日本人にとって、なじみやすい
Title:Yetchalal
Musician:UKANDANZ
祝!「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」での来日決定!という訳で、遅ればせながら聴いてみた、昨年話題となったエピオピア音楽のミュージシャン、UKANDANZ。もともと、ギタリストであるフランス人のダミアン・クルュゼルが、3人のミュージシャンとバンドを結成していたのを、エチオピア人のボーカリスト、アスナケ・ゲブレイエスが加わり、今の編成になったようです。
エチオピア音楽といえば、昔、テレビのバラエティー番組か何かで、「エチオピアでは日本の演歌が流行っている」という話題を見たことがあります。そんなことを思い出し、ネットで調べてみると、確かにこんな記事を見つけました。
なんでそんなことを思い出したかといえば、確かに、彼らが奏でるエチオピアの音楽は、どこか日本人にとってなじみのあるような音を聴かせてくれるからです。例えば「Belomi benna」のうねるようなこぶしは、日本の民謡そのもの。ボーカル、アスナケのこぶしは、演歌という以上に、日本の民謡を思い起こさせるような、我々日本人にとって、どこか血沸き肉躍る感覚になります。
彼らがユニークなのは、そんなエチオピア風のボーカルが載るサウンドは、ダイナミックなロックだという点。「Tezalegn yetentu」や「Aykedashem lebe」などは、迫力のあるギターサウンドやドラムスのリズムが流れ、ハードロックテイストのナンバー。そういう意味でも、ロックリスナーにとって非常に聴きやすい内容だったと思います。
また、メンバーの中にサックス奏者がいるのですが、そのサックスが、どこかフリーキーで、こぶしの効いたボーカルと相まって、どこか渋さ知らズのような雰囲気も感じます。特にラストを締めくくる「Sema」などは、バンドサウンドに、このフリージャズっぽいサックスで、まさに狂乱っぽい雰囲気の音を作り出しており、ヘヴィーでインパクトあるサウンドが特徴的でした。
でもね、なによりこの日本人に親和性の強いメロディーラインに、迫力のあるロッキンなバンドサウンドって、ライブで体験したら、とんでもないことになるだろうなぁ~と思ってしまいます。それだけに、この夏の初来日は見逃せない!その前に、このアルバムで、是非、彼らのど太く迫力あるサウンドを堪能してください。これは、はまります!!
評価:★★★★★
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