その1から続き
清竜人@あじさいの舞台
次はあじさいの舞台で清竜人のステージ。以前、アルバム「MUSIC」発売直前のステージは、ミュージカル風のステージを披露し、大きな話題になりました。それだけに、この日のステージはどんな感じか、楽しみにして行ったのですが、そのステージは、予想に反し、彼一人だけで、ピアノやアコギを弾き語るステージになっていました。
ちょっと遅れて会場入りしたので、ちょうど彼の代表曲のひとつ「痛いよ」を演奏している最中。ピアノ一本で弾き語られるステージでは、歌詞の内容がダイレクトに飛び込んできて、思わず胸が熱くなってきました。
しかし、その後の楽曲についてはちょっとビックリ。どうも最新アルバム「KIYOSHI RYUJIN」からの楽曲らしいのですが、かなり露骨で、過激な歌詞を、ピアノやアコギの演奏にのせて、淡々と歌われます。自分はロリコンだと歌って、純粋な少女愛を歌う楽曲や、昔あこがれていた女の子がソープ嬢になっていたので、ソープランドに遊びにいったという内容の曲、自分はバイセクシャルだと歌うナンバー。インパクト十分だけど、賛否わかれそうな内容は、前の方で見ていたファンはともかく、後ろで見ていた人たちの間では微妙な空気感も・・・(^^;;
この「KIYOSHI RYUJIN」収録の楽曲は、歌詞の内容から一般発売されず、ライブチケットとのセットのみでの販売になったそうで、確かに、この内容はファン以外からは拒絶反応があるかも。一見さんが多くあつまる、こういうイベントでの楽曲としては、ちょっとふさわしくなかったかもしれません。
個人的には、奇抜な歌詞という意味で、田辺マモルとか、ミドリカワ書房あたりを思い出したのですが、気持ちのこもったステージでの生の歌声で聴かされると、リアリティーが加わり、とってつけたようなネタといった印象は受けませんでした。確かに、こういう曲はライブではなくCD音源で聴くと、ネタの奇抜さばかりが先行する、とってつけた感が否めず、そういう意味では、ライブ前提の販売というスタイルが正しかったかも。ただ一方では、「痛いよ」のような、広く万人にアピールできるような曲も書けるだけに、前作「MUSIC」といい、インパクトが先行してしまいそうな曲ばかりになるのは、ちょっと惜しいような印象も受けました。
ただ、今回の彼のステージ、清竜人という名前が忘れられなくなるようなインパクトのあるステージだったと思います。もちろん、その結果が、好きになるか、拒絶するかは、人によってわかれそうですが・・・。
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ@うたたね広場
続いては、うたたね広場で、山田稔明 with 夜の科学オーケストラ。このバンドの音を聴くのは全くはじめてですが、彼はGOMES THE HITMANのボーカルと知り、ステージを見てみました。懐かしいなぁ~GOMES THE HITMAN!調べたら、まだ一応は活動を続けているんですね。
楽曲は、ネオアコ路線なのは、基本的にGOMES THE HITMANと同じ路線といった感じでしょうか(もっとも、GOMES THE HITMANの曲を聴いたのがちょっと昔だったので、正確に覚えていない部分もあるのですが(^^;;)。爽やかなポップソングは、ちょっと遅れてきた渋谷系という印象もありましたが。
彼の爽やかなポップソングも、雨の中では、ちょっと似合わないなぁ、という感じもしたのですが、はじめて聴いた曲ばかりだったものの、ほっとするようなアコースティックでポップなメロが楽しめたステージでした。
ZAZEN BOYS@あじさいの舞台
そして、この日の最後を飾るのが、ZAZEN BOYS。昨年末にワンマンライブを見たばかりなのですが、その時のステージも非常に素晴らしかっただけに、この日のライブも楽しみにして来ました。
基本的に、セットリストは、その昨年のワンマンライブの短縮版といった感じ。「サンドペーパーざらざら」からスタートし、「Honnoji」へ。さらに「RIFF MAN」では、ワンマンの時にも聴かせてくれた、ツェッペリンの「移民の歌」を彷彿とさせるギターリフから、ヘヴィーなバンドサウンドを展開させ、重低音を会場に響かせていました。
その後は「泥沼」「サイボーグのおばけ」「ハートブレイク」と続き、「Coldbeat」では、また途中で演奏をストップさせ、おもむろに、向井秀徳がピアノで、チャルメラのメロディーを弾き、勝手気ままな歌詞を付け出します。さらにそれをバンドメンバーに歌わせたり、さらには会場のファンにも歌わせたりと、こちらも先日のワンマンライブと同じ余興を見せてくれました。
本編ラストは「破裂音の朝」で締めくくり。その後、もちろんアンコールがかかると、時間の都合か、あっさりと再登場(笑)。また、中央のマイクのまわりに、メンバー4人が集まり、アカペラで「KIMOCHI」を熱唱。そしてラストは、(予想通りなのですが)「Asobi」へ。こちらは、またスペーシーな打ち込みのサウンドが主体だったのですが、12月のワンマンの時よりも、バンドサウンドを押し出したようなアレンジに感じました。
そんな訳で、主な構成は、12月のワンマンライブの短縮版のようだった今回のステージ。ただ、その内容は、12月のワンマンライブをさらに上回っているように感じました。バンドサウンドは、より迫力をまし、かつ、そのバンドらしさをより前に押し出したようなアレンジに仕上げていました。なによりも、向井秀徳が、他のバンドメンバーをいじる(特に、ドラムの松下敦をよりいじっていたような(^^;;)シーンが増え、いろいろな意味でバンドとしての一体感を覚えるステージだったと思います。
12月のワンマンも素晴らしかったのですが、それを上回る鳥肌モノのステージ。いまだにバンドとしての進化を続けるZAZEN BOYSに驚かされるステージでした。
さて、終日雨の中だった今回のライブ。それなりの本降りが続き、さすがにちょっと疲れたのですが(^^;;素晴らしいステージの連続で、特に最後のZAZEN BOYSでは、そんな疲れも一気に吹っ飛ぶようでした。
また、終日雨、ということもあり、客の入りは昨年の8割程度。チケット代も前売りで1,600円程度だったので、おそらく雨だったので取りやめたという方も少なくなかったのかも。そのため、往復のバスとか、ライブだとかの混雑ゆえのストレスはほとんどありませんでした。
ただ一方、最大の不満が、トイレが相変わらず少なすぎ(苦笑)。去年も不満点としてあがっていたのですが、下手したら去年より少なくなっていました。終わりがけに、トラックがあらたな簡易トイレを運んできていたので、初日に間に合わなかったのでしょうか?トイレの数については、改善を希望します。
その反面、前回、最大の不満だった食べ物屋の少なさと、ビールを売っている場所の少なさについては大幅に解消されていました。特に、前回は、探し回って2、3箇所しかなかったビールを販売しているお店が、今年は至るところでビールの販売ブースが。客の少なさもあって、食べ物とビールは、全くストレスなく調達できました。
そんな訳で、おいしくいただいたドイツ料理(名前忘れた・・・)とビール。食事を買うのはストレスなかったのですが、雨の中ゆえに、食べる場所にストレスが・・・(苦笑)。でも、普通のフェス飯とはちょっと違う料理を提供するようなお店が多く、そういう意味でもいろいろと楽しめました。
終日、雨に降られたのは非常に残念だったものの、ライブは満足のいくステージばかりで、とても楽しい1日になりました。面子も最高にいいし、このイベント、また来年も是非行きたいなぁ。
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