジナルとしての前作「PANORAMA PORNO」の5万6千枚よりアップ。ベスト盤としては、2枚同時リリースした前作「PORNO GRAFFITTI BEST ACE」「JOKER」のうち1位を獲得した「ACE」の10万4千枚よりダウン。ただ、3作目のベスト盤の割りには下げ幅も小さく、健闘した方かも。

そして2位3位にユーミンとみゆきが並びました。結果は2位松任谷由実「POP CLASSICO」、3位中島みゆき「十二単~Singles4~」とユーミンの勝ち。ユーミンは約2年7ヶ月ぶりのオリジナルアルバム。初動売上6万枚は、オリジナルとしての前作「Road Show」の3万3千枚から大きくアップ。ベスト盤のリリースがあったり、映画「風立ちぬ」の主題歌に「ひこうき雲」が起用されたりと、ここに来て話題になることが多くなり、ファンが若干戻ってきたのでしょうか?みゆきは、「Signles2000」に続くシングル集。2003年から今年までにリリースされたシングルとそのカップリングを収録しています。初動売上3万5千枚は、直近のオリジナルアルバム「常夜灯」の2万5千枚よりアップ。ベスト盤としては、2006年にリリースされたベスト盤「元気ですか」の1万枚よりは大きくアップしていますが、2002年にリリースしたシングル集「Singles2000」の6万6千枚よりは大きくダウンしてしまいました。

続いて4位以下の初登場ですがまず4位。氷川きよし「演歌名曲コレクション19~満天の瞳~」がランクインです。初動売上2万9千枚は前作「演歌名曲コレクション18~しぐれの港~」の2万6千枚からアップ。前々作「演歌名曲コレクション17~最後と決めた女だから~」と同水準に戻しています。

5位には三浦大知「The Entertainer」が入ってきました。ソロでは4作目ですが、これで2作連続のベスト10ヒットに。初動売上2万4千枚も、前作「D.M.」の1万8千枚からアップさせ、5位はもちろん自己最高位。ここに来て、確実に人気を伸ばしてきています。

6位に初登場が人気女性声優田村ゆかり「螺旋の果実」でした。初動売上は2万2千枚。前作がベスト盤の「Everlasting Gift」で、こちらの初動2万7千枚よりはダウンしましたが、オリジナルの前作「春待ちソレイユ」の2万1千枚からは微増しています。

9位は765PRO ALLSTARS名義で「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+GRE@TEST BEST! -COOL&BITTER!-」がランクイン。ゲームソフト「アイドルマスター」で使われたキャラソンの代表曲を集めたベスト盤の第3弾。初動売上は1万4千枚で、第2弾「THE IDOLM@STER 765PRO ALLSTARS+ GRE@TEST BEST! -SWEET&SMILE!-」の1万6千枚よりは若干ダウンしています。

最後、10位にはアメリカの人気HIP HOPシンガーEMINEM「THE MARSHALL MATHERS LP2」がランクインです。こちら、2000年にリリースして世界中で大ヒットし、EMINEMの名前を一躍メジャーなものとした「THE MARSHALL MATHERS LP」の続編的なアルバム。初動売上1万1千枚は、残念ながら前作「Recovery」の2万枚よりダウン。しかしアメリカでは1週目に79万2千枚という驚異的な売上を記録。さらにこの記録は前作「Recovery」の初動74万1千枚を上回るという結果になっており、変わらぬどころか、いまだに右肩上がりの人気を見せつける結果となっています。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2013年11月27日 (水)

またアイドルだらけ

なんか、毎年話題にしていますが、紅白歌合戦の出場歌手が発表されましたね。個人的にはサカナクションと、あとLinked Horizonがどんなステージを見せてくれるか楽しみだったりします。でもリンホラが出るんなら、来年あたり初音ミクがらみでじんあたり出ないのでしょうか?

紅白歌合戦
http://www1.nhk.or.jp/kouhaku/

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

先週に続き、アイドル勢がまた目立ったチャート

まず1位獲得はSKE48「賛成カワイイ!」。初動売上44万9千枚は前作「美しい稲妻」の51万枚から大幅減となっています。

2位は、先日発表された紅白歌合戦で初出場が決まったEXILEの妹分アイドルグループE-girls「クルクル」がランクイン。爽やかなアイドルポップチューン。初動売上6万9千枚は前作「ごめんなさいのKissing You」の7万3千枚からダウン。相変わらず1枚500円というMUSIC CARD29種類発売という狂った商法を使用しています。

アイドル系の初登場は今週他に、4位私立恵比寿中学「未確認中学生X」、6位9nine「Re:」、9位palet「Believe in Yourself!」がそれぞれランクインしています。

私立恵比寿中学はももいろクローバーZの妹分のアイドルグループ。楽曲はトランシーな電波ソングなのですが、正直、もうこういうタイプはお腹いっぱい・・・。初動売上4万6千枚は3万4千枚からアップ。9nineの「Re:」はフジテレビ系ドラマ「リーガルハイ」主題歌。こちらも流行りのEDM風ポップ。初動売上3万枚は最高位11位だった前作「Evolution No.9」の9千枚より大きくアップ。ドラマタイアップ効果もあるのでしょうが、5種類のCDを詰めたボックスセットを撮影会特典付で売り出したり、露骨に売りに走った結果の模様。paletはPASSPO☆、prediaの妹分というアイドルグループ。PASSPO☆はともかくprediaは知らん。これがデビュー作で楽曲はいかにもかわいらしさを強調したようなアイドルポップ。

一方、同じアイドル系でも韓流が今週も目立ちます。5位にBOYFRIEND「Pinky Santa」、7位にMYNAME「Shirayuki」とどちらも男性アイドルグループがランクインしています。どちらも明確に冬向けのシングルというのがおもしろいところですが。

BOYFRIENDはご存知K-POPでありながらビーイング系というアイドルグループ。タイトル通りのクリスマスチューン。もうクリスマスかぁ・・・と思ったら、近くのスーパーにはもうお正月の鏡餅が売っていました。早いなぁ・・・。初動売上3万5千枚は前作「瞳のメロディ」の3万4千枚から微増。一方MYNAME「Shiayuki」は冬らしいバラードナンバー。初動2万5千枚は前作「What's Up」の1万9千枚からアップし、順調に人気を伸ばしている模様。

さて、ベスト3に戻ります。そんなアイドル勢の中に割って入ったのが3位初登場Acid Black Cherry「黒猫~Adult Black Cat~」。ちょっと怪しげな香りのするキャバレーロックナンバー。初動売上5万9千枚は前作「Greed Greed Greed」の5万8千枚より微増。

そして最後に、なんと10位に山下達郎「クリスマス・イブ(30TH ANNIVERSARY EDITION)」が入ってきました。もちろんみなさんおなじみ、すっかりスタンダードナンバーとなったクリスマスソング。今回、発売から30周年を記念してリマスター盤をリリース。それが、2001年1月1日付チャートで6位を記録して以来のベスト10ヒットとなりました。これでなんと80年代、90年代、00年代そして10年代と4年代でベスト10入りという史上初の快挙を記録したそうです。ちなみに今週の売上は1万9千枚。2001年1月1日付の売上は4万1千枚で、その時からは大きくダウンしているのはCDを巡る環境の変化からでしょう。ただ山下達郎の前作「光と君へのレクイエム」の7千枚から大きくアップしているのは複雑なところ・・・。

そんな訳で、年末も近づいてきた今週のチャートでした。アルバムチャートはまた明日に!

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2013年11月26日 (火)

シューゲイザー色がより強く

Title:ALARMS
Musician:Galileo Galilei

デビュー以来、売れ線傾向が強かったギターロックバンドとして、CMタイアップで一気にブレイクを果たした北海道出身の3人組ロックバンド。しかし前作「PORTAL」では、エレクトロやシューゲイザーの影響を強く受けたサウンドを取り入れ、一気にその様相を変えてきました。

その後、ミニアルバム1枚を経てリリースしたフルアルバムとしては約1年8ヶ月ぶりとなるニューアルバム。今回のアルバムも基本的には「PORTAL」の路線を引き継ぐものとなりました。ただ、それに加えて今回の作品はよりシューゲイザーの傾向が強くなったアルバムに感じます。

序盤から分厚いホワイトノイズを聴かせるギターサウンドと、甘いメロディーラインというシューゲイザーの王道とも言うべき楽曲が続きます。特にその傾向が顕著だったのは「Jonathan」あたりでしょうか。キラキラしたようなサウンドにキュートさを感じさせるような明るいポップスが聴いていてとても気持ちよさを感じさせます。

一方歌詞の世界も「ロンリーボーイ」「フラニーの沼で」のように孤独な心境を描いたような曲が多く、ここらへんもいかにも80年代から90年代のオルタナ系ギターロックバンドらしい立ち位置。いい意味で王道路線を貫いているように感じます。

ただ、そういう王道路線だけあって、「PORTAL」の時と同様に目新しさという観点からはやはり物足りなさも感じます。良くも悪くも90年代以降、日本にもよくありがちだったタイプのギターロックバンドという枠組みは残念ながら今回も出ていませんでした。

しかしその一方でシューゲイザー路線をより強調した結果、個人的な好みの問題もあるのですが、「よくありがち」という感触よりも「サウンドの心地よさ」が上回ったように思います。そういう点があり、今回のアルバムは十分楽しんで最後まで聴くことができました。ただ、やはり次の作品はよりGalileo Galileiらしさを出した作品を期待したいところなのですが・・・。

評価:★★★★★

Galileo Galilei 過去の作品
パレード
PORTAL
Baby,It's Cold Outside


ほかに聴いたアルバム

スキマスイッチ TOUR 2012-2013"DOUBLES ALL JAPAN"/スキマスイッチ

最近、ツアーのたびにライブ盤をリリースしているスキマスイッチ。確かに彼らのライブは楽しいのですが、基本的にそこまで「ライブが売り」といった感じはしないのですが・・・。いじわるな見方をするとお小遣い稼ぎかなぁ。ただ今回のアルバムは2人だけの演奏によりリアレンジした企画盤「DOUBLES BEST」リリースに伴うツアーで、2人だけでまわったツアーとか。基本、ピアノとギターのみの演奏となっていて、記録的な意味合いも強いライブ盤かと。

評価:★★★★

スキマスイッチ 過去の作品
ARENA TOUR'07 "W-ARENA"
ナユタとフカシギ
TOUR2010 "LAGRANGIAN POINT"
musium
DOUBLES BEST
TOUR 2012 "musium"

POP MAN'S WORLD~All Time Best 2003-2013~

終わらないミラクルの予感アルバム/サンボマスター

サンボマスターの新作は、うーん、良くも悪くもいつものサンボマスター。パンキッシュなサウンドに熱いシャウト。サンボマスターらしいスタイルの曲が並んでいます。ただその反面、今回のアルバムで目立ったのは打ち込みの楽曲。「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」のヒット後、いまひとつ伸び悩んでいる感のある彼らでしたが、どこかそんな現状から抜け出そうとしている印象を受けたアルバムでした。

評価:★★★★

サンボマスター 過去の作品
音楽の子供はみな歌う
きみのためにつよくなりたい
サンボマスター究極ベスト
ロックンロール イズ ノット デッド

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2013年11月25日 (月)

久々のインストアライブ

ハルカトミユキ「シアノタイプ」発売記念 インストアイベント

会場:タワーレコード名古屋パルコ店 日時:2013年11月9日 14:00~

久しぶりにインストアライブを見てきました。タワーレコード名古屋パルコ店で、先日、メジャーデビューアルバム「シアノタイプ」がリリースされたばかりのハルカトミユキという女の子2人組のユニット。名前は知っていたのですが、曲を聴いたのはこの日がはじめてでした。

・・・といっても、狙ってライブに来たわけではなく、ちょうどCDを買いにタワレコに来たところ、彼女たちのライブがスタートしたところ。特に注目の、という感じではなかったのですが、名前は聞いたことありましたし、せっかくだから、というちょっと消極的な理由でライブを見てみました。

ライブはメンバー2人のみのステージ。普段はバンド編成だそうですが、この日はハルカのアコギと、ミユキのシンセのみのステージ。アコースティックの・・・といっても、シンセで様々な音を出してのステージだったのでアコースティックライブではなかったのですが、シンプルなアレンジでのライブになりました。

ハルカトミユキの2人は、CDジャケットで見るといかにも今風な女の子2人という雰囲気なのですが、本人たちを見ると、大変申し訳ないのですが、全く垢抜けていない(^^;;クラスの片隅でおとなしくしていそうな文系の女の子2人といった雰囲気でした。ライブはアルバム「シアノタイプ」のタイトル曲である「シアノタイプ」からスタート。その後はMCとなったのですが、これがまたたどたどしい内容で(笑)。昼には天むすやえびふらいのサンドイッチ、昨日の夜に名古屋入りしたのですが、この時は味噌煮込みを食べて、名古屋を満喫していますという、名古屋にいると何度も似たような内容を聞くようなMCでした(笑)。

その後は同じく「シアノタイプ」から「長い待ち合わせ」「ナイフ」と続き、最後は1st EPにもなった「Vanilla」で締めくくり。30分弱のステージでした。

楽曲はちょっとフォークミュージックの影響も感じられるロック。待ち人がなかなか来ない状況での心境を歌った「長い待ち合わせ」など、ちょっと物悲しい雰囲気があり、聴かせる歌詞が大きな武器に感じたのですが、その一方、メロはちょっとインパクトが弱かったかなぁ。最後に聴かせてくれた「Vanilla」は楽曲の広がりもあり、それなりにインパクトがあったけど。

