2013年上半期 邦楽ベスト5
昨日に引き続き、今日は邦楽の上半期ベスト5
5位 人間と動物/電気グルーヴ
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電気グルーヴの新作は、いい意味で、実に電気グルーヴらしい作品でした。ここ最近のアルバム「J-POP」「Yellow」がテクノ路線に振った作品になり、「20」が企画モノ的作品になったのに対して、本作は、90年代の彼らを彷彿とさせるような、歌モノとテクノのバランスが絶妙に取れた作品に。卒がないという表現もあてはまりそうですが、ファンにとっては文句なく楽しめる傑作に仕上がっていました。
4位 ダーティーサイエンス/RHYMESTER
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こちらのRHYMESTERの新作も、実にRHYMESTERらしい作品。要するに、HIP HOPという音楽に真正面から立ち会った作品になっており、サンプリングを多用した曲づくりが大きな特徴に。もちろん、RHYMESTERらしいノリのよいナンバー、ポップなナンバーも健在で、歌詞もユーモラスがあったり、また、社会派な歌詞もあったり、バラエティー豊富。RHYMESTERとしての実力を目一杯発揮し、詰め込んだアルバムでした。
3位 踊れ!踊らされる前に/ソウル・フラワー・ユニオン
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前作「キセキの渚」では、東日本大震災の影響を強く感じた作品でしたが、続く本作は、その被災地でのライブでレパートリーに加わったカバー曲なども収録しつつ、それ以上に、ここ最近日本にはびこる排外主義に対する強烈なアンチメッセージを含んだ作品になっていました。そのため、タイトルと異なり、ミディアムテンポ主体の、少々重めのアルバム。でも、軽薄なポップソングがチャートを席巻する今の日本にとって、彼らのような音楽は実に貴重な存在でしょう。
2位 We are 東京カランコロン/東京カランコロン
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今回の「期待の新人」枠(笑)。いわゆるひねくれポップを聴かせながらも、その一方で、一種のベタさを感じさせるメロディーラインに、実験的なセンスを感じるサウンド。男女デゥオという構成も魅力的。例えれば、よりポップになったクラムボンか、あるいは、もっとひねくれたジュディマリか。これがメジャーでは初のフルアルバムとなる作品ですが、非常におもしろい内容でした。これからもっともっと話題になりそうなバンド。これからの活躍が楽しみです。
1位 Ten/キリンジ
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兄弟2人組デゥオとしては、ラストとなってしまったキリンジのニューアルバム。ただ、最後の最後に、まるで彼らの集大成のような傑作を産み出してくれました。兄弟、それぞれの持ち味をフルに発揮した上で、最後にも関わらず、逆にその気負いがないかのような、肩の力が抜けた、自由度を感じさせる名曲が並んでいます。これだけ傑作を作りながら、この2人でのアルバムは最後とは・・・本当に惜しい限りです。その後、新メンバーを加入させ、バンド形式になるという、少々ビックリの展開を見せているキリンジ改めKIRINJIですが、これからの活躍にも期待です!
今年のベスト5は以上。うーん、名盤もそれなりに登場していましたが、昨年同様、少々不作気味だったかも。他には
1-2-3/THE BAWDIES
オレらは肉の歩く朝/前野健太
TIC TAC/サイプレス上野とロベルト吉野
あたりが、ベスト5候補でした。
他には、実は今年上半期1番はまったアルバムが、OGRE YOU ASSHOLEの「confidential」。ただ、この作品、過去のEPなどに収録された曲をまとめた企画盤ということで、ベスト5対象外に。もう1枚矢野顕子の「矢野顕子、忌野清志郎を歌う」も傑作だったのですが、こちらも企画的要素が強いため、あえてはずしました。
あらためてベスト5を振り返ると
1位 Ten/キリンジ
2位 We are 東京カランコロン/東京カランコロン
3位 踊れ!踊らされる前に/ソウル・フラワー・ユニオン
4位 ダーティーサイエンス/RHYMESTER
5位 人間と動物/電気グルーヴ
去年のように、下期はベスト10を選ぶのが迷うくらいの傑作が続けばよいのですが・・・
2007年 年間1 2
2008年 年間1 2 上半期
2009年 年間1 2 上半期
2010年 年間1 2 上半期
2011年 年間1 2 上半期
2012年 年間1 2 上半期
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