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2013年9月 9日 (月)

高揚感あるリズムが魅力的

Title:800% NDAGGA
Musician:JERI-JERI

今回紹介するアルバムは、ジャンル的にはアフリカ音楽。ただし、このJERI-JERIというプロジェクトは、ドイツはベルリンに拠点を置くジャーマン・ミニマル・テクノのプロデューサー、マーク・エルネストゥスによる企画。彼が、アフリカはセネガルのダンス音楽、ンバラのミュージシャンたちとコラボして作り上げたプロジェクトがJERI-JERIだそうです。

今回のプロジェクトは、誤解をおそれずにいってしまえば、イメージ的には非常にアフリカらしい音を聴くことが出来ます。全編にパーカッションのリズムが流れ高揚感あふれます。それもポリリズムの複雑なリズムは、身体が動き出すのと同時に、そのリズムにも聴き入ってしまう魅力が。そこへ重なる現地ミュージシャンの伸びやかなボーカルが、妙な呪術的な雰囲気をかもし出しています。(もっとも、アフリカの音楽=パーカッションが鳴り響く音楽では決してないことは重々承知ですが)

全編高揚するポリリズムの響きは、アフリカ音楽としての魅力以上に、ダンスミュージックとしても非常に魅力的に感じます。特に今回のアルバムで感じるのは、やはりマーク・エルネストゥスの手によるプロジェクトだからでしょうか、どこか垢抜けた部分を感じました。

例えば「MBEUGUEL DAFA NEKH」などは、トランシーなリズムは、むしろクラブ音楽に直結するものを感じますし、「BAMBA」のリズムも、少々ダビーな雰囲気を醸しており、こちらもどこか垢抜けたものを感じました。

そういう意味では、アフリカ音楽や、アフロビートなどが好きな人もはまりそうな反面、ダンスミュージック好きにもお薦めできそうなアルバム。アフリカ音楽の入口としてもちょうどよいかも。彼らを聴いた上で、同じセネガルのスーパースター、ユッスー・ンドゥールあたりを聴いてみるのはいかが?「ワールドミュージック」の範疇ですが、そういう枠組みにはまらず、比較的多くのリスナーにお薦めできそうな傑作です。

ちなみに同時発売で、このアルバムのダブヴァージョン「Ndagga Versions」も発売されています。こちらも聴いてみようなぁ。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

DAYS GO BY/THE OFFSPRING

相変わらず特に日本では高い人気を誇るメロコアバンドの4年ぶりとなる新作。相変わらずオフスプらしい、人なつっこいメロディアスな曲が魅力的で、メロコア好き、洋楽リスナーに留まらず、普段邦楽しか聴いていない人にもアピールできそう。ただ、さすがに彼らも大人になったからか、楽曲はいままでに比べるとちょっとおとなしめで、メロディーを聴かせるような曲が多かったような。

評価:★★★★

THE OFFSPRING 過去の作品
RISE AND FALL,RAGE AND GRACE

Fortune/CHRIS BROWN

前作「F.A.M.E.」はよくありがちなポップソングという感じでいまひとつ面白みを感じなかったのですが、最新アルバムではさすがにその本領を発揮か?今回もエレクトロアレンジのポップソングがメインなのですが、メロウでポップな楽曲が、耳の残る良質なポップアルバムに仕上がっていました。

評価:★★★★

CHRIS BROWN 過去の作品
F.A.M.E.

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