今回も「スルメ」なアルバム
Title:MONOMANIA
Musician:DEERHUNTER
アメリカの4人組インディーギターロックバンド、DEERHUNTERの新譜。いわゆる「ニューゲイザー」と呼ばれる、シューゲイザーバンドに大きな影響を受けたバンドと言われています。
私は、前作「HALCYON DIGEST」ではじめて彼らの音楽を聴きました。その時のイメージとしては、TEENAGE FANCLUB Meets My Bloody Valentine。マイブラらしいシューゲイザーなサウンドと、TFCらしいポップな美メロの融合が、個人的には壺にはまったアルバムでした。
今回の新作については、シューゲイザー色がちょっと弱くなって、一方では、ガレージ色、あるいは、もうちょっと60年代70年代のサイケっぽい雰囲気が強くなったような印象があります。ガレージっぽいというと、「PENSACOLA」あたりがそんな雰囲気。サイケっぽいというと、「PUNK(La Vie Anterleure)」がそんなイメージでしょうか。全体的には、ちょっとルーツ指向のような雰囲気も感じさせるアルバムでした。
また、その一方で、シンプルでローファイなサウンドというインディーバンドらしさもそのまま。スカスカなサウンドが、いい意味でインディーバンドらしい雰囲気を感じられます。そういう意味では、サイケっぽいといっても、昔のサイケバンドのイメージとはちょっと違うかも。
ちなみに、前作で大きな魅力だった美メロは本作でも健在でした。前作同様、決して強いインパクトあるメロがあるわけではないものの、2度3度聴くうちにはまっていってしまうようなメロディーがとても魅力的。今回のアルバムの中では、特に「DREAM CAPTAIN」あたりが、そんな彼らの美メロの魅力を最も強く感じることの出来る曲だったと思います。
前作同様、決して派手さはないものの、2度3度聴くうちにはまっていってしまいそうな、そんなスルメ味の魅力あふれたアルバムだったと思います。まだまだ、何度か聴くうちに、さらにはまっていきそう・・・。
評価:★★★★★
DEERHUNTER 過去の作品
HALCYON DIGEST
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