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2013年10月12日 (土)

久々のアルバムはセルフタイトル

Title:MGMT
Musician:MGMT

MGMT改名後、初となるアルバム「Oracular Spectacular」が高い評価を集め、一躍注目を集めたMGMT。前作「CONGRATULATIONS」では全米チャートで2位、全英チャートで4位を獲得するなど売上の面でもブレイクを果たしました。それから3年、待望のニューアルバムはセルフタイトル。否応なしに期待が高まる新作、なのですが・・・。

アルバムの1曲目、「Alien Days」はまさにこれぞMGMTという作品。キュートでノイジーなサウンドにポップな美メロ。甘美なポップソングはMGMTの真骨頂。続く「Cool Songs No.2」も同じくポップな作品で、待ちに待った期待通りの作品、といった雰囲気でアルバムははじまります。

そんな雰囲気でアルバムは続いていくのですが、徐々に雲行きが怪しくなってきたのが中盤から。MGMTといえばサイケなアレンジとメロディアスな美メロの絶妙なバランスが素晴らしいのですが、それが徐々に崩れはじめてしまいます。

エレクトロなサウンドを主軸にしながら様々な音をサンプリングしたアレンジは幻想的でありながらもMGMTらしいポップスさはあまりありません。「Astro-Mancy」のようなダークでスペーシーな雰囲気の世界、「Plenty of Girls in the Sea」みたいなどこかチープなサウンドがユーモラスである楽曲はユニークではありますが、いままでのアルバムのようなポピュラリティーは薄くなってしまっています。

一言でいえばMGMTとしての世界観を新たに切り開こうとした作品かも。そういう意味ではその挑戦心は素晴らしいところ。ただ、残念ながらその試みは必ずしも成功したとはいえなかったかも。アルバムとして前半は5つだけど、後半は3つ、中間を取って下の評価、といった感じでしょうか。久々のアルバムということでちょっと意気込みすぎちゃったかな?次回作に期待。

評価:★★★★

MGMT 過去の作品
Oracular Spectacular
CONGRATULATIONS


ほかに聴いたアルバム

Tempest/BOB DYLAN

齢70歳を超えながらも積極的な音楽活動を続けるBOB DYLANの最新作。カントリーやブルースなどの要素を強く取り入れたトラッドな作風で、そのしゃがれた声でひとつひとつの言葉を噛み締めるように歌うスタイルがとても印象的。常に第一線で活躍し続けながら年齢を重ね続けた彼だからこそ出せる味わい深い作品になっています。

評価:★★★★★

BOB DYLAN 過去の作品
Together Through Life

Nothing But The Beat 2.0/DAVID GUETTA

大ヒットしたアルバム「Nothing But The Beat」に新曲8曲を加えてリパッケージした作品。基本的に楽曲の雰囲気は「Nothing But The Beat」の延長線上で、今風のEDMはストレートに楽しめます。ただ、こうやって新曲を含ませてファンに2度買いさせるやり方は感心しないなぁ・・・という意味で1つマイナス。

評価:★★★

DAVID GUETTA 過去の作品
NOTHING BUT THE BEAT

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