暖かさを感じるエレクトロミュージック
Title:TOMORROW'S HARVEST
Musician:BOARDS OF CANADA
スコットランド出身のエレクトロデゥオ、BOADS OF CANADAの8年ぶりとなる新作。その待ちに待った新作なのですが、まず聴いていて感じたのは、かなり地味(^^;;もともとアンビエント色の強いミュージシャンでしたが、今回の作品では、その作風がより増し、かつ、特徴的なビートなどもなく、パッと聴いた印象では、いまひとつ印象に残らないような作風になっていました。
ただ、そんな今回の作品から感じたのは、どこか暖かさであり、優しさのようなものでした。スペーシーな感じの音が続く今回の作品は、音感はとても丸く、包容力のあるようなノイズであり、かつメロディアス。尖った音が多かったり、無機質な音の多いエレクトロミュージックの中にあっては、ちょっと独特にも感じられる、暖かさのあるサウンドが耳に残ります。
またもうひとつの特徴としては、スペーシーなサウンドもあげられるでしょう。「Collapse」をはじめとして、壮大なスケール感を覚えるような作品も多く、まさに、このアルバムから感じられる「包容力」の源になっているのは、そんなサウンドではないでしょうか。
「Come To Dust」あたりなど、ちょっと哀愁も感じられるメロディーラインを書いていたり、「Reach For The Dead」などはちょっとスリリングな展開が楽しめたり、聴きどころもそれなりに。ただ、アルバム全体としては、やはり地味な印象は否めず。退屈、という訳ではないのですが、少々中だるみしてしまうような部分も。EDMだらけのエレクトロシーンに、先日のダフトパンクと並んで一石を投じるような作品だとは思うのですが、ちょっとインパクトには不足していた面も否めない、そんなアルバムでした。
評価:★★★★
ほかに聴いたアルバム
LIVING THINGS/LINKIN PARK
日本でも人気の、アメリカのミクスチャーロックバンドの5作目。ヘヴィーなバンドサウンドを聴かせてくれるが、メロディーは意外とメロディアスで、ちょっと歌謡曲的ですらあるかも?コンテンポラリー色も強くて、個人的には、あまり好みではなかったかも・・・。
評価:★★★
LINKIN PARK 過去の作品
A THOUSAND SUNS
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