あと、MCもそうなのですが、良くも悪くも垢抜けなくて、ちょっとステージ慣れしていないのが印象的。ちょっと初々しいと思っちゃうのはおじさん的な発想ですが(笑)。ただ、ここらへんは今後場数を踏めば成長していきそう。

そういう意味では、これからのミュージシャンかなぁ、といった印象を受けたライブでした。これからの成長に期待したいところです。

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2013年11月24日 (日)

ダンスサウンドを導入した新作

Title:REFLEKTOR
Musician:ARCADE FIRE

前作「THE SUBURBS」も大きな評判となったカナダのロックバンドARCADE FIREの3年ぶりとなる新譜。これがまた素晴らしい!各種メディアなどでも絶賛を集め、ビルボードチャートでも見事1位を獲得するなど、既に大きな話題となっていますが、そんな評判も納得の傑作に仕上がっていました。

今回のアルバム、紹介される場合の決まり文句としては「ダンスミュージックを取り入れた2枚組の大作」という感じで紹介されています。今回のアルバムでは、元LCD Sound SystemのJames Murphyをプロデューサーとして起用し、ダンスサウンドを導入しています。

ただ、このアルバムがダンスアルバムかと言われるとおそらくそうは感じないと思います。タイトルナンバーの「Reflektor」などおそらくライブなどでは踊れそうな作品になっていますが、基本的にはリズミカルなサウンドを主軸におきながら、バンドサウンドやポップなメロディーと見事に融合させている感じ。前作「THE SUBURBS」でもアルバムの中で様々なサウンドを織り込んでいましたが、今回も曲によって様々な色を出しており、踊るための機能性が中心であるダンスアルバムではなく、しっかりと聴いて味わう作品になっています。

また2枚組の大作といっても1枚あたりの長さはそれぞれ36分と39分。2枚あわせて75分程度で確かに収録時間は長めとはいっても1枚のアルバムでおさまる分量。どちらかというと、アナログのA面B面という感覚であえて2枚組にしたように思います。実際、リズミカルでアップテンポな曲が多い1枚目とミディアムテンポで聴かせるナンバーが多い2枚目とは雰囲気が少々異なり、CDを入れ替えるという行為が、リスナーにとっても気持ちの切り替えを与えているように思いました。

1曲1曲聴き所の多い曲が並んでいますが、個人的には1枚目ではアフリカンなリズムの要素を取り入れた「Here Comes The Night Time」や分厚いバンドサウンドに、耳に残るギターリフのフレーズが印象的だった「Normal Person」などが強く印象に残りました。2枚目でも「Awful Sound(Oh Eurydice)」は同じくアフロなリズムが顔を覗かせますし、「Afterlife」のリズミカルで爽快なポップナンバーも印象的。最後を締めくくる「Supersymmetry」では美しくもどこか幻想的な楽曲で幕を下ろします。

メロディーにはどこか憂いが漂っていて強く心に残りますし、残念ながら日本人にはダイレクトに伝わりませんが、現実社会に即した内省的な歌詞も印象的。ライブではリズミカルなサウンドで楽しめそうだなぁ、と思う一方で、最後までゆっくりその世界を味わえる作品になっていました。

今年のベストアルバム候補の1枚。聴けば聴くほど新しい発見があり、それでいてポップなアルバムとしても楽しめる傑作。日本では残念ながらアメリカほど盛り上がっていないみたいですが・・・もっともっと評判になってもいいアルバムだと思います。お勧めです。

評価:★★★★★

ARCADE FIRE 過去の作品
THE SUBURBS

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2013年11月23日 (土)

次の時代への萌芽が・・・。

ラジオ全盛期にラジオから流れた音楽を、洋楽邦楽1枚にまとめたコンピレーションアルバム「ラジオの時代」の紹介。今日は3回目、最終回です。

Title:ラジオの時代 1974年

Radio1974

邦楽に関してはグレープ「精霊流し」のようにフォークの流れを受け継いだ曲も目立ちますが、この頃の楽曲については邦楽洋楽ともに、良くも悪くも毒気の抜かれたような曲が目立つように感じました。

特に洋楽に関しては、Jackson5「Dancing Machine」みたいな後のディスコに繋がりそうなダンスナンバーや、ABBA「恋のウォータールー」みたいな軽快なポップソング、The Stylistics「誓い」のようなAORっぽいナンバーなど、80年代の萌芽を感じさせるような曲が並んでいます。

もちろん、これらの曲を含め、名曲も揃ってはいるのですが、アルバム全体としてシーンの勢いが失速した感じが伝わってきてしまいました。

評価:★★★★

Title:ラジオの時代 1975年

Radio1975

1曲目のサディスティック・ミカ・バンド「タイムマシンにお願い」や3曲目細野晴臣「北京ダック」など、完全に垢抜けた作風は今聴いても新鮮さを感じさせるような傑作も収録されていますが、全体的には1974年から引き続き、毒気のないポップスが増えて勢いが停滞気味に感じます。

そんな中でもどちらかというと邦楽の方が勢いを感じさせます。上の2曲もそうですが、「卒業写真」「『いちご白書』をもう一度」とユーミン作曲による楽曲が2曲収録。新たな時代の訪れを感じます。

1975年は、ボブ・マーリーがブレイクし、SEX PISTOLSがライブ活動をスタートするなど、海外では新たなロックの流れがスタートした年だったりするのですが、基本的にヒットした曲が主導のこのコンピでは残念ながらそんな空気は収録されず。Van McCoy「The Hustle」みたいなシンセポップ、後の産業ロックを彷彿とさせるSweet「Fox On The Run」、AOR風の10cc「I'm Not In Love」など、良くも悪くも80年代ポップの走りのような作品が多く収録されています。全体的にポップシーンの停滞気味を感じたコンピでした。

評価:★★★★

Title:ラジオの時代 1976年

Radio1976

そしてコンピの最後を飾る1976年。イギリスではパンクがブレイクしましたが、残念ながらこのコンピには収録されず。このアルバムで一番目立ったのがディスコナンバー。Hot Blood「Soul Dracula」Silver Convention「恋のブギー」など、ディスコナンバーが続きます。ディスコソングの流行について、リアルタイムの証言として「うんざりした」という話はよく聞いたのですが、個人的にはディスコソングは決して嫌いではないのでいまひとつピンと来ない部分がありました。でもこのコンピでディスコソングの連続は、確かにうんざりする・・・(苦笑)。

邦楽もグレープ「無縁坂」小椋佳「めまい」など全体的に哀愁感のある歌謡曲テイストの曲が増えた印象。勢いの失速した洋楽勢に比べて、比較的勢いのあった邦楽勢も、おとなしいナンバーが増えて、ちょっと失速気味に感じました。

正直、コンピのおもしろさとしては10枚の中で一番いまひとつだったかも・・・。もちろん、名曲も少なくないのは間違いないのですが・・・。

評価:★★★★

さて、そんな感じで10枚のアルバムを紹介してきました。以前、ここでも紹介した洋楽のヒット曲を集めたコンピレーションアルバム「僕たちの洋楽ヒット」でも感じた、ポップスシーンは60年代後半から70年代前半に黄金期を迎え、70年代後半から失速していったという印象、このコンピシリーズでも同じように感じました。

ただ、洋楽に関しては60年代後半から1970年71年あたりが全盛期なのに対して、邦楽は70年代に入って73年あたりまでが全盛期と、リンクしながらも微妙に時期が後ろにずれている点がおもしろく感じました。

今回のアルバムでは洋楽と邦楽が一緒に収録されているという企画なだけに、そんな洋楽と邦楽の同じ時代のヒット曲の違いもよくわかりました。特に邦楽は、洋楽の影響を強く受けながらも、ヒット曲を聴く限りだと、意外と洋楽にリンクしていないなぁ、と感じました。洋楽はロックやソウル全盛なのに、邦楽でその影響をストレートに受けた曲は少なく、むしろフォークソングの影響が70年代後半あたりまで続いている点、洋楽と邦楽の大きな違いを感じます。

確かにリズム感やボーカルの歌唱力が重要なロックやソウルと比べて、メロディーと歌詞で勝負するフォークソングは、リズム感の悪い日本人でも出来るし、また日本語詞の曲は日本人にしか出来ません。そのためおそらくロックやソウルを聴きたい人は洋楽を聴いて、歌詞や和風なメロを聴きたくなったら邦楽、という住み分けが出来ているように感じました。

そんな洋楽と邦楽の対比で新たな発見もある、とても興味深いコンピレーションアルバムでした。「ラジオの時代」はこの頃で終わりかもしれませんが、同じような洋楽邦楽融合型のコンピレーション、もうちょっと後の時代まで作ってほしいなぁ。

ラジオの時代 1967年~1969年
ラジオの時代 1970年~1973年

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2013年11月22日 (金)

ラジオの時代は続く

ラジオ全盛期にラジオから流れた音楽を、洋楽邦楽1枚にまとめたコンピレーションアルバム「ラジオの時代」の紹介。今日は2回目です。

Title:ラジオの時代 1970年

Radio1970

ジミヘンやジャニスがこの世を去り、ビートルズが解散した1970年。いまから考えると、ロックがひとつの区切りを迎えた年といえたのかもしれません。ただ、このコンピに入った楽曲を聴くと、ポップスというジャンルがロックやソウルに留まらず、様々な方向にその音楽の幅を広げはじめたようにも感じました。

例えばB.B.KING「The Thrill Is Gone」みたいなブルースも収録されていれば、Bossa Rio「サン・ホセへの道」は、90年代の渋谷系を彷彿とさせるようなボッサなナンバー。Jackson5「ABC」みたいな元気たっぷりのポップソングもあり、ポピュラーミュージックがさらに一段と花開いたようにも感じます。

日本ではこの年、大阪万博が開催。まさに高度経済成長真っ盛りの時代で、フォーク全盛期ながらも1969年の頃のような暗さが薄れ、ソルティー・シュガー「走れコータロー」のようなノベルティーソングも収録。こちらも明るさを感じさせます。

自分はまだもちろん産まれていなかった時代で、実際の時代感覚はわからないのですが、社会全体に明るい雰囲気があったのかなぁ。そう感じさせる、ポップに勢いのあるコンピでした。

評価:★★★★★

Title:ラジオの時代 1971年

Radio1971

1970年から引き続き、全体的に明るさを感じられるこの年。日本では相変わらずフォークソングが勢力を保っている中、ジローズ「戦争を知らない子供たち」のような社会派の曲もありますが、どこか明日への希望を感じさせてくれます。洋楽も、1970年にも登場したJackson5「I'll Be There」や、Elton John「僕の歌は君の歌」のような、明るいポップソングが並んでおり、1970年同様、音楽業界全体の勢いを感じさせる状態が続いています。

1971年は、Marvin Gayeが「What's Going On」を、John Lennonが「Imagine」を発表し、George Harrisonがバングラデッシュ難民救済コンサートを実施した年。ミュージシャンの社会派的な活動が目立った年でもありました。ただ、このコンピを聴いている感じだと、世の中の雰囲気はむしろ明るく、社会派的な活動もある種の余裕があったから、と見れるかもしれません。それだけ全体的に明るさを感じさせる1枚でした。

評価:★★★★★

Title:ラジオの時代 1972年

Radio1972

札幌オリンピックが開催され、あさま山荘事件が起こったこの年。あいかわらず洋邦ともに勢いを感じさせる状況が続いていますが、この年のコンピからは特に邦楽の勢いを強く感じます。フォークソングの流れは相変わらず続いているのですが、よしだたくろう「結婚しようよ」みたいな、若者の素直な心境を描いたような曲が増え、一方、社会派を感じる曲でも井上陽水「傘がない」のような単純な反権力とも違う、心の底を描くような深みのある作品が出てきて、登場する楽曲の幅と深さがグッと広がった感じがします。

そんな中でも1曲目を飾るのがRCサクセション「ぼくの好きな先生」。邦楽ロックの新たな時代の到来を感じますし、それに続くのが、後にRCに参加する仲井戸麗市の古井戸「さなえちゃん」という流れがおもしろいところ。ちなみに井上陽水の次に、その奥さんの石川セリの曲を配しているところにもちょっとしたこだわりを感じます。

洋楽はシンガーソングライター全盛。Gilberto O'Sullivan「Alone Again(Naturally)」は何度聴いても名曲ですね~。勢いという観点では、ちょっと失速しはじめた感もありますが、良質なポップソングが揃っている印象。シーンが成熟した、といってもいいかもしれません。洋楽邦楽ともに名曲揃いでした。

評価:★★★★★

Title:ラジオの時代 1973年

Radio1973

ポップス黄金期が続いていますが、1973年もその状況は相変わらず。チューリップ「心の旅」からはじまり、ガロ「学生街の喫茶店」小坂明子「あなた」など、フォークソングの流れは続いているものの、楽曲がかなり垢抜けてきて、いい意味で広く支持されそうなポップソングが並んでいます。サディスティック・ミカ・バンド「サイクリング・ブギ」のように、洋楽テイストの強い楽曲も登場してくるなど、楽曲のバリエーションがグッと増えています。

洋楽勢ではT.Rex「20th Century Boy」は、ゴリゴリのギターリフがカッコいいですね。今から聴くと、後のオルタナティヴロックへ繋がる流れも感じられるような感じも・・・。欧米ではこの年、Pink Floydの「狂気」が発売されるなど、プログレッシブ・ロックの全盛期なのですが、さすがにラジオ向きじゃないのか、このコンピではあまり反映されておらず、1972年と同様、良質なポップソングが並んでいます。前年同様、少々失速気味は否めませんが、まだまだ名曲揃いのコンピでした。

評価:★★★★★

ラジオの時代 1967年~1969年
ラジオの時代 1974年~1976年

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2013年11月21日 (木)

やはりビートルズ強し!

