3枚目のベスト盤・・・
Title:POP MAN'S WORLD~All Time Best 2003-2013~
Musician:スキマスイッチ
今年デビュー10年を迎えるスキマスイッチのオールタイムベスト。でも「オールタイムベスト」といっても、いままでいろいろなレコード会社からのベストが乱発されていたわけでもないし、「オールタイム」も何もない気がするんですけどね。そもそもデビュー10年目にしてベスト盤が、セルフカバーベストの「DOUBLES BEST」を含めると3枚目という、少々乱発気味なのが気になります。
またこのアルバム、2枚組なのですが、うち1枚目は2007年にリリースしたベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」とほぼ同内容。だったら、2007年に買ってくれたファンのためにも、DISC2のみの廉価版もリリースしてほしかったような(ただし、「グレイテスト・ヒッツ」には含まれない「藍」が追加されていますが)。
そんな訳で、今回のベスト盤、事実上、活動休止状態だった2008年を境に、それ以前の曲はDISC1、それ以降の曲はDISC2という構成になっています。そんな訳で、初期の作品と後期の作品を聴き比べられるわけですが、やはり残念ながら、あらためて聴くと初期の作品の方が名曲揃いのようなイメージが・・・。
もちろん、初期の作品の方がよりヒットして耳なじみある曲が多い、というのもひとつの理由かもしれません。ただ、DISC1とDISC2を比べると、昔の曲は、例えば「君の話」や「キレイだ」のような、もっとファンキーな要素を入れたような曲があったのに対して、最近の曲は爽やかなイージーリスニング的なポップが増えてしまった点はちょっと物足りなさも感じます。
ただ、じゃあこの最近の曲が駄作揃いか、と言われるとそうでもなく、例えば「アイスクリームシンドローム」なんかは、友だちになってしまった女の子への片想いを綴った、KANの「言えずのI LOVE YOU」にも通じるような切ないラブソングの傑作があったりするから聴き逃せません。
そんな訳で、ベスト盤を通して聴くと、なんだかんだいってもやはりスキマスイッチは素晴らしいポップスミュージシャンだなぁ、ということを再認識するアルバム。とはいえ、やはりこのベスト盤乱発はいかんともし難い感じも・・・。次は、せめてあと10年後にしてほしいなぁ・・・。
評価:★★★★★
スキマスイッチ 過去の作品
ARENA TOUR'07 "W-ARENA"
ナユタとフカシギ
TOUR2010 "LAGRANGIAN POINT"
musium
DOUBLES BEST
TOUR 2012 "musium"
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