« アコギかかえて気楽に歌っているような | トップページ | 2人キリンジのラストアルバム »

2013年7月13日 (土)

昭和を代表する大歌手

Title:オース!バタヤン ソングコレクション
Musician:田端義夫

今年4月、94歳でその人生の幕を下ろした大御所歌手、田端義夫。その遺作となったドキュメンタリー映画がありました。「オース!バタヤン」と名づけられたその映画は、5月から全国各地で順次上映されているそうです。今回紹介するこのアルバムは、その映画で使われた楽曲をまとめたサントラ盤です。

もともと、このアルバムを聴いてみるきっかけになったのは、私が大好きなソウルフラワーユニオン。以前、田端義夫と共演し、前述のドキュメンタリー映画にも出演しているそうです。ライブレポにもチラッと書いたのですが、ここ最近のライブでは、田端義夫の代表曲「島育ち」のカバーが定番となっており、そこから興味をひかれ、このアルバムを聴いてみました。

その「島育ち」も収録されているこのアルバム。「島育ち」はもともと奄美民謡らしく、また、ソウルフラワーユニオンとの共演や、2001年にはBEGINに楽曲提供を受けた曲を歌っている(このアルバムには収録されていませんが)ことから、イメージ的には演歌、というよりも、様々なジャンルを貪欲に取り込んだ、古き良き歌謡曲、というイメージがあって、このアルバムを聴いたのですが・・・

思ったより演歌でした(笑)。

ただ、ここ最近の完全に「様式化」「パターン化」された演歌ではなく、そこは古き良き時代の楽曲。なにげにしんみり聴き入ってしまったのは、私が歳を取ったからか??(^^;;

とはいえ、もっと演歌より歌謡曲テイストの強い曲もあったり、「バタヤンのツキツキぶし」なんかは、女性のコーラスを入れたユーモラスで、どこかエロチックだったり。「ズンドコ節(街の伊達男)」は軽快なポップで聴きやすいですし、「ゴンドラの唄」では、トレモロギターの見事な演奏を聴かせてくれます。

要するに、それこそ古き良き歌謡曲らしく、決して単純な演歌ではなく、様々なジャンルの音楽を取り入れつつ、ギターの音色と、その歌声を聴かせてくれています。

サントラ盤ですが、彼の代表曲が収録されたこのアルバムは、昭和の代表的な歌手、田端義夫の歩みを知るにはうってつけの1枚。つーても、私もこのアルバムではじめて彼の曲をきちんと聴いたわけですが。ドキュメンタリー映画にも興味が。名古屋では、7月下旬から8月あたりに公開されるみたいなので、機会をつくって見に行きたいなぁ。

評価:★★★★

|

« アコギかかえて気楽に歌っているような | トップページ | 2人キリンジのラストアルバム »

アルバムレビュー(邦楽)2013年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 昭和を代表する大歌手:

« アコギかかえて気楽に歌っているような | トップページ | 2人キリンジのラストアルバム »