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

タイトルは後で。まずは今週1位を獲得したのは・・・

GENERATIONS from EXILE TRIBE「GENERATIONS」でした。EXILEの弟分的なボーカルグループでこれがデビューアルバム。ただし、初動売上4万8千枚は、シングルとしての最新作「HOT SHOT」の10万6千枚から大きくダウン。もっとも「HOT SHOT」はMUSIC CARDによる露骨な売上水増しがあったので当然の結果なのですが。

2位は先週1位だったLADY GAGA「ARTPOP」がワンランクダウン。そして3位には、THE BEATLES「On Air~Live At The BBC Volume2」がランクインしてきました。

かなり話題になっているのでご存知だとは思いますが、このアルバムは60年代前半にビートルズがイギリスのラジオ局BBCに出演して演奏した音源を収録したアルバム。1994年にリリースした第1弾に続く第2弾。11月11日に世界一斉発売となりました。

初動売上は2万5千枚。彼らが以前ベスト10入りしてきたのは2009年にリリースしてきた、過去のアルバムをリマスターしてボックスセットとして発売した「The Beatles Box」以来。こちら、初動は3万5千枚だったのでちょっと意外なことに初動売上はダウン。「The Beatles Box」は4万円近い値段のまさにマニア向け商品だったのですが・・・。ちなみにこちらと同時に、第1弾の「Live At The BBC」がリマスターされて再発売。こちらは今週11位にランクインしています。

なお今週はPAUL McCARTNEY「NEW」も9位にランクイン。ビートルズ関連が2作同時にベスト10入りしており、根強いビートルズ人気を見せ付けました。

ちなみに今週はさらに4位にAVRIL LAVIGNE「AVRIL LAVIGNE」がランクインしており、ベスト10圏内に4作の洋楽盤がランクイン。先週に続き、洋楽勢が目立つチャートになっています。

続いて4位以下の初登場ですが、まずは5位6位に椎名林檎の2枚のアルバムがランクイン。5位「浮き名」6位「蜜月抄」がそれぞれ入ってきました。

「浮き名」は、彼女の他のミュージシャンへの参加曲やコラボ曲などを集めた企画盤。「蜜月抄」はライブアルバム。それぞれ初動2万1千枚、1万4千枚とちょっと差がつく結果に。ライブ盤の方が下というのはちょっと意外な・・・。また、椎名林檎名義としては直近の「三文ゴシップ」の初動12万枚よりも、東京事変のラストアルバム「深夜枠」の3万6千枚よりもダウン。企画的なアルバムとはいえ、意外と伸びず、苦戦した感が。

7位にはラウドロックバンドPay money To my Pain「gene」がランクイン。アルバム4枚目にしてシングルアルバム通じて初となるベスト10ヒットです。初動売上1万3千枚は前作「Remember the name」の最高位15位初動7千枚から大きくアップ。ラウドロックバンドの勢いが続いていますが、彼らもその流れにのったようです。

そして10位には木村カエラ「ROCK」が先週の42位から大きくアップし、ベスト10に初登場となりました。木村カエラが様々なミュージシャンとコラボし、洋楽ロックの名曲をカバーしたアルバム。こちらはもともと10月30日にリリースされ、11月11日付チャートで16位にランクインしてました。ただし、台風の影響で初回限定盤Aが入荷できなくなってしまい、11月13日にようやく店頭に並んだため、今回、売上を大きく伸ばし、ベスト10入りしてきました。売上は8千枚だったのですが、16位にランクインした11月11日付チャートの売上は6千枚。両者あわせると1万4千枚で7位相当、11月11日付チャートならば4位にランクインしていたのですが惜しいですね。また前作「Sync」の2万1千枚よりダウン。こちらは11月11日付分とあわせてもダウン。もっとも、カバーアルバムという企画盤的性質のアルバムなので売上ダウンは仕方ないのですが。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2013年11月20日 (水)

アイドルに韓流に

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャートは、まあいつものことなんですが、アイドルやK-POP勢が目立つチャートになりました。

まず1位はジャニーズ系。Kis-My-Ft2「SNOW DOMEの約束」。セブンイレブンのCMソング。今の季節にありがちなウィンターバラードなのですが、作詞がTRICERATOPSの和田唱!・・・作曲じゃないんだ(^^;;初動売上は26万7千枚で前作「キミとのキセキ」の26万1千枚よりアップ。これで2作連続のアップとなっています。

で、続く2位はNMB48「カモネギックス」。先週のベスト50圏外から一気にランクアップしベスト10返り咲き。ベスト10以下は10月21日付チャート以来5週ぶり。例のごとく、劇場盤のキャンセル分を追加出荷した影響と思われます。

そして3位はゆず「雨のち晴レルヤ」がランクイン。初動売上2万9千枚は前作「友~旅立ちの時~」の2万8千枚より若干アップ。話題になった「あまちゃん」を上回る視聴率をたたき出して話題となったNHK朝の連続テレビ小説「ごちそうさん」主題歌。3拍子でしんみり聴かせるノスタルジックなナンバー。前作も、「NHK全国学校音楽コンクール」の課題曲でNHKづいています。つまり、今年の紅白は確定ということ?

さて、続いて4位以下初登場。今週1位2位はアイドル勢だったのですが、相変わらずアイドル勢が目立っています。他に女性アイドルグループでは4位アフィリア・サーガ「S・M・L☆」、6位アイドリング!!!「シャウト!!!」が、男性アイドルグループでは8位に超特急「Kiss My Baby」がそれぞれランクインです。

アフィリア・サーガはメイド喫茶の「アフィリア・グループ」のメンバーで結成されたアイドルグループ。アニメ「俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している」オープニング・テーマ。軽快な典型的なアイドルポップ。2作ぶり3作目のベスト10で、初動売上2万8千枚は、11位だった前作「ネプテューヌ☆サガして」の2万3千枚からアップ。

アイドリング!!!の新作は、派生ユニットのアイドリングNEOと売上対決という企画を行ったみたいですが、初動売上2万6千枚は前作「サマーライオン」の4万枚からダウン。ちなみにアイドリングNEOは今週売上1万3千枚で14位にランクイン。両者を加えると約4万枚なので、複数枚買いする人の売上が分散したということ?

超特急は韓流かと思いきや日本人。スターダストプロモーション所属でももクロの弟分と言われるグループ。3枚目のベスト10入りで、初動売上2万1千枚は、前作ウルトラ超特急名義の「Starlight」の1万1千枚から大幅アップ。CD販売形態が前作の1種類から4種類と大幅に増えた影響か?

今週はもうひとつの流れとして、韓流勢のチャートインが目立っている点。5位にCODE-V「今、伝えたいこと」、10位にB.A.P「ONE SHOT」と2組の男性グループがそれぞれ入ってきています。

CODE-Vは前々作「何度サヨナラを繰り返したら僕らは強くなれるの?」以来2作ぶり3作目のベスト10入り。初動売上2万7千枚は前作「約束」の最高位13位初動2万2千枚よりアップしています。B.A.P.は前作「WARRIOR」に続く2枚目にして2作目のベスト10入り。前作に引き続き「ワル」をイメージしたようなハードコアHIP HOP風のナンバー。ラッパーからディスられそうな・・・(^^;;初動売上は1万8千枚で、前作の1万9千枚から微減。

他に今週の初登場はあと2曲。7位にはTHE ALFEE「GLORIOUS」。テレビ東京系ドラマ「刑事 吉永誠一 涙の事件簿」主題歌。今回は力強く歌詞を聴かせるようなナンバー。初動売上2万2千枚は前作「Final War!」の2万6千枚からダウン。これで連続ベスト10記録を48作に伸ばしています。今週は10位でも1万8千枚という激戦週だったのですが、見事に記録継続。発売する週を間違わなければ、連続記録はまだしばらく続きそう。

そして9位には倖田來未「Dreaming Now!」がランクイン。今風のアップテンポなEDMナンバー。初動売上2万1千枚は前作「Summer Trip」の1万9千枚より微増。EXILEの売上水増しで話題になったMUSIC CARD(カード記載のコードをダウンロードサイトに入力すると、楽曲がダウンロードできるカード)5種発売となりましたが、やはりこの手での売上水増しは大勢のアイドルグループじゃないとあまり通用しなさそう。

今週のシングルチャートは以上。アルバムチャートは明日に!

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2013年11月19日 (火)

ラジオの時代

興味深いコンピレーションアルバムが発売されました。「ラジオの時代」と題されたこのコンピレーションアルバムは、「オールナイトニッポン」などの深夜ラジオがはじまった1967年から1976年までの10年間にリリースされた楽曲を集めたコンピレーションアルバム。ラジオが若者文化の中心であった時代に、そのラジオから流れてきた曲を集めたコンピレーションアルバムです。

このコンピレーションアルバムで一番ユニークな点は、洋楽と邦楽を1枚のアルバムにおさめているところでしょう。過去のヒット曲を年代順にまとめたコンピは以前から多くリリースされています。ただ、基本的には洋楽と邦楽が別々。しかし実際、リアルタイムでは若者たちは洋楽と邦楽を同時に聴いていたわけですから、洋邦まとめて並べたほうが、よりその時代の音楽シーンの状況を知ることが出来るわけで、そういう意味ではとても興味深いコンピレーションアルバムだと思います。

また、あくまでもラジオで流れていたような曲をメインとする選曲のため、基本的には若者向けで、かつ、ヒットした曲が主体。そのため、時代の先端をいきながらも、決してアングラでもない、ちょうどその時代の音楽シーンの中心にいたような曲を並べています。そういう意味でも、その時代のシーンをよくあらわしたコンピになっていると思います。

なおこのアルバム、TSUTAYAとユニバーサルの合同企画のため販売はTSUTAYAのみということだそうです。

さて、全10枚のコンピを、今日から3日間にわけて順番に紹介していきたいと思います。

Title:ラジオの時代 1967年

Radio1967

まず第1弾は1967年。時代はビートルズ全盛期。この年は、ロック史に残る名盤「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」がリリースされた年でもあります。また、ジミヘンやジャニス・ジョップリンなどが世界でデビューしたのもこの年。The Doorsのデビューも1967年。まさにロック全盛期真っ最中。時代的にはヴェトナム戦争への反戦運動が大きな盛り上がりを見せた頃でもありました。

この年の邦楽洋楽を並べて聴くと、目立つのは邦楽と洋楽の差。洋楽は、ロックはもちろん、ブラックミュージックでも「ダンス天国」Diana Ross&TheSupremes「恋にご用心」、ロック勢ではTHE WHO「リリーのおもかげ」といったナンバーが並ぶ中、邦楽勢はグループサウンズ全盛期。ザ・スパイダーズ「バラ・バラ」のカバーなど、ロックンロールを懸命に取り入れようとしている曲もあるものの、ムード歌謡曲風の曲の連続は、洋楽と邦楽の距離感の遠さを感じます。まだまだ遥かなる海外というイメージが強く残る1枚でした。

評価:★★★★

Title:ラジオの時代 1968年

Radio1968

ビートルズがいわゆるホワイト・アルバムを、ストーンズが「Beggars Banquet」をリリースしたのがこの年。日本では、いまだにグループ・サウンズ全盛時代。ちなみにこの年の日本では三億円事件が発生し、大きなニュースになっています。

この頃のグループ・サウンズは、前年に増してムード歌謡曲化。ますますロックから離れていく中、この年の邦楽勢でフォーク音楽の台頭が目立っています。高石ともや「受験生ブルース」や、ある意味学生運動の象徴的な楽曲にもなっている岡林信康「友よ」なども収録。また、邦楽ロックの先駆け的存在ジャックス「からっぽの世界」も収録。若者主導の音楽文化が日本でも花ひらいてきたことを感じます。

洋楽勢はMarvin Gaye「悲しいうわさ」などのソウル勢や、The Beach Boys「恋のリバイバル」など、あいかわらずロック、ソウルともに勢いの良さが目立ちます。このコンピではそんな中でも、Scott Walker「ジョアンナ」のようなムーディーな雰囲気の曲や、The Human Beinz「ノー・ノー・ノー」のようなガレージロックが目立ったように思います。いずれにしろ、洋楽邦楽ともに、ポップスに勢いがある幸せな時代だったことがこのコンピからも伝わってきました。

評価:★★★★★

Title:ラジオの時代 1969年

Radio1969

1969年という年は、ロックにとって非常に意味のある年であることは有名な話かと思います。8月にアメリカでウッドストックが開催。「ラブ&ピース」という理念が現実化したロックがもっとも幸せだった一瞬が訪れたかと思いきや、12月にはオルタモントの悲劇が起こり、「ラブ&ピース」が幻想だったことを一気に思い知らされた、ロックにとっては大きな転換点になった1年です。

洋楽の収録曲に関しては、ウッドストックなどに関わる有名どころがさほど取り上げられていないため、いまひとつそこらへんの空気感が伝わってこないのが残念。ただSteppenwolf「ロック・ミー」などは70年代のハードロックの先駆け的な楽曲として、その時代の空気を感じます。

一方日本では学生運動真っ只中。五つの赤い風船「遠い世界に」高田渡「自衛隊に入ろう」など社会派な曲や、カルメン・マキ「時には母のない子のように」浅川マキ「夜が明けたら」のような暗い雰囲気の曲が、まさに時代の空気をダイレクトに反映しているように感じました。

