まさかの第3弾!!
Title:レキミ
Musician:レキシ
正直、内容的に一発企画モノだと思っていたのですが(^^;;まさかの第3弾。元SUPER BUTTER DOG池田貴史によるソロプロジェクト、レキシのニューアルバムが完成しました。
1stアルバムでは、歴史の知識が増えそうな、豆知識を楽曲の隅々に織り込んできたりしたレキシですが、2ndアルバム以降は、基本的に、歴史用語をPファンクのリズムにのせて歌詞にしたような内容。歴史用語が単なるネタ的に用いられている点は、今回のアルバムも前作と同様で、歴史おたくの池田貴史の本領発揮だった1stと比べると、歴史好きとしては若干物足りなさは感じるのですが(それでも「墾田永年私財法」みたいな、歴史の知識が知らずと身につくような歌詞は本作も健在ですが(笑))、ネタ的にはかなり安定してきた感じが。1作だけのユニットではなく、今後も永続的に続くユニットとしての方向性が、確立してきた印象を受けました。
「大奥~ラビリンス~」をはじめ、Pファンクのサウンドにのせて、リズミカルな曲がメインなのはいつも通り。また、今回も多くのゲストが、レキシネームで参加。齋藤摩羅衛門こと斉藤和義や、カブキちゃんことSalyu、田ンボマスターこと、サンボマスターの山口隆など、豪華なメンバーが、アルバムを彩っています。
ただ、基本Pファンクながらも、齋藤摩羅衛門が参加した「姫君Shake!」では、せっちゃんっぽいロックンロールナンバー、足軽先生こといとうせいこうが参加した「恋に落ち武者」ではHIP HOP、さらにラスト、田ンボマスターが参加した「墾田永年私財法」ではピアノバラードと、バラエティー豊富。ゲストの色もきちんと出ていて、なにげに面白いだけではない、池田貴史のミュージシャンとしての懐の深さと実力も感じます。
おもわずクスリと笑ってしまうユーモア満点の歌詞も相変わらず。歴史好きならもちろんのこと、歴史に疎くても、十分楽しめる内容だと思いますので、その点はご安心を。もちろん、歴史ネタ抜きにしても、音楽だけでも楽しめるアルバムである点は言うまでもありません。池田貴史がお姫様の格好をしている(笑)裏ジャケットや、ユーモラスなタイトルだけ見て、単なるコミックソングとバカにしているともったいないですよ!
評価:★★★★★
レキシ 過去の作品
レキツ
ほかに聴いたアルバム
PHASE/ROVO
スペーシーなサウンドが心地よいROVOの最新作。10分程度の曲が並び、彼らとしては短めな曲だが、基本的にはいつものROVOと同様、ライブ志向のサウンドは、椅子にすわってじっと聴いているよりもライブ、それも野外で聴いてみたいなぁ。アバンギャルドなようで、ポップなメロディーも特徴的。個人的には、ちょっとアジアンテイストで、リズムが心地よい「COMPASS」が好み。
評価:★★★★★
ROVO 過去の作品
NUOU
ROVO Selected 2001-2004
RAVO
PHOENIX RISING(ROVO×SYSTEM7)
PHOENIX RISING LIVE in KYOTO(ROVO×SYSTEM7)
Memphis Bound~ビートにしびれて~/Blues Sisters from Respect
もともとRespectという、女子高生4人組のブルースバンドとして話題となったバンドのメンバーだった、初夏と紅葉が、バンドメンバー脱退に伴い、2人組になってしまったのを機に、「Blues Sisters」として活動を開始。そしてリリースされたニューアルバムです。
楽曲の半数はブルースやソウルの名曲のカバーで、残り半数はカバー。カバーに関しては、ブルースやソウルに造詣の深い彼女たちらしい選曲に、愛を感じるカバーに仕上がっています。ただ、英語の発音が少々不鮮明で、ちょっと軽い雰囲気は気になりますが。一方、オリジナルに関しては、カバーとの出来の差が露骨で、平凡な内容に、かなり厳しいものが。もっとも、Respectとしての前作、「From The Cradle」でも同じことを感じたのですが、ただ、例えば「ラシンバン」など、それなりに悪くないナンバーなんかも書いてきており、オリジナルに関しては確実な成長を感じます。
よくも悪くも「青い」バンドだなぁ、と感じるのですが、それでもブルースやソウルへの真摯な愛情を感じられ、素直に応援したくなります。まだまだな部分は大きいのですが、この調子でがんばれ!!
評価:★★★
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