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2012年12月28日 (金)

ロックバンドとしてのステージ

ZAZEN BOYS TOUR MATSURI SESSION 2012

会場 名古屋CLUB QUATTRO 日時 2012年12月24日(月)18:30~

今年も早くも残すところ数日となってしまった年末。2012年最後のライブとして、ZAZEN BOYSのライブに足を運んできました。クリスマスイヴの夜のCLUB QUATTROは、クリスマスよりもZAZENのライブを今か今かと待ちわびる、多くのファンであふれかえっていました。

18時半を10分くらい過ぎ、メンバーがステージにあがります。やがて、バンドのメンバー全員がドラムのまわりに集まり、ギターやベースのヘッドを、みんなドラムに向けて、円陣となります。そして、向井秀徳のカウントを合図に、一気にスタート。いきなり鳥肌モノのイントロ、1曲目「Honnoji」からライブの幕はあきました。

序盤は、MCもなく、一気にライブは進んでいきます。「サンドペーパーざらざら」「泥沼」、さらには「ポテトサラダ」と、最新アルバム「すとーりーず」からの曲がメインとなる展開。アルバム音源では、バンドの音数は少なく、空間を聴かせるような構成となっていましたが、ライブではむしろ、ダイナミックなバンドサウンドを前面に押し出したような構成になっていました。途中、レッド・ツェッペリンの「移民の歌」を彷彿とさせるようなヘヴィーなギターリフを主導とした、バンドメンバー全員によるジャムセッションがあったりと、イメージ以上にハードロックなステージを聴かせてくれました。

中盤は、「すとーりーず」からの曲が連続。途中、簡単な曲紹介などの短いMCを挟みつつ、「HIMITSU GIRL'S TOP SECRET」から「電球」「天狗」「ハートブレイク」と続きます。途中で、向井秀徳は適宜、ギターとキーボードを入替つつの展開し、よりバンドサウンド色、ロック色の強くなった「すとーりーず」の世界を、ステージ上につくりあげていきます。

ライブは、基本的にMCは少なく、淡々と進んでいったのですが、終盤には、向井秀徳が、キーボードでチャルメラのメロディーを奏でつつ、即興で、「クリス~マス♪」と歌詞をつけて歌ったりして。クリスマスイヴの夜のこの日、彼がクリスマスに言及したのは、この時のみでした。その後、彼がつくったチャルメラのメロディーにのせた即興の歌詞に、ファン2人をステージ上に乗せ、2人ではもらせて、その後、観客全体にはもらせるという展開に。ちょっとしたユーモラスな、会場が一体となるような余興でした。

終盤は「COLD BEAT」に「WHISKY&UNUBORE」と、ライブではおなじみのナンバー。「WHISKY&UNUBORE」では、相変わらず「そこらに転がる五号瓶~」と向井秀徳が歌うと、「五号瓶~」と観客が返す、ゆるーいコール&レスポンスが。もうお約束ですね。本編最後は、「すとーりーず」「破裂音の朝」で、まず幕を降ろします。

アンコールでは、メンバー全員が一本のマイクに集合。「安眠棒」を向井秀徳が歌いながら、他のメンバーはボイスパーカッションという構成に。ボイスパーカッションは、お世辞にも上手いものではなかったのですが、どこかユーモラスなものでした。

さらに、この日一番のハイライトは、それに続く「Asobi」。シンセのサウンドに、重なるバンドサウンド、特にドラムス松下敦のドラミングとの重なりに、生音と電子音の対比が見事で、ゾクゾクっとくるものがあります。天井のミラーボールがまわり、会場はちょっとしたダンスホールとなりましたが、そのサウンドに、踊りながらも、圧倒されるものがありました。

それに続き、さらにダブルアンコール。再びメンバー4人がマイクスタンドの周りにあつまり、「KIMOCHI」を、向井秀徳のギター一本とアカペラで披露。こちらも、お世辞にも上手いアカペラではなかったものの、しんみりと歌い上げる合唱は、聴かせるものがありました。

ダブルアンコールまで、全2時間半。気がつけば、あっという間のステージでした。ここ最近のZAZEN BOYSのアルバムは、向井秀徳のワンマンというテイストが強く、バンドサウンドが薄くなっており、では、ライブでは?という思いながらライブに望んだのですが、まず、やはり客観的に見て、向井秀徳のワンマンバンドという色合いは否めなかったなぁ。向井秀徳以外のメンバーの前には、マイクもなく、MCもほとんどなかったし・・・。

ただ、バンドサウンドが薄くなってきたアルバムに反比例するかのように、むしろバンドサウンドは、さらにヘヴィーに、ロックテイストが増しているように感じました。特に、松下敦のドラムと、吉田一郎のベースがかなり重いサウンドを奏でており、バンドサウンドのダイナミズムに磨きがかかっていました。確かに、向井秀徳のワンマン色は強いものの、一方では、バンドとしての一体感は、かなり強く感じるステージだったと思います。

思うに、向井秀徳は、CD音源では、バンドに捉われず、自分の好きな音づくりをする一方、ライブでは、ロックのダイナミズムなバンドサウンドを楽しんでいるような印象を受けます。だから、以前見たライブに比べて、よりロック色が強くなったような印象を受けましたし、だからこそ、向井秀徳は、ロックバンドとしての活動を続けているのでしょう。

ZAZEN BOYSのロックバンドとしての魅力を存分に感じることが出来たステージでした。特に、「Asobi」は強い印象に残る内容でした。バンドとしての快感を楽しんでいるように感じた向井秀徳は、まだまだこのバンドでの活動を続けていきそうですね。また、彼らのライブを見てみたいです。

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