評価:★★★★

ラジオの時代 1970年~1973年
ラジオの時代 1974年~1976年

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2013年11月18日 (月)

戦後直後の貴重なアメリカ音源

Title:ひばり&川田 in アメリカ 1950
Musician:美空ひばり&川田晴久

昨年、カナダのオーディオ・マニアがインターネットオークションで落札した音源が、美空ひばりや川田晴久、山口淑子、渡辺はま子、笠置シヅ子らのアメリカ公演を録音したテープであったということがわかりニュースになったそうです。

今回発売されたのはその貴重な音源をCD化した作品。1950年の5月から7月に行われた美空ひばりと、彼女の師匠で、戦前、あきれたぼういずなどで人気を博した川田晴久によるアメリカ公演のうち、6月24日、25日のカリフォルニア州サクラメントでのライブを録音した音源だそうです。

まずは驚かされるのはその音質の良さ。奇跡的に発見された音源なのに音質の劣化はもちろんノイズもなく、音質を全く苦にせず楽しめます。ただ、それ以上に驚かされるのはやはり美空ひばりの歌の上手さ。この時、若干13歳!美空ひばりの歌が上手いことなんて周知の事実で、この頃の映像なんかも、テレビで何度か見たことあったのですが、音源で聴くとそのボーカルに震えてしまいます。あまりにも歌唱力ありすぎて、少々音割れしちゃっている部分すらあるのはご愛嬌。10代前半の女の子で「歌が上手い」と言われ、テレビに出演するケースもよくあるのですが、でも大抵はただ単に歌唱力があるだけ。でも彼女の場合は、歌唱力だけではなく、優しく引いて歌う部分は引いて歌っていて、表現力も兼ね備えています。加えて、わずか13歳なのに、色っぽさすら・・・。

あと、美空ひばりというと演歌、歌謡曲というイメージが強いのですが、彼女の場合、リズム感もすごくいいんですよね。たまに演歌歌手がJ-POPなどをカバーと、歌唱力はあるはずなのに、どこか違和感あるのって、リズムが日本的なリズムで、J-POPの洋楽的なリズムに載っていないのが大きな理由だったりするんですが、彼女の場合は、バリバリの民謡調の曲はもちろん、ジャズやブギといった洋楽的なリズムも軽々とこなしています。逆にバックの演奏の方が、いまひとつリズムに載っていないような(^^;;

ちなみにアルバムでは途中、川田晴久の漫談や、彼の歌うコミカルな曲も収録。「地球の上に朝が来る その裏側は夜だろう」のフレーズで有名な「地球の上に朝が来る」など、ここらへんのコミックソングもまたユーモラスたっぷりで、当時の人たちの本音がよくわかりそな歌詞がユニーク。ここらへんも、今聴いても楽しいですね。

上にも書いた通り、演歌や歌謡曲というよりも、ジャズやブギが楽曲のメインなので、そういう意味でも、今聴いても聴きやすく楽しめるアルバム。「貴重な音源」という肩書き抜きで優れたライブ盤でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

FLOWERS/山崎まさよし

憲法9条について、寓話的な歌詞にまとめた「#9 Story」も話題となった最新作。ただ、社会派的な要素が強くなったわけではなく、基本的には彼らしい安定感あるポップで、安心して聴ける内容。ただ、ブルースやロックなどの要素がちょっと薄くなってしまったように感じたのと、ここ最近の作品と同じく、彼らしい日常の機微を描いたような歌詞が少なめ。ちょっとインパクトは薄いような印象も。

評価:★★★★

山崎まさよし 過去の作品
COVER ALL-YO!
COVER ALL-HO!

IN MY HOUSE
HOBO'S MUSIC
Concert at SUNTORY HALL
The Road to YAMAZAKI~the BEST for beginners~[STANDARDS]
The Road to YAMAZAKI~the BEST for beginners~[SOLO ACOUSTICS]

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2013年11月17日 (日)

ゴスペラーズの本領発揮

Title:ハモ騒動~The Gospellers Covers~
Musician:ゴスペラーズ

ゴスペラーズ初となるカバーアルバムがとてもおもしろい!

今回のアルバム、コンセプトとしては「誰もが知っているような曲をハモリ仕立てでカバーする」「ボーカルグループでなければ歌い継がないであろう曲を今一度残す」という2つを掲げたそうで、そのため選曲が実にユニークでよく考え抜かれたものとなっています。

まず耳を惹くのが冒頭1曲目を飾る「猫騒動」。この曲、中野忠晴とコロムビア・ナカノ・リズム・ボーイズが1933年にリリースした日本初のアカペラ曲。この時代にアカペラの録音があったこと自体が驚きなのですが、楽曲の中に猫の鳴きまねが入っているユニークな楽曲。絶妙な猫の鳴きまねと重厚なコーラスがとても魅力的で、ゴスペラーズの実力がいかんなく発揮されています。

先行シングルになった「ロビンソン」も見事。こちらもコンセプトのうち「誰も知っているような曲~」なのでしょうが、ボイスパーカッションを取り入れつつ、アカペラ仕立てでスピッツとはまた違った魅力あふれるナンバーにまとめあげています。

他にも、「誰もが知っているような曲」としてはユーミンの「やさしさに包まれたなら」や美空ひばりの「真っ赤な太陽」をアカペラ仕立てでカバー。洋楽からもBruno Marsの「Just The Way You Are」やBoyz II Menの「Thank You」などを取り上げています。一方ではボーカルグループならでは、という点では日本のコーラスグループJIVEの「Heartbeats」やアメリカのボーカルグループThe Five Keysの「ROCKIN' & CRYIN' THE BLUES」などがその例でしょうか。

バンドサウンドやストリングスが入っている曲もありますが、基本的にはほぼアカペラのみ。彼らのボーカルのみで聴かせる曲ばかり。そんなアカペラのスタイルで、様々な曲を易々とカバーしていく彼らには、アカペラグループとしての実力を再認識させられる、まさにゴスペラーズとしての本領が発揮されたアルバムと言えるでしょう。

またそれと同時に、特に「ボーカルグループでなければ歌い継がれないであろう曲」というコンセプトには、彼らのボーカルグループとしての一種の責任感を見て取れます。

一時期日本でも「ハモネプ」の人気などでアカペラグループがちょっとしたブームになった時期がありました。ただ残念ながらそこで出てきたグループもほとんどがフェイドアウト。気がつけば「ハモネプ」以前から人気を博していたゴスペラーズだけが残ってしまいました。

そんな彼らだからこそ、今回のカバーアルバムをリリースし、あらためたアカペラの素晴らしさを世に広め、ボーカルグループだからこそ歌い継げる曲を歌い継ごうとしたのではないでしょうか。ラストには、同じく以前からアカペラを楽曲に取り入れていたスターダスト・レビューとのコラボ「夢伝説」を収録している点からも、そんなアカペラをより広めようとする彼らのスタンスを感じます。

カバーアルバムですがゴスペラーズがもっともゴスペラーズらしい作品。ゴスペラーズのアカペラグループとしての実力と自信と責任感を感じることが出来た1枚でした。

評価:★★★★★

ゴスペラーズ 過去の作品
The Gospellers Works
Hurray!
Love Notes II
STEP FOR FIVE


ほかに聴いたアルバム

SEX BLOOD ROCK N'ROLL/VAMPS

L'Arc~en~Cielのhydeと、Oblivion DustのK.A.Zによるユニット、VAMPS。本作は海外でのリリースを行うために、全英語詞でリテイクしたベスト盤。オルタナ系からハードロック、今風なハードコアから打ち込みまでバラエティー豊富。ただ、良くも悪くも個性的なボーカルのために、ちょっとヘヴィーになったラルクという印象は否めず。ポップなメロとハードなロックサウンドはカッコよく耳に残るが、よくありがちなロックといった感じで、海外で売るためには少々個性が欠ける感じがするのですが。

評価:★★★★

VAMPS 過去の作品
VAMPS
BEAST

極東最前線3

eastern youthのジョイント・ライブシリーズ「極東最前線」に参加したミュージシャンたちの曲を集めたオムニバスアルバム第3弾。毎回、強烈な個性を持つ曲者たちの楽曲が並んでいるのですが、今回の選曲もかなり強烈。一癖も二癖もあるようなロックミュージシャンやHIP HOPミュージシャンの曲が並んでいます。

eastern youth自信の作品やキセル、OGRE YOU ASSHOLEなどの楽曲も素晴らしかったのですが、他にも、シンプルなサウンドとファンキーなリズムが強烈な個性を放つオシリペンペンズの「泣く影」や、フォーキーで、力強いメロディーとボーカル、強烈に「生きろ」と歌い上げる竹原ピストルの「LIVE IN 和歌山」が強い印象に残りました。個性派揃いのオムニバスで聴くのに疲れてきそうですが、きっとあなたも気に入る1曲がある、はず。

評価:★★★★★

極東最前線シリーズ 過去の作品
極東最前線2

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2013年11月16日 (土)

事実上、神聖かまってちゃんのベスト盤

Title:神聖かまってちゃん
Musician:の子

ご存知、神聖かまってちゃんのボーカルで作詞作曲を手がけるの子によるソロデビューアルバム。そのタイトルは「神聖かまってちゃん」・・・・・・ってなかなか人を食ったようなタイトルをつけちゃってますが、それが彼らしいところなんでしょうね(^^;;

で、その内容も、神聖かまってちゃんの曲のセルフカバー。ご存知「ロックンロールは鳴り止まないっ」や、何回目だ?的な「23歳の夏休み」、また、エリオをかまってちゃん名義でリリースされた「Os-宇宙人」のセルフカバーなども収録されています。

それでソロによるセルフカバーなので内容もバンドとは違う・・・・・・・というとそうでもなく、むしろ基本的に神聖かまってちゃんのイメージそのまんま。ただ、やはり他からミュージシャンを呼んでいるだけにかまってちゃんの時のような破天荒さはちょっと薄れたような印象もあります。もっとも、の子のエキセントリックなボーカルは相変わらずですが。

そんな訳で、神聖かまってちゃんの代表曲を並べた、いわばベスト盤的に楽しめるのが今回のアルバム。特に代表的なナンバーを並べただけに楽曲のエキセントリックな部分よりもメロディーのポピュラリティーが目立つ流れになっていました。

そのため、今さらながらあらためて感じるのは、彼の書く曲って、基本的に王道なギターロックだよなぁ、ということ。ま、この話はいまさら感もありますし、多くの方も指摘していることですが、エキセントリックなボーカルやその歌詞の世界に隠れがちなのですが、の子の書くメロディーって基本的にシンプルでメロディアスなポップソング。そんなポップなメロディーとエキセントリックな歌詞というバランス感覚が神聖かまってちゃんの魅力なわけですが、このアルバムではよりポップな側面の魅力を再認識できるアルバムになっていたと思います。

もっともその一方でこのアルバムを聴いて、おそらく多くの方が同じ疑問を感じたと思うのですが・・・これって、ソロアルバムでリリースする意味あるの??確かにオリジナルに比べて多少はエキセントリックな部分が抑えられた感じもするのですが、曲の雰囲気が変わった、というほどの違いはありませんし、じゃあ、神聖かまってちゃんでのセルフカバーでもよかったんじゃない?という疑問を感じてしまいます。

まあ神聖かまってちゃんは一般的なバンド幻想をあまり抱えていないバンドですし、メンバーとしても別にの子がソロでどんな活動をしようとどうでもいい、というスタンスなのかもしれませんが。せっかくソロならソロにしか出来ないことをやってほしかったなぁ、という感想も持ってしまった訳で。

そんな感じで、神聖かまってちゃんのベスト盤的な感覚でお薦めのアルバム。ただ、の子のソロとしてはちょっと物足りなかったかなぁ。神聖かまってちゃんというバンドに、の子の個性がかなりつぎこまれている部分が大きいので、ソロとの差をつけにくかったのかもしれませんが。

評価:★★★★

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2013年11月15日 (金)

25年の集大成

Title:VIOLETTA THE BEST OF 25 YEARS
Musician:遊佐未森

遊佐未森、デビューから25年を記念してリリースされたベスト盤。彼女がデビューした80年代後半から90年代にかけてって、いわゆるガールズポップと呼ばれるような女性シンガーが多くデビューし、人気を博しました。

そんな中、現在でもコンスタントに活動を続けているのって、彼女くらいだよなぁ。永井真理子とか谷村有美は結婚後、音楽活動は目立たなくなってしまいましたし、辛島美登里先生も音楽活動は続けているものの、直近のオリジナルアルバムは6年前とちょっと寂しい状況に(昨年、カバーアルバムをリリースしたようですが)。

遊佐未森といえば、デビュー当初はファンタジックな雰囲気の曲とボーカルが独特で、ちょっと不思議ちゃん的なイメージがあり、ちょっととっつき難いイメージもあったのですが、その個性的な立ち位置が、今に続く末永い人気の理由だったのでしょうか。

ファンタジックな曲調にしても、最近ではKalafinaやらSound Horizonやらファンタジックさを前面に押し出しているミュージシャンがヒットを飛ばしていますが、彼女はその先駆け的存在と言えるかも。ただ、必要以上に仰々しいアレンジに走らず、さらっとしたポップに留まっているのが、カルト的な人気に留まらず、末永く人気を保ってきた理由かも。

今回のアルバムは2枚組のベスト盤になっていますが、1枚目は過去の代表曲を本人選曲でまとめたオールタイムベスト、もう1枚は、ライブなどでよく演奏される楽曲を再録音したセルフカバーベストだそうです。

