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2013年5月28日 (火)

まだまだこんなに名曲が!(驚)

Title:春うた、夏うた。
Musician:槇原敬之

 

昨年秋にリリースされた「秋うた、冬うた。」に続き、ワーナー時代の作品を集めたコンピレーションアルバムの第2弾がリリースされました。また、ベスト盤ですか・・・という声も聴こえてきそうですが、「秋うた、冬うた。」に引き続いて、この選曲が素晴らしい!!いわば「隠れた名曲」を中心に収録しており、あれだけベスト盤をリリースしておきながら、まだこれだけ名曲が残っていたのか・・・と驚愕してしまくらいの充実した内容になっています。

特に本作では、なんとアルバム初収録の曲が3曲も収録。「夏のスピード」「CLASS OF 89」「キミノテノヒラ」と、どれもなぜいままでアルバムに収録されていなかったのか不思議になるほどの名曲揃い(「CLASS OF 89」はライブ盤に収録されたことはありますが)。他にも「桜坂」「LOVE LETTER」など、ファンにはおなじみなので、さすがに「隠れた・・・」といった感じではないものの、ファンでなくても是非とも聴いてほしい名曲が揃っています。

ご存知「世界に一つだけの花」「どんなときも。」などといったおなじみのナンバーも収録されているのですが、名曲揃いの中にあっては、むしろおなじみすぎてその姿がかすんでしまったかもしれません(笑)。

また、今回、あらためて初期の名曲群を聴いて実感したのは、マッキーは、片想いの曲も素晴らしいけど、それ以上に別れの曲も素晴らしいという事実。これらの曲をリアルタイムで聴いていた中高生のころは、恋愛経験も乏しかっただけに、片想いの曲に強く惹かれていたのですが、アラフォー世代になると、むしろ別れの曲に、とても胸痛めるものがあります。

例えば、今回の収録曲の中では、そういう点で最も印象に残ったのは「ひまわり」。別れた恋人にかけた、「ずっと一緒だよ」という、別れた今では嘘になってしまった言葉。でも、

「僕が前よりも優しく笑えば
重ねた嘘は輝きつづける」

(「ひまわり」より 作詞 槇原敬之)

という締めくくりには、2人でいた時間が、自分にとっていかに素晴らしかったのかを、実に端的に表現していて、胸がギュッと締め付けられるような気持ちになります。

同じく、聴いていて胸にストレートに響いてきた歌詞が、「くもりガラスの夏」のフレーズ。

「君の言うこと何でも聞けば
大事にしてるんだと思ってた」

(「くもりガラスの夏」 作詞 槇原敬之)

・・・・・・まあ、ここらへんは、結婚した今でも、心に刻んでおきたいフレーズですけどね(笑)。

なんていうのかな、こういう短いフレーズで、心の機微を見事に表現した槇原敬之の歌詞には、むしろ40代近くなって、いろいろな経験を積んだ今だからこそ、胸に響いてくるものがあります。

今回「秋うた、冬うた。」「春うた、夏うた。」の曲は、もちろん基本的にいままでに聴いたことある曲ばかりなのですが、久しぶりに聴いて、あらためてその魅力を再認識した曲ばかり。ちょっと久しぶりに初期の作品を聴いてみたくなりました。

評価:★★★★★

槇原敬之 過去の作品
悲しみなんて何の役に立たないと思っていた
Personal Soundtracks
Best LOVE
Best LIFE

不安の中に手を突っ込んで
NORIYUKI MAKIHARA SYMPHONY ORCHESTRA CONCERT CELEBRATION 2010~SING OUT GLEEFULLY!~
Heart to Heart
秋うた、冬うた。
Dawn Over the Clover Field

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アルバムレビュー(邦楽)2013年」カテゴリの記事

コメント

 マッキーで「春・夏」っぽい曲って
それほど多くない分、濃密な選曲になって
いましたね。このアルバムの収録曲が
わかったあたりで、全く同じ曲順でプレ
イリストを作って聴いていたんですが、

「コンサートでこのセットリストできたら
古参のファンは涙で溺死する」

 実は、僕が槇原ファンになったのは、ベ
ストアルバムがきっかけだったので、初期
の曲にはそれほど思い出補正がかからない
のですが、改めて初期の曲を聴くとやっぱ
りすごい。国語の教科書に詩としてのって
いても違和感ないと思いますもん。
 このアルバムを聴いてて、初期の歌詞と
現在の歌詞の比較とかそういうことはもう
どうでもよくて、今の若い人に是非槇原の
初期の曲を聴いてほしい。強くそれを思う
ようになりました。

投稿: げどー | 2013年5月31日 (金) 01時07分

>げどーさん
そうなんです。マッキーの曲って、春夏向けの曲って少ないだけに、かなり濃い選曲になるんですよね。
僕の場合は、最初は「どんなときも。」のヒットからだったので、今回の選曲も懐かしく感じたのですが、ただ、「ひまわり」なんか、中学生の私がリアルタイムで聴いた時はピンと来なかったんですが、今聴くと、すごくじわじわ来るんですよね。
これだけの歌詞を書けるミュージシャンって、なかなかいないだけに、本当に若い人には聴いてほしいですよね~。そういう意味でも、このアルバムはベスト盤以上に広く聴かれてほしいです!

投稿: ゆういち | 2013年6月17日 (月) 00時07分

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