イギリスの国民的バンド
Title:The 2nd Law(邦題 ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則)
Musician:MUSE
すっかりイギリスを代表する大物バンドの一員となったMUSEの最新作。今回も、当然のようにイギリスのアルバムチャートで1位を獲得し、4作連続の1位。アメリカビルボードでも2位という、好セールスを記録しています。
また、先日行われたロンドンオリンピックでは、メンバーも聖火ランナーとして参加。このアルバムにも収録されている「SURVIVAL」はロンドンオリンピック公式テーマソングにも採用されたとか。まさに名実共に、イギリスの国民的バンドとなっています。
MUSEといえば、ストリングスなども大胆に導入し、ダイナミックなサウンドを展開するのが大きな特徴。今回のアルバムも、1曲目「SUPREMACY」では