オールタイムベストの方は、一般的に遊佐未森らしいと感じるような、ふわりとした雰囲気のあるポップソング。一方でセルフカバーの方はより幻想的な曲があったり、童謡もあったり、さらにファンタジックな雰囲気が出ている個性の強いアルバムになっています。ただし、決してとっつき難い内容ではなく、心が暖かくなってくるような優しい楽曲ばかりで、彼女の魅力をよりよく触れることが出来る内容になっていたと思います。

デビュー25年たってもいまだに失っていない瑞々しさも感じますし、まだまだこれからも活躍を続けていきそう。このベスト盤がひとつの区切りだと思うのですが、これからも楽しみです。

評価:★★★★★

遊佐未森 過去の作品
銀河手帖
Do-Re-Mimo~the singles collection~
淡雪

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名古屋圏フェス・イベント情報(11/15) 最終回

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。今年はほぼイベントが終了したということもあって、今回が最終回!まだカウントダウンイベントがあるみたいですが・・・また、来年の3月頃から再スタートを予定しています。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

11/15 主な更新
・idol wave 2013秋 終了

11月

ピーストライブ2013
http://peacetribe.info/

日時 11月16日(土)
会場 愛知県岡崎市岡崎公園
アクセス 名鉄名古屋本線東岡崎駅下車、JR東海道線中岡崎駅下車 徒歩
出演者 GOCOO、A Hundred Birds Trio feat. TeN、宮内優里 他
チケット代 3,500円 他

【野外】【都市型】
「こどもも大人も楽しめる」をテーマとした音楽フェスティバル。ライブだけではなく、ワークショップや映画の放映も行われる模様。参加ミュージシャンは、野外に映えそうな、トライバル系がメインかな?
行きたい度 ★★★

GRANDLINE2013
http://grandline.radcreation.jp/

日時 11月17日(日)
会場 愛知県名古屋市中区ダイアモンドホール、アポロシアター 他
アクセス 地下鉄東山線新栄駅下車 他
出演者 B-DASH、GLORY HILL、BiS 他
チケット代 前売 4,000円 当日 4,500円

【パンク系】【ライブサーキット】【都市型】
新栄近辺のライブハウスで実施されるライブサーキット。パンク系が主体。主催者は、7月に行われた無料ライブイベント「FREEDOM NAGOYA」と同一。有名どころからこれからのミュージシャンまで、かなりの数のミュージシャンが参加しています。
行きたい度 ★★★

伊賀忍者音楽祭=弐=
http://www.igarock.com/

日時 11月23日(土)
会場 三重県伊賀市青山グラウンド
出演者 スグナシ、Indus&Rocks、志人&スガダイロートリオ 他
チケット代 前売 2,000円 当日 2,500円

【野外】【郊外型】
昨年は9月に開催された伊賀忍者音楽祭が、今年は11月に、会場も移して開催決定。今年はジャズやソウル、オーケストラなど、ジャンルに拘らないラインナップになるということ。
行きたい度 ★★★

12月

LAGUNA New Year's COUNTDOWN 2014
http://www.laguna-gamagori.co.jp/laguna/cd/index.html

日時 12月31日(火)
会場 愛知県蒲郡市ラグーナ蒲郡
出演者 HOME MADE家族、nobody knows+、Juliet、ハジ→ 他
チケット代 前売 4,300円 他

【野外】【郊外型】
恒例の野外カウントダウンイベントが今年も開催決定。メインは、地元出身のHIP HOPユニット。
行きたい度 ★★

以下、「終了したフェス・イベント」「今年中止となったフェス・イベント」「実施未定のフェス・イベント」「来年の開催が決定したフェス・イベント」です。

続きを読む "名古屋圏フェス・イベント情報(11/15) 最終回"

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2013年11月14日 (木)

珍しく洋楽が目立つチャート

今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

今週は珍しく、アルバムチャートは洋楽勢が目立つチャートになっています。

まず1位から。日本でもすっかりおなじみの女性シンガーLADY GAGAの待望のニューアルバム「ARTPOP」が見事1位を獲得です。ただ、初動売上5万8千枚は大ヒットした前作「Born This Way」の初動売上18万3千枚から大きくダウンしています。こちらのサイトによると、同様の傾向はアメリカでも見られるようで、彼女の人気も岐路に立った感じでしょうか。先日のシングルチャートでのきゃりーぱみゅぱみゅと同様、奇抜さが先立っているだけに、飽きられるのも早いのかも。

2位はLADY GAGAが登場する前、日本で人気の洋楽女性シンガーといえば彼女でしたね。AVRIL LAVIGNE。セルフタイトルのアルバム「AVRIL LAVIGNE」がこの位置につけてきました。初動売上は4万7千枚。こちらも前作「Goodbye Lullaby」の13万5千枚から大幅ダウン。前々作「The Best Damn Thing」は初動22万3千枚だったので、かなり厳しい傾向が続いています。

洋楽勢は他に5位にKATY PERRY「PRISM」が先週の10位からランクアップ。売上も先週の8千枚から1万枚にアップ。先日来日し、数多くのメディアに登場している影響でしょう。また8位に来日公演が大きなニュースとなっているPAUL McCARTNEY「NEW」が、先週の12位からランクアップしベスト10に返り咲き。ただし売上的には7千5百枚から7千枚に若干ダウンしています。

そんな訳で、今週はベスト10のうち4枚が洋楽というチャートとなりました。ただ上位を占めたLADY GAGAもAVRIL LAVIGNEも一時期に比べると人気が落ち目なのが気になるところなのですが・・・。

3位には元KAT-TUN赤西仁「#JUSTJIN」がランクイン。ソロでは事実上3枚目となるフルアルバム。ただし、漢字の「赤西仁」名義はこれがはじめて。初動売上3万8千枚は前作「JAPONICANA」の6万9千枚から大きくダウンしています。

続いてベスト10以下の初登場ですが、まず初音ミクがらみが今週2作同時にランクインしています。6位にMitchie M feat初音ミク「グレイテスト・アイドル」が、7位に「EXIT TUNES PRESENTS Vocalofuture feat.初音ミク」がそれぞれランクイン。6位はいわゆるボカロP(ボーカロイドを使った作品を動画サイトに投稿するミュージシャン)のMitchie Mのメジャーデビュー作。一方、7位はご存知の初音ミクのコンピレーションアルバム。初動売上8千枚は前作「EXIT TUNES PRESENTS Vocalosensation feat.初音ミク」の1万7千枚よりダウン。昔に比べて、あいかわらずボカロPのブレイクはあるものの、コンピ盤の売上が芳しくなくなってきたのは、徐々に人気の形態が「初音ミクだから」という理由ではなく、個々のミュージシャンにつくようになってきたから、なのでしょうか??

9位にはAKB48岩佐美咲のソロアルバム「リクエスト・カバーズ」がランクイン。演歌・歌謡曲路線を目指しているようですが、このアルバムは、演歌・歌謡曲の名曲をカバーしたアルバムとなっています。初動売上は6千枚。直近のシングル「もしも私が空に住んでいたら」は初動1万8千枚なので、それと比べるとかなり厳しい結果に。

最後に、今週は返り咲きがもう1枚。10位にMay J.「Love Ballad」が、先週の14位からランクアップし2週ぶりにベスト10返り咲きです。ただし売上的にはいずれも6千8百枚で横バイ。アルバム全体の売上が低水準だったことからの返り咲きとなっています。

今週のアルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に!

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2013年11月13日 (水)

アイドル三つ巴

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週のシングルチャート1位から3位は、まさにアイドル三つ巴ともいえる結果になっています。

まず1位を獲得したのはやはり強いジャニーズ。KAT-TUNの亀梨和也と玉置浩二によるユニット、堀田家BAND「サヨナラ☆ありがとう」がランクインしています。日テレ系ドラマ「東京バンドワゴン~下町大家族物語」メインテーマ。こちらが初動8万2千枚で1位獲得。ジャニーズ系としてはちょっと寂しい数値ではありますが。

2位はももいろクローバーZ「GOUNN」。エキゾチックな雰囲気のヴィジュアルイメージとが曲で、いかにも「私たち凝ってるでしょ?」的な雰囲気が良くも悪くもももクロらしい感じ。初動売上は7万7千枚。前作「「僕等のセンチュリー」ももいろクリスマス2012~さいたまスーパーアリーナ大会~ 限定発売シングル」の2万1千枚よりは大きくアップしていますが、これはイベント及び通販限定という特殊形態でのリリースでした。事実上の前作「サラバ、愛しき悲しみたちよ」の7万3千枚よりアップしています。

そして3位はハロプロ系、℃-ute「都会の一人暮らし」が入ってきています。こちらはストレートでわかりやすいタイトルがつんくらしい?ちょっと80年代っぽいエレクトロアレンジの王道アイドルソング。初動売上6万3千枚は、前作「悲しき雨降り」の6万枚よりアップ。

続いて4位以下の初登場ですが、まず4位に梶浦由記プロデュースのボーカルユニットKalafina「君の銀の庭」が入ってきています。アニメ映画「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」主題歌。ファンタジックさはちょっと薄めで、ポップなメロディーを聴かせるミディアムテンポのナンバー。初動売上3万7千枚は前作「アレルヤ」の1万1千枚より大きくアップ。4位は自己最高位タイ。ここ最近の初動は7千枚→3万8千枚→1万1千枚と相変わらずタイアップによって大きな変動が続いています。

6位に入ってきたのはヴィジュアル系バンドシド「ANNIVERSARY」。TBS系アニメ「マギ」オープニング曲。前作もそうでしたが、楽曲だけ聴くと、かなり爽やかなギターポップで、ヴィジュアル系っぽさがあまりなく、むしろ下北沢で活動してそうなギターポップバンドとしても違和感ない感じが・・・。初動売上2万1千枚は前作「サマラバ」の1万8千枚からアップ。ここ最近、3万4千枚→2万2千枚→1万8千枚と下落傾向でしたが、タイアップの良さもあってか、持ち直しました。

7位には女性SSW、家入レオ「太陽の女神」が入ってきています。フジテレビ系ドラマ「海の上の診療所」主題歌。初動売上は1万7千枚で前作「Message」の2万1千枚からダウンで、前々作「Bless」と同水準に。デビューシングル以来、7位から9位をさまよっている感じで、そろそろもう少しのブレイクがほしいところ。先日のライブでこの曲は聴いたのですが、彼女にしてはちょっとインパクトのあるフレーズがなく、薄味のような印象を受けました。

8位にはきゃりーぱみゅぱみゅ「もったいないとらんど」がランクイン。最近、KDDIのCMソングでよく流れていますね。中田ヤスタカ作詞作曲プロデュース。かわいらしくファンタジックな童謡風ポップですが、前々作の2万6千枚から1万6千枚に急落した前作「インベーダーインベーダー」からさらにダウンし、初動1万4千枚に。奇抜なキャラクターがインパクトあるだけに、正直、飽きられはじめているような印象も。

最後10位にはスリーピースロックバンドUNISON SQUARE GARDEN「桜のあと (all quartets lead to the?)」がランクインしてきました。軽快でメロディアスなギターロックなのですが、メロはビートロックから続くJ-POP路線といった雰囲気。前作「リニアブルーを聴きながら」に続くシングルでは2作目のベスト10ヒットで、初動売上1万2千枚は、その前作の1万1千枚から微増。アニメ「夜桜四重奏-ハナノウタ-」主題歌。前作もアニメタイアップがついてのヒットだっただけに、ヒットがタイアップによるものか、バンド自体の人気によるものか、またちょっと微妙なところが。今年2月にリリースしたアルバムはベスト10入りは記録しているのですが。

シングルチャートは以上。アルバムチャートは、また明日に!

