電気グルーヴ ツアーパンダ
会場 Zepp Nagoya 日時 2013年3月6日(水)19:00~
ワンマンライブがあったら必ず行きたい!と思っていた電気グルーヴのライブに出かけてきました。ワンマンライブは、2000年の「ツアーツアー」以来12年ぶり(!)。電気グルーヴのライブ自体は、2006年のフジロックで見ているので、約6年半ぶりのステージになりました。
会場となったZepp Nagoyaは、ほぼ満員・・・なのですが、後ろの方にかなりの広さで音響ブースをとってあって、水増ししている感じ。ただ、ほどほど踊れるスペースもあり、ライブを楽しむ環境としては申し分なしでした。
開始時間を10分ほど過ぎて、ライブはスタート。サポートDJの牛尾憲輔がDJブースに入り1曲目「The Big Shrts」の音が鳴り始めると、やがてピエール瀧が、石野卓球をのせた台車を押しながら登場。2人とも歌いながら、台車のまま、ステージを一周。また、衣装は2人とも、曲の通りにぶかぶかの白シャツを着て、かつ、ピエール瀧は頭にシルクハットを載せたという、かなりシュールなスタイルでライブはスタートしました。
その後、2人でシャツを脱ぎ捨てて、そのまま「Missing Beatz」へ突入。その後は卓球がDJブースに入り、「Shameful」など、最新アルバムからのナンバーをメインに、「モノノケダンス」などで盛り上げつつ、前半戦が進んでいきます。
前半、目だったのはステージ後ろの大きなモニュメント。人間の顔をモチーフにした、真っ白いモニュメントで、そこに、2人の顔やら、いろいろな映像を映し出したヴィジュアルも、また会場を盛り上げるのに一役かっていました。
軽いMCに、同じく最新アルバムから「Slow Motion」をはさみ、その後は「Disco Union」から「ハイ・スコア」「B.B.E.」と、かなり懐かしいナンバーが続く展開へ。特に「ハイ・スコア」や「B.B.E.」では、瀧と卓球のラップの掛け合いが印象的で、最初期の、HIP HOP色が強かった頃の電気グルーヴを思い起こさせるようなステージでした。(右の写真は会場に展示してあった、「Missing Beatz」のPVで使われた、巨大な2人の顔の装置。こちらは瀧。)
その後はちょっと長いMCに。「名古屋5年ぶり」「名古屋では全然チケットが売れない」「その街のタワーをジャケットにしたバージョンのCDを作ったけど、名古屋のテレビ塔が一番ださい」(笑)などの毒舌ネタで会場を沸かしつつ、「デーモン閣下から普通の小暮に戻る瞬間の笑い」なんていう、どうでもいい(?)ネタを披露しつつ、相変わらずユーモアな軽いネタを繰り広げていました。
中盤も、「P」「Prof. Radio」「Oyster(私は牡蠣になりたい)」など、最新アルバムからの曲中心の構成。そして中盤、特に盛り上がったのは「Upside Down」。軽快でポップなノリのディスコチューンながらも、ライブではもっとアゲアゲなミックスに。軽くトランス状態になって、踊りまくりました。
ここでまたMC。「みなさんのケツの毛までむしります」というグッズの紹介などのトークを軽く挟み、ライブは一気に終盤戦へ。この終盤戦が、またすごかった!
「The Words」からスタートし、「FLASHBACK DISCO」で一気に会場を暖めたかと思えば、ここで来るか!といった感じで、おなじみの「Shangri-La」へ。さらに「少年ヤング」をはさみ、これまたキラーチューンの「N.O.」へと続きます。(左の写真は会場に展示してあった、「Missing Beatz」のPVで使われた、巨大な2人の顔の装置。こちらは卓球。)
後半は、ステージ中央のスクリーンに、曲にあわせてビジュアルイメージが映し出されるのですが、ちょっと懐かしい、昔のジャケットやPVで使われていたようなデザインイメージも流れたりして、これまたちょっと懐かしい感覚になります。
さらに、ここから「あすなろサンシャイン」と続けば、気分はますます最高潮に。ラストは「名古屋の若者の全てがここに集まっています」というサンプリングボイスが入った「リアクティオーン」へ!会場のテンションは最高潮のまま、ライブは幕を閉じます。
ただ、観客層はさすがに30代後半や40代も目立ち、「若者の全てが・・・」というには、ちょっと厳しいのでは??と内心思ってしまったりして(笑)。
もちろん、会場からは盛大なアンコールが。再びメンバー2人+サポートDJが登場すると、3人とも奇妙な帽子をかぶっていました。瀧は、なぜかサッカーボールを半分に切ったような帽子、卓球は、バイキングの海賊がつけているような帽子。そして、牛尾憲輔は、西洋風の謎な帽子を・・・。
そしてアンコールは、なんと、これまた懐かしい「電気ビリビリ」で締めくくり。最後にまた、ちょっと懐かしさを感じる卓球と瀧のラップの掛け合いが繰り広げられ、会場は大盛り上がりの中、ライブは幕を閉じました。2時間45分。気がついたら3時間近いステージは、まさにあっという間という感覚でした。
今回のライブの感想。もう一言。楽しかった!!久しぶりに、ライブで、トリップした感覚を味わい、踊り狂ってしまいました。年明けから、大当たりのライブが続きますが、その中でも年間ベストレベルのステージ。最高です!
あらためて思うのですが、彼らのセンスの良さって、本当に絶妙だよなぁ、と思います。ライブでは、既存の曲をライブ用に解体、リアレンジしているのですが、このアレンジが実に絶妙。例えば、キラーフレーズを繰り返したりして会場を暖めるのですが、何度も繰り返して、そろそろ飽きてきた、と思わせる直前に、他のフレーズに絶妙に移ったり、テンポをどんどんと上げて、盛り上げておいて、最高潮に達したと思った絶妙な瞬間に、一気に音を抜いたり、ここらへんの感覚が、まさに天性のものとしか言えないのですが、実にセンスを感じます。
また、ライブも、まさにサービス精神旺盛なんですよね。この日のステージは、おなじみピエール瀧の被り物は控えめで(途中、ハルバードや拡声器を小道具に使って会場を沸かせていましたが)その点はおとなしいステージだったのですが、一方では、昔のナンバーなども積極的に披露し、昔からのファンにとってはたまらない展開を聴かせてくれたり、「Shangri-La」や「N.O.」などの代表曲はしっかりと押さえていたり(「富士山」をやらなかったのは残念ですが)。なにげにちゃんとファンの期待には、しっかり応えるようなステージ構成になっていて、実に満足度の高いステージだったと思います。
本当に心の底から楽しめたステージでした。「名古屋はチケットが売れないから次は5年後」みたいなことをMCで言っていましたが、そうは言わずに、また近いうちに来てください!(笑)。最高に幸福な気分になれたステージでした。
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