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2013年11月12日 (火)

15年ぶりのタッグ

Title:1200Ways
Musician:Shing02+DJ $HIN

Shing02としては2008年の「歪曲」以来5年ぶりとなるニューアルバムは、DJ $HINとのコラボアルバム。もともとShing02とDJ $HINは1998年にEP「Pearl Harbor」でコラボをしており、それから15年ぶりの共演となりました。

今回の作品は、とてもメロウでポップテイストの強いトラックが印象的。Shing02のアルバムというと、彼のしっかりと語るようなラップで緊迫感がある内容というイメージがあるのですが、今回のアルバムはとてもリラックスした大人な雰囲気の空気が流れています。

例えば「Sweet Discovery」はとてもムーディーでかつジャジー。「When You Come Around」ではラテンなギターが流れ、最初は哀愁たっぷりの歌からスタートしているというちょっと異色なナンバーになっています。「Look Fwd」などは明るいポップなナンバーになっており、Shing02のラップもリラックスして楽しんでいるような雰囲気を感じます。

また、そんなポップでメロウなトラックを主軸としながらも1曲1曲にバリエーションがあり、その凝った展開を楽しめます。「Squeeze On It」はメロウな前半とはちょっと異なるロッキンなナンバーですし、最後の「Tag Monkey」はタイトル通り猿の鳴き声が入るどこかユーモラスなトラックが楽しめます。

そんなトラックだけでも楽しめるアルバムなのですが、やはり魅力的なのがShing02のラップ。今回のラップは全部英語詞になっており、端整な英語ラップを聴かせてくれます。ただ、基本的に言葉のひとつひとつを大事に噛み締めるようなラップするスタイルは日本語と一緒。テンポよく言葉を上手くリズムにのせているラップ自体がひとつのインパクトとなっているように感じます。

英語詞のため、リリックの内容がダイレクトに入ってこないのは残念。個人的にはやはり日本語の方がよかったよなぁ、と思います。久しぶりのアルバムですしね。まあ、日本語詞の作品は次回作に期待。

とはいえ、このアルバムももちろん傑作なアルバム。日本語の内容が直接わからなくても、とても魅力的なサウンドとラップが楽しめました。

評価:★★★★★

Shing02 過去の作品
歪曲
SURDOS SESSIONS: Nike+ Training Run


ほかに聴いたアルバム

氣志團入門/氣志團

タイトル通り、氣志團の入門的な位置付けを目指したセルフカバーによるベスト盤。ただ、セルフカバーとはいえ、原曲とはあまり変わっておらず、そういう意味でも「入門」的な役割を意図したアルバムなんでしょう。ただおととしにベスト盤をリリースしたばかりで、その間発売されたアルバムも1枚のみという現状では、ちょっとベスト盤のリリースが早すぎないか?ちょっとネタがマンネリ気味なのも否めず、そろそろ次の一歩を・・・ということを言い出してからも、もう久しいのですが・・・。

評価:★★★★

氣志團 過去の作品
房総魂~Song For Route 127
木更津グラフィティ
蔑衆斗 呼麗苦衝音
日本人

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2013年11月11日 (月)

キュートなボーカルのかわいいポップソング

Title:The Bones Of What You Believe
Musician:Chvrches

先日、Haim、The1975という2組のシンセポップバンドを紹介しましたが、今回紹介するのもそんな最近話題のエレクトロポップバンド。これがデビューアルバムになるイギリスはグラスゴー出身の3人組バンド。これで「チャーチズ」と読むそうです。

HaimやThe1975と同じくエレクトロポップ。今年、サマソニのため来日済みという点も共通項。残念ながらヒットチャート的にはイギリスで最高位9位と、1位を獲得したHaimやThe1975には及びませんでした。

ただ、同じシンセポップといっても楽曲の雰囲気はちょっと異なります。HaimやThe1975がポップの中に今風のR&B的要素が強かったのに対して、彼女はとてもかわいらしいガールズポップ。メリハリがあってテンポがよく、また彼女の声もとてもキュート。ある意味、J-POP的な要素も感じるバンドで、彼女たち日本でも売れそうな感じが・・・。

特にポップセンスに関してはインパクトがあり、いい意味で素直な楽しいポップが多く、「The Mother We Share」「We Sink」「Gun」の冒頭3曲など、聴いていてワクワク楽しくなってくるような曲が並んでいます。ついつい次の展開を楽しみにしているうちに気がついたらはまってしまうようなアルバムでした。

基本的にサウンドは80年代を彷彿させるような、軽くチープな雰囲気なのですが、その一方で「Science/Visions」みたいな今風のEDMっぽさを加えた曲もあったり、最後を締めくくる「You Caught The Light」などは幻想的なサウンドがシューゲイザーっぽい雰囲気もあったり。ポップな曲の中にあらわれる一ひねりした作品が楽しいアルバムに。また、ボーカルも、かわいらしいボーカルのLauren Mayberryだけではなく、男性メンバーもボーカルを担当しており、その点でも曲の幅を感じます。

上にも書いた通り、キュートなボーカルとメロディーは日本人受けしそう・・・。個人的にも、散々HaimやThe1975と比較しましたが、お気に入り度ではChvrches>The1975>Haimといった感じです。ただこの手の80年代っぽい雰囲気を感じるシンセポップバンドがひとつのブームみたいになっていますね。ちょっとチープなシンセサウンドが、一回りして新しさを感じられるようになったのでしょうか。今後も似たようなバンドが続くのでしょうか、それとも?

評価:★★★★★

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2013年11月10日 (日)

他のどのアルバムとも異なる・・・

Title:Nothing Was The Same
Musician:Drake

デビュー作「Thank Me Later」が新人としては異例の大ヒットを記録し、一躍注目を集めたアメリカのラッパー、Drakeの3枚目となるアルバム。このアルバムも、アメリカでは初動売上65万枚という大ヒットを記録。前作「Take Care」を上回る売上を記録しています。

ただ、「Thank Me Later」「Take Care」と聴き馴染んできた方には今回のアルバム、最初少々違和感を覚える方もおられたかもしれません。メランコリックで、柔らかい丸みを帯びたサウンドというDrakeのいままでのサウンドの雰囲気が、この作品では大きく減退していたからです。

今回のアルバムは重低音のリズムを強調したエレクトロなサウンドが主軸になっています。いい意味でも悪い意味でも今風のHIP HOPのサウンド、といった感じでしょう。そういう意味では、いままで2枚のアルバムで築いてきたDrakeらしさという点はあまり感じなかったアルバムかもしれません。

しかし、表面的には確かに変わってしまったかもしれませんが、アルバムを何度か聴いて感じるのは、やはりこのアルバムもまた、Drakeらしさがちゃんとあらわれていたアルバムだったなぁ、ということでした。

「Furtheast Thing」「Hold On,We're Going Home」などメランコリックな雰囲気を漂わせるポップなナンバーもちゃんと要素要素で主張をしており、デビュー作以来感じたDrakeの歌心は本作でも健在。一方では「The Language」をはじめとして音数を絞ったタイトなトラックに力強いラップをのせた楽曲も印象的。サウンドの強度はいままでのアルバムに比べてより増した印象を受けます。

今風のHIP HOPのスタイルに寄り添いながらも、しっかりDrakeとしての味付けを加えて、彼らしい作品に仕上げた傑作。タイトル通り、他のどのミュージシャンのアルバムと比べてももちろん、自らの過去の作品と比べてもタイトル通り「同じものはない」と言い切れる自信作に感じました。まだまだDrakeの快進撃は続きそうです。

評価:★★★★★

DRAKE 過去の作品
Thank Me Later
TAKE CARE

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2013年11月 9日 (土)

インパクト大なのはルックスのみにあらず

Title:MOJO JUJU
Musician:MOJO JUJU

まずジャケットにインパクト大なMOJO JUJUのアルバム。え?女性?男性??そもそも口元にうっすらと髭が生えているし・・・。今年1月に発売されて一部で話題となったアルバム。ちょっと紹介するのが遅れてしまいましたが、そのルックスがあまりにもインパクトが大きく、まずは印象に残ります。

彼女はオーストラリアを拠点に活動する女性ミュージシャン。もともとはthe Snake Oil Merchantsというラテン系バンドを率いていたそうです。ちょっと遅ればせながら聴いてみたのですが、ルックスだけではなく、楽曲もあまりにもインパクト大な傑作でした。

彼女が奏でる音楽は、最近よく使われるような表現で言うと、ヴィンテージ・ロックという言葉が一番ピッタリきそう。ジャズやブルース、ロカビリーなどの要素を取り混ぜた、60年代あたりに場末の怪しげなバーで奏でられいそうな音楽って感じでしょうか。ちょっとヤバそうな連中が集まるバーの中のステージで歌う彼女の姿・・・うーん、想像するだけでピッタリ来てしまいます(笑)。

ウッドベースが低音のリズムを刻み、サックスの音色が怪しく鳴り響く中聴こえてくる彼女のボーカルもまたとても魅力的。まさにルックスで想像できる通り、男勝りのパワフルなボーカルでグイグイと押してくる雰囲気なのですが、同時に女性らしい繊細さもあわせもった感じ。このボーカルが、楽曲に独特の味わいと奥深さを与えています。

楽曲はそんな昔ながらのロックンロールなので、楽曲自体に真新しさは少ないのですが、この両性具有のような彼女のボーカルがとても新鮮。メロディーもポップで聴きやすく、「Brother,Where Have You Been?」のようなダンサナブルなナンバーから、「Switched To Drinkin' Gin」のようなムードたっぷりに聴かせる曲までバラエティーがあります。中には「Horse Named Regret」みたいなちょっとラップっぽいボーカルを聴かせる曲もあったりして、ここらへんは2013年ならではといった感じ?

もう、彼女のボーカルも含め、これでもかという渋いロックンロールサウンドに、最初から最後までゾクゾクしっぱなしの傑作アルバム。今年のベスト盤候補です。まじでカッコいい!姉貴!ついていきます!って感じですかね(笑)。是非、来日してライブも見てみたいなぁ。カッコいいんだろうなぁ・・・。

評価:★★★★★

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2013年11月 8日 (金)

成長著しいミュージシャンのベスト

Title:Superfly BEST
Musician:Superfly

Superflyというミュージシャンはデビュー当初から現在まで大きく成長したミュージシャンにように思います。デビュー当初のSuperflyは、洋楽っぽさを売りにしている割には歌謡曲っぽいイモっぽさが残ってしまっていましたし、ボーカルの歌唱力を売りにしていましたが、確かに声量はあるものの抑揚のない平坦なボーカルという印象があり、思いっきり「ハイプ」というイメージを持っていました。

ところがその後、メキメキその力をつけてきました。楽曲の歌謡曲っぽさ、J-POPっぽさは相変わらずなのですが、最近の作品に関してはルーツ志向のロックが持つダイナミズムと、歌謡曲が持つ泥臭さ、日本人の耳への馴染み易さをきちんとマッチさせ、和製ロックのスタイルを確保しています。

もっとも顕著なのがボーカルで、初期の平坦な歌い方から、抑揚のある感情のこもったボーカルに大きく進化。そうなるともともと歌唱力のあるシンガーだっただけに、そのボーカルは大きな武器になっています。

今回リリースされたベスト盤は、初期作品から最近の作品までほぼ発表順に並んでいるだけに、その成長がよくわかる内容になっています。特にわかりやすいのが1曲目に新曲「Bi-Li-Li Emotion」、2曲目にデビューシングル「ハロー・ハロー」が並んでいる展開。「Bi-Li-Li Emotion」では、J-POPっぽさを隠そうともしないメロディーとパワフルなサウンドがしっかりマッチしているSuperfly流ロックを確立しているのに対して「ハロー・ハロー」はどこか中途半端に洋楽指向を目指している感じがチグハグ。ボーカルもパワフルで感情のこもった「Bi-Li-Li Emotion」と、パワーだけあって少々平坦な「ハロー・ハロー」とではその違いが明確に感じます。

ここらへんの進歩が明確になったのが「Wildflower」あたりからで、Superflyとしてのスタイルを完全に確立したのがおそらく「タマシイレボリューション」あたりではないでしょうか。ここがちょうどDisc1とDisc2の境になっているあたり、偶然かもしれませんが、成長途上の彼女がわかるDisc1と、完成されたDisc2という形になっています。

賛否はあるかもしれませんが、個人的にSuperflyを聴いていると、そのロックと歌謡曲との融合という意味でB'zに似たようなものを感じます。また今回のベスト盤を聴いているとパワフルな女性ボーカルという点で、初期の渡辺美里に近いような雰囲気も感じました。ただ、産業ロックあたりをルーツとするB'zや、いまひとつルーツレスな渡辺美里と比べると、Superflyの場合、明確に初期のハードロックというルーツを持っているため、より洋楽のテイストを上手く楽曲に取り入れており、邦楽リスナーはもちろん、洋楽リスナーにも受け入れられる楽曲になっているようにも感じます。

このアルバムもチャートで上位のヒットを続けているようで、人気も上々。それだけに今後、さらなる活躍も期待できそう。まさにこれからも楽しみなシンガーなだけに、まだSuperflyをきちんと聴いたことない方にもお薦めです。

評価:★★★★★

Superfly 過去の作品
Superfly
Box Emotions
Wildflower&Cover Songs:Complete Best 'TRACK3'
Mind Travel
Force


ほかに聴いたアルバム

トーキョー・コーリング/曽我部恵一BAND

曽我部恵一BANDの新作は、全編エレクトロサウンドを導入した作品。このエレクトロサウンドには特に新鮮味はないものの、曽我部恵一BANDに感じていた、いわゆる内輪的なノリはなくなり、曽我部恵一の書くメロディーの良さが目立つアルバムに。ただ、バンド色はすっかり薄くなってしまい、これはバンド名義でやる意味はないのでは??

評価:★★★★★

曽我部恵一 過去の作品
キラキラ!(曽我部恵一BAND)
ハピネス!(曽我部恵一BAND)
ソカバンのみんなのロック!(曽我部恵一BAND)

Sings
けいちゃん
LIVE LOVE

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名古屋圏フェス・イベント情報(11/8)

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。そろそろ秋フェスの季節も終わりに近づいています。今年残るイベントもあとわずか・・・。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

11/8 主な更新
・LAGUNA New Year's COUNTDOWN 2014 出演者発表
・岡崎ジャズストリート2013 終了

11月

idol wave 2013秋
http://www.tv-aichi.co.jp/idolwave/2013au/

日時 11月10日(日)
会場 名古屋市中区久屋大通公園
アクセス 地下鉄名城線矢場町駅下車
出演者 LinQ、OSU、小桃音まい、dela 他
チケット代 前売 3,000円 当日 4,000円

【アイドル】【野外】【都市型】
GWにも開催したアイドルフェスの秋バージョン。地元アイドルを中心に、様々な女性アイドルグループが登場する模様。
行きたい度 

ピーストライブ2013
http://peacetribe.info/

日時 11月16日(土)
会場 愛知県岡崎市岡崎公園
アクセス 名鉄名古屋本線東岡崎駅下車、JR東海道線中岡崎駅下車 徒歩
出演者 GOCOO、A Hundred Birds Trio feat. TeN、宮内優里 他
チケット代 3,500円 他

【野外】【都市型】
「こどもも大人も楽しめる」をテーマとした音楽フェスティバル。ライブだけではなく、ワークショップや映画の放映も行われる模様。参加ミュージシャンは、野外に映えそうな、トライバル系がメインかな?
行きたい度 ★★★

GRANDLINE2013
http://grandline.radcreation.jp/

日時 11月17日(日)
会場 愛知県名古屋市中区ダイアモンドホール、アポロシアター 他
アクセス 地下鉄東山線新栄駅下車 他
出演者 B-DASH、GLORY HILL、BiS 他
チケット代 前売 4,000円 当日 4,500円

【パンク系】【ライブサーキット】【都市型】
新栄近辺のライブハウスで実施されるライブサーキット。パンク系が主体。主催者は、7月に行われた無料ライブイベント「FREEDOM NAGOYA」と同一。有名どころからこれからのミュージシャンまで、かなりの数のミュージシャンが参加しています。
行きたい度 ★★★

伊賀忍者音楽祭=弐=
http://www.igarock.com/

日時 11月23日(土)
会場 三重県伊賀市青山グラウンド
出演者 スグナシ、Indus&Rocks、志人&スガダイロートリオ 他
チケット代 前売 2,000円 当日 2,500円

【野外】【郊外型】
昨年は9月に開催された伊賀忍者音楽祭が、今年は11月に、会場も移して開催決定。今年はジャズやソウル、オーケストラなど、ジャンルに拘らないラインナップになるということ。
行きたい度 ★★★

12月

LAGUNA New Year's COUNTDOWN 2014
http://www.laguna-gamagori.co.jp/laguna/cd/index.html

日時 12月31日(火)
会場 愛知県蒲郡市ラグーナ蒲郡
出演者 HOME MADE家族、nobody knows+、Juliet、ハジ→ 他
チケット代 前売 4,300円 他

【野外】【郊外型】
恒例の野外カウントダウンイベントが今年も開催決定。メインは、地元出身のHIP HOPユニット。
行きたい度 ★★

以下、「終了したフェス・イベント」「今年中止となったフェス・イベント」「実施未定のフェス・イベント」「来年の開催が決定したフェス・イベント」です。

続きを読む "名古屋圏フェス・イベント情報(11/8)"

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2013年11月 7日 (木)

癖になる方にははまりそう

Title:Ndagga Versions
Musician:JERI-JERI

以前、JERI-JERIの「800% NDAGGA」を紹介したことがありました。その時に、そのアルバムのダブ・バージョンがあることをチラッと書いたのですが、ようやくそのダブバージョンを聴くことが出来ました。

ちなみに、この「800% NDAGGA」でも書いたのですが、このJERI-JERIというちょっと奇妙な名前のミュージシャンについて紹介を。このJERI-JERIというプロジェクトは、ドイツはベルリンに拠点を置くジャーマン・ミニマル・テクノのプロデューサー、マーク・エルネストゥスによる企画。彼が、アフリカはセネガルのダンス音楽、ンバラのミュージシャンたちとコラボして作り上げたプロジェクトがJERI-JERIだそうです。以上、「800% NDAGGA」を紹介した時に書いた文章そのままの転載でした(^^;;

で、その「800% NDAGGA」のダブバージョンということで、浮遊感あふれるダビーなサウンドが繰り広げられるんだろうなぁ・・・と思ったのですが、ところが一般的にイメージされるようなダブの要素はあまり感じられません。あえて言えば後半「Dub Dafa Nekh」「Bamba Version」などにはダブやレゲエの要素も感じられますが、基本的な強烈なポリリズムのパーカッションが終始展開していくサウンド。「800% NDAGGA」同様の高揚感あるリズムがたまらないアルバムになっています。

そんな訳で、ダブバージョンというよりも、基本的には「800% NDAGGA」のインストバージョンというイメージの作品。それだけに、最初から最後まで強烈なパーカッションのリズムが印象的なアルバムになっています。つまり「800% NDAGGA」の中のリズムの要素を抽出したようなアルバム、といっていいかもしれません。

それだけに、「800% NDAGGA」に比べると、とっつき易さという意味ではちょっと劣るかもしれません。ただ一方では、リズムの要素を強調したアルバムなだけに、はまる方にはむしろ「800% NDAGGA」よりもはまるかも。それだけ中毒性の強いアルバムのように感じました。

まず「800% NDAGGA」を聴いた上で、気に入った方は是非、次はこのアルバムを。中毒性あるサウンドに一気にはまってこの世界から抜けられなくなる、かも。

評価:★★★★

JERI-JERI 過去の作品
800% NDAGGA

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2013年11月 6日 (水)

また例のごとく

今週はアルバムチャートの新譜は少なめだったので、シングルアルバム同時ランクインです。

今週のシングルチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

今週1位はAKB48「ハート・エレキ」。また例のごとく初動ミリオン突破で、初動売上は120万3千枚。前作「恋するフォーチュン・クッキー」の133万枚からダウンです。楽曲はグループ・サウンドがコンセプトなのですが、曲調的には「G・・・S・・・・??」というくらい薄味にGSっぽいサウンドが味付けされている程度。ちょっと前にはGO!GO!7188みたいなGSテイストのバンドが話題になったこともあるのですが、やはり一般的にはいまさら本格的なGSっぽいサウンドは受け入れられないんでしょうかねぇ。

2位初登場は三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「冬物語」。ビール??・・・とは関係ないみたいですね。これといって特色のない・・・まあEXILE系っぽいバラードナンバー。初動売上6万7千枚は前作「SPARK」から横バイ。

3位には、顔出しはしない、女子高校生2人組という設定のアイドルグループClariS「カラフル」がランクイン。アニメ映画「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」主題歌。初動売上3万9千枚は前作「reunion」の2万4千枚からアップ。前々作「ルミナス」とほぼ同水準に。

続いて4位以下の初登場曲に。上位にアイドルグループが並びましたが、4位以下も今週はアイドルグループが目立つチャートに。

まず4位に男性アイドルグループw-inds「A Little Bit」がランクイン。スケール感あるミディアムテンポのナンバー。初動売上3万5千枚は前作「FLY HIGH」の3万6千枚からほぼ横バイ。

5位はチームしゃちほこ「愛の地球祭」。名古屋のローカルアイドルグループ。正直、名古屋でほとんど盛り上がっているように思えないのですが(苦笑)、初のベスト10ヒット。初動売上2万7千枚は前作「首都移転計画」の1万4千枚からアップ。「チームしゃちほこ」といういかにもダサイネーミングセンスは名古屋っぽいのですが(^^;;

6位はTOKIO「ホントんとこ」が入ってきています。TBS系ドラマ「クロコーチ」主題歌。メンバーの長瀬智也作詞作曲のナンバーは、80年代の産業ロックを彷彿させるメロディアスなハードロック風のナンバー。悪くはないんですが、やはりシングル曲は外部の作家を招いたほうが・・・。初動売上1万7千枚は前作「手紙」の1万4千枚から若干アップ。

以上、相変わらずアイドルグループが目立つシングルチャート。初登場は残り2曲!

9位には読者モデルなどを中心に結成されたガールズバンドSilent Siren「I×U」がランクイン。ベスト10入りは前作「ビーサン」に続き2作目。初動売上1万2千枚は前作の1万3千枚より若干のダウン。ウィンターバラードナンバーなのですが、かわいらしいボーカルといい、基本的にアイドル的な売り方なのでしょうか。

最後10位にはナノ「SAVIOR OF SONG」が入ってきています。アニメ「蒼き鋼のアルペジオ」オープニング・テーマ。ニコニコ動画の人気企画「歌ってみた」で話題となったシンガー。この曲は、ロックバンドMY FIRST STORYをフューチャー。そのため、本格的なラウドロックになっており、ロックリスナーも楽しめそう。ONE OK ROCKあたりが好きなら気に入りそうなナンバー。ってか、MY FIRST STORYってONE OK ROCKのTakaの弟のバンドなんですね。初動売上1万枚は前作「No pain,No game」の最高位11位初動7千枚からアップし、初のベスト10入りです。


今週のアルバムチャート

http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

冒頭にも書いた通り、今週は初登場が4枚だけというちょっと寂しいチャートになりました。

1位は嵐「LOVE」が先週に続き1位をキープ。ただ売上は67万枚から6万1千枚と10分の1以下という結果になっています。

2位3位は初登場。まずは2位には女性シンガーLiSA「LANDSPACE」がランクインです。テレビアニメ「Angel Beat」の劇中バンドGirls Dead Monsterのボーカル役で注目を集めた女性シンガー。前作「LOVER"S"MiLE」に引き続きのベスト10ヒットで2位はシングルを含めてLiSA名義では自己最高位。初動売上1万7千枚も、前作の1万4千枚からアップしています。

そして3位には、最近話題を集めているKANA-BOONのフルアルバムとしてはメジャー初となる「DOPPEL」がランクインです。9月にリリースした「盛者必衰の理、お断り」がいきなり10位にランクインするなど、注目を集めた新人バンド。初動売上1万5千枚は、前作「僕がCDを出したら」の最高位14位初動4千枚から大きくアップ。CDの売上が低迷しているからこそ、逆に話題のバンドは一気に順位を駆け上がり、一気に注目を集める傾向が続いていますね。

続いて4位以下の初登場ですが、4位には元東方神起のメンバーで、現在はJYJとして活動しているキム・ジェジュンの韓国でのアルバム「WWW」がランクイン。ソロアルバムとしては、初のベスト10ヒットとなりました。

初登場最後は三浦あずさ(たかはし智秋),篠宮可憐(近藤唯),高山紗代子(駒形友梨),福田のり子(浜崎奈々)名義の「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 07 アイドルマスター ミリオンライブ!」。GREEのゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」のキャラクターによるキャラソンやドラマを集めたCD。初動売上1万1千枚で、同シリーズの「06」の最高位19位初動7千枚からアップ。8月12日付チャートで10位にランクインした「04」以来のベスト10ヒット。

初登場は以上ですが、これだけ初登場の少ない週でしたので、ベスト10返り咲きアルバムも。Superflyのベスト盤「Superfly BEST」が11位から8位、今井美樹のユーミンカバーアルバム「Dialogue-Miki Imai Sings Yuming Classics-」が13位から9位にランクアップし、それぞれ2週ぶりのベスト10入りとなりました。ただし売上は前者が1万4千枚から9千枚、後者が1万1千枚から9千枚にダウンしています。

今週のチャート評は以上。ヒットチャートは、また来週水曜日更新予定です。

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2013年11月 5日 (火)

伝説の野外ロックフェス

先日、映画「ベイビー大丈夫かっ BEATCHILD1987」を見てきました。

この映画は、1987年、熊本県の阿蘇山にある野外ステージ「アスペクタ」で行われたオールナイトロックフェス「BEATCHILD」を追ったドキュメンタリー。「BEATCHILD」はブルーハーツにBOOWY、尾崎豊に渡辺美里、さらにはHOUND DOG、ストリート・スライダーズ、岡村靖幸など、まさに80年代後半を代表するロックミュージシャンがズラリと顔をそろえたイベント。最近の日本でもすっかり定着したロックフェスの先駆け的存在の伝説的なイベントです。

そしてこのロックフェスを「伝説」たらしめたのはこの豪華な面子だけではありません。この日は夜から雷を伴う豪雨が会場を襲いました。びしょ濡れになる観客やミュージシャンたち。しかし、ライブは最後まで決行されたそうです。そんな過酷な環境の下で行われたライブは良くも悪くも伝説になってしまいました。

いままでこのイベントについては、一部の映像は公開されていましたが、多くの映像や音源が紛失しており、映像化は難しいと思われていました。しかし今年の5月、その映像と音源が発見されたそうで、今回この映画化となったそうです。

面子を並べただけでも実に豪華な参加ミュージシャンたちなのですが、そんな彼らの脂が載った時期のステージ。それをたっぷりと味わうことが出来る映画でした。80年代後半に青春を過ごした方なら絶対楽しめるはず!DVD化されないそうなので、まだ上映中ならば映画館へ急げ!!

続きはネタバレの感想。

続きを読む "伝説の野外ロックフェス"

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2013年11月 4日 (月)

ポップなメロは健在なれど

Title:EP1
Musician:PIXIES

2004年に再結成を果たした後は、活動を継続しているんだかどうだかわからないような状況だったPIXIES。正直、PIXIESのファンとしては少々複雑な心境でした。確かに再結成というニュースはうれしかったですし、その後の来日公演にももちろん足を運びました。ただ、再結成後の中途半端な活動の継続は、「過去の伝説」に頼ってのお小遣い稼ぎにも思え、複雑な思いを感じていました。

特に残念だったのが、今年飛び込んできたキム・ディール脱退のニュース。PIXIESはやはりあの4人が揃ってこそ、という思いがあっただけに、キム・ディール脱退後も活動を続けている姿には微妙なものを感じました。そして飛び込んできたニューアイテム。4曲入りのEPで、ダウンロードかLP盤のみでのリリース。もちろんさっそくダウンロードで購入。でも、キム・ディール去った後の彼らの新曲は純粋にPIXESの新曲として喜んでいいのかどうか・・・微妙な気持ちでした。

そして、そのEPの内容も、どうも微妙な感じが・・・。まず、純粋にギターロックの曲として決して悪い出来ではありません。PIXESらしい人なつっこいポップなメロディーラインは健在で、それにノイジーなバンドサウンドが載るスタイルは、まさにギターロックの王道とも言うべきスタイル。おそらく、新人のギターロックバンドの新作というたてつけならば、文句なしに絶賛した内容だったと思います。

ただ、PIXESの新作として聴くと、正直ちょっと微妙な部分も否めません。1曲目「Andro Queen」からミディアムテンポのちょっとこもったようなアレンジはあまりPIXIESっぽさを感じられず、「?」が灯ります。もっともそれ以降の3曲は、PIXIESらしさを感じさせる部分も多く、それなりに「PIXIESを聴いた」という満足感も無きにしもあらずだったのですが・・・でもやはり、かつての彼らのアルバムを聴いた時のような高揚感を覚えることはありませんでした。

その大きな理由が彼らのかつてのアルバムから感じられたような狂気や緊張感みたいな要素が、今回の作品からは薄かったのように感じました。また、キム・ディールのコーラスがないのもやはり大きなマイナス要素だなぁ。ブラック・フランシスとキム・ディールの掛け合いがある種の緊張感を作り出していたのですが、今回のEPにはそういう要素がスッポリ抜けていたため、どこか物足りなさを感じてしまいました。

ブラック・フランシスのメロディーセンスは本作でも健在でしたが、やはりかつての彼らの名盤名曲たちを超えるだけの出来では残念ながらありませんでした。このアルバムには参加していませんでしたが、新メンバーとしてベースにザ・マフスのキム・シャタックが加わったとか。今後もコンスタントに活動を続けてほしいかと言われると、うーん・・・といった感じですが・・・でもまた来日公演とかあったら足を運んじゃうんだろうなぁ・・・。

評価:★★★★

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2013年11月 3日 (日)

今どきのバンドにもUKの血が?

Title:The 1975
Musician:The 1975

昨日はHAIMというガールスロックバンドを紹介しましたが、今日紹介するThe 1975とHAIMは、なんとなく似た方向を向いたバンドのように感じます。共通項としては、ちょっと80年代風味のあるエレクトロサウンドを全面的に使用している点、ポップなメロディーラインが楽曲の主軸となっている点、ロックバンドだけれどもポップスさを前面に押し出している点、その流れで時としてR&Bあたりの影響も感じる、ロックに拘らない自由さを感じさせる点などなど。

アルバムが全英チャートで1位を獲得して一気に注目を集めた点や、どちらも今年の夏フェスで来日したという点(HAIMはフジ、The 1975はサマソニ)という共通点でしょう。このアルバムのリリースで、日本でも俄然注目を集めるようになった、という点でも注目されます。

ただ一方で両者違う点も多いのも当たり前。まずこちらは男性でHAIMは女性ですし(笑)。もちろん楽曲的な違いも。一番大きい違いはHAIMが今風のR&Bの影響が強くどちらかというとポップス寄りなのに対して、The 1975は、例えば強いビートを聴かせる「THE CITY」にしても、ギターサウンドが前に出ている「TALK!」にしても、どちらかというとロック寄りのスタンスに感じます。

またフックの効いたメロディアスなポップス路線は、UKロックバンドの王道のように感じます。なんといっても彼らの出身地は、あのマンチェスター。もっとも本人たちはオアシスやsトーン・ローゼズといったマンチェスター出身のバンドからの影響は否定しているのですが、ポップなメロディーは他のマンチェスター出身バンドに繋がるような部分も??

そういうこともあり、最初、ロック色が薄いサウンドにちょっと好みじゃないかも、と思ったのですが、何度か聴くうちに徐々に気に入ってきました。ただ、正直、前半がポップなメロディーに心地よさを感じた反面、後半はちょっとダレて、メロも平凡になったような感じも・・・。前半の勢いが最後まで持続していれば十分な傑作だったようにも感じました。そういう意味で、次回作に期待という側面も強かったかも。

評価:★★★★

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2013年11月 2日 (土)

注目の美人姉妹バンド

Title:DAYS ARE GONE
Musician:HAIM

アメリカ・カリフォルニア出身の女の子3人姉妹によるガールズバンド。今年のフジロックにも来日し、そのライブも話題になりましたが、このデビューアルバムはイギリスのアルバムチャートで1位を獲得。今、もっとも注目を集めるバンドの一組です。

そんな彼女たちの楽曲、まずひとつ大きな特徴となっているのがエレクトロポップという点。3人組バンドといっても、ギターやドラムスといったバンドサウンドを前面に押し出すようも、軽快なエレクトロのサウンドがメインの構成になっています。

ただしエレクトロなサウンドといっても、決して今はやりのEDMではありません。簡単に言ってしまうと軽快なポップソングといった感じ。シンセのサウンド+軽快なポップで、イメージ的には80年代の雰囲気に近いところも?例えば「FOREVER」あたりには80年代ポップの香りも感じます。

とはいえ主軸はあくまでもポップなメロディー。80年代ポップというよりは、イメージ的にはアメリカのガールズポップに近い雰囲気を感じます。彼女たちの影響を受けたミュージシャンの中でBritney Spearsをあげていますが雰囲気的にはそんなタイプに近いかも。また、同時に影響を受けたミュージシャンとしてDestiny's ChildやTLCなどの影響もあげているようですが、確かに楽曲からはロック以上にR&Bの影響を強く感じさせます。

立ち位置的にはバンドで、実際「MY SONG 5」みたいなギターサウンドを聴かせるような曲もあるのですが、ロック、R&B、ポップの要素を等距離で取り込んだ自由度の高いバンドという印象を抱きました。そのため、楽曲の先を読めないような楽しさを感じ、あくまでもジャンルレスにポップであることを楽しむような姿勢が感じれます。

ただ一方では、そんな彼女たちのスタンスが、ちょっと中途半端なような印象も受けました。メロディー、サウンドどちらもポップで優れている一方、いろいろな要素を取り込んだ結果、メロディーにしろサウンドにしろ、それだけで勝負できるような強烈な個性やインパクトもちょっと薄いような・・・。

聴いていて楽しくなるいいアルバムだな、と感じた一方、聴き終わった後ちょっと物足りなさも残ったようなアルバム。注目のバンドということで期待していたのですが・・・個人的には思ったほどではなかったかも。

評価:★★★★

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2013年11月 1日 (金)

これぞ、ポップ!

Title:THE 20/20 EXPERIENCE-2 of 2
Musician:JUSTIN TIMBERLAKE

前作「THE 20/20 EXPERIENCE」からわずか半年。JUSTIN TIMBERLAKEのニューアルバムが早くもリリースとなりました。タイトルは「THE 20/20 EXPERIENCE-2 of 2」(!)。要するに、前作の続編ということ。「THE 20/20 EXPERIENCE」を制作した時にあまりにもいい曲が出来すぎたことから2部作にせざるを得なくなってしまったということだそうです。

そんな脂ののりまくった彼なのですが、その勢いはこのアルバムからもはっきり伝わってきます。前作「THE 20/20 EXPERIENCE」では、発売1週目にして100万枚近くを売り上げダントツの1位を獲得。2部作である本作は、発売1週目の売り上げが35万枚と、残念ながら前作を大きく下回ってしまったものの、ビルボードチャートでは堂々の1位を獲得しています。

その売り上げにも反映されたように今回のアルバムもいい意味で「売れそうなアルバムだなぁ」というのがまずは聴いた感想でした。美しいコーラスラインからスタートする「GIMME WHAT I DON'T KNOW(I WANT)」はまずそのメロディーにうっとり。ちょっと80年代っぽさも感じるリズミカルなポップチューン「TAKE BACK THE NIGHT」も、その軽快なメロディーが耳を惹きますし、「TRUE BLOOD」「MURDER」のようにちょっとトライバル風のリズムも魅力的です。

「DRINK YOU AWAY」はギターサウンドも入れてちょっとロックの風味を加味していますし、最後「NOT A BAD THING」はアコギも入れた暖かい雰囲気のサウンドでしんみり聴かせる美メロチューン。1曲1曲に聴き所満載のアルバムになっています。

正直なところ、1曲1曲の出来は前作「THE 20/20 EXPERIENCE」よりもよかったのでは?個人的にはともすれば前作よりもこちらのアルバムの方が好みかもしれません。前作はもっと今風なR&Bのメロが個人的な壺からちょっとはずれちゃった部分があったのですが、本作はもっとメロウに聴かせる美メロ路線が主軸となっていて、このメロディーラインが自分の壺にはまっていたように感じます。

ただ一方ではアルバム全体の仕上がりという観点からは微妙な部分もあります。アルバム全体に流れを感じさせた前作と異なり、今回の作品は1曲1曲がある意味バラバラ。アルバム全体がまとまるように選んだ前作からあまった曲だから、ということもあるのかもしれませんが、アルバムのまとまりとしては前作の方が間違いなく上でしょう。

そういう意味では前作と本作、一長一短があり良し悪しを簡単に決められなさそうなアルバム。ただそれはすなわち、どちらのアルバムも非常に良質なポップスのアルバムだったということでしょう。いい意味で今のアメリカを代表するアルバムだと思います。なにより楽しいメロとサウンドで、最後までウキウキするようなアルバムでした。

評価:★★★★★

JUSTIN TIMBERLAKE 過去の作品
THE 20/20 EXPERIENCE

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名古屋圏フェス・イベント情報(11/1)

管理人の予定策定という実用を主目的とした、名古屋近辺の音楽イベント一覧。そろそろ秋フェスの季節も終わりに近づいています。今年残るイベントもあとわずか・・・。

主な選定基準は

複数ミュージシャンが参加する野外ライブや、複数のイベント会場で同時に行われる、ライブサーキット的なイベント。

ジャンルはポップス全般。ジャズも含む。演歌、クラシックは除く。

場所は、名古屋から新幹線を使わず日帰り圏内。具体的には東海3県と、静岡の掛川あたりまで、長野の木曽地域、滋賀の米原、彦根、長浜あたりまで。

一応、それぞれのイベントに、「行きたい度」をつけました。

行きたい度 ★★★★★ ⇒是非とも行きたいイベント
行きたい度 ★★★★   ⇒出来れば行きたいイベント
行きたい度 ★★★    ⇒お金と時間に余裕があれば。
行きたい度 ★★      ⇒タダ券が手に入り、暇なら。
行きたい度        ⇒行きません。

「行きたい度」はあくまでも管理人の趣味・主観によるものです。そのため、イベント自体の良し悪しとは一切関係ありません。ご了承ください。

11/1 主な更新
・LAGUNA New Year's COUNTDOWN 2014開催決定
・idol wave 2013秋 第4弾出演者発表

・ハママツ・ジャズ・ウィーク 終了

11月

岡崎ジャズストリート2013
http://okazakijazzstreet.com/index.htm

日時 11月2日(土)3日(日)
会場 岡崎城二の丸能楽堂 他
出演者 向井滋春カルテット、平賀マリカ、森山威男カルテット、花岡詠二スヰング・オールスターズ 他
チケット代 前売 単日券 4,000円 両日券 7,000円 他

【ジャズ】【都市型】
今年も岡崎ジャズストリート開催決定。市内14箇所の会場で、2日間にわたり、様々なジャズプレイヤーが音を奏でます。おそらく東海地区では最大規模のジャズフェス。
行きたい度 ★★★

idol wave 2013秋
http://www.tv-aichi.co.jp/idolwave/2013au/

日時 11月10日(日)
会場 名古屋市中区久屋大通公園
アクセス 地下鉄名城線矢場町駅下車
出演者 LinQ、OSU、小桃音まい、dela 他
チケット代 前売 3,000円 当日 4,000円

【アイドル】【野外】【都市型】
GWにも開催したアイドルフェスの秋バージョン。地元アイドルを中心に、様々な女性アイドルグループが登場する模様。
行きたい度 

ピーストライブ2013
http://peacetribe.info/

日時 11月16日(土)
会場 愛知県岡崎市岡崎公園
アクセス 名鉄名古屋本線東岡崎駅下車、JR東海道線中岡崎駅下車 徒歩
出演者 GOCOO、A Hundred Birds Trio feat. TeN、宮内優里 他
チケット代 3,500円 他

【野外】【都市型】
「こどもも大人も楽しめる」をテーマとした音楽フェスティバル。ライブだけではなく、ワークショップや映画の放映も行われる模様。参加ミュージシャンは、野外に映えそうな、トライバル系がメインかな?
行きたい度 ★★★

GRANDLINE2013
http://grandline.radcreation.jp/

日時 11月17日(日)
会場 愛知県名古屋市中区ダイアモンドホール、アポロシアター 他
アクセス 地下鉄東山線新栄駅下車 他
出演者 B-DASH、GLORY HILL、BiS 他
チケット代 前売 4,000円 当日 4,500円

【パンク系】【ライブサーキット】【都市型】
新栄近辺のライブハウスで実施されるライブサーキット。パンク系が主体。主催者は、7月に行われた無料ライブイベント「FREEDOM NAGOYA」と同一。有名どころからこれからのミュージシャンまで、かなりの数のミュージシャンが参加しています。
行きたい度 ★★★

伊賀忍者音楽祭=弐=
http://www.igarock.com/

日時 11月23日(土)
会場 三重県伊賀市青山グラウンド
出演者 スグナシ、Indus&Rocks、志人&スガダイロートリオ
チケット代 前売 2,000円 当日 2,500円

【野外】【郊外型】
昨年は9月に開催された伊賀忍者音楽祭が、今年は11月に、会場も移して開催決定。今年はジャズやソウル、オーケストラなど、ジャンルに拘らないラインナップになるということ。
行きたい度 ★★★

12月

LAGUNA New Year's COUNTDOWN 2014
http://www.laguna-gamagori.co.jp/laguna/cd/index.html

日時 12月31日(火)
会場 愛知県蒲郡市ラグーナ蒲郡

【野外】【郊外型】
恒例の野外カウントダウンイベントが今年も開催決定。詳細は後日。
行きたい度 ★★

以下、「終了したフェス・イベント」「今年中止となったフェス・イベント」「実施未定のフェス・イベント」「来年の開催が決定したフェス・イベント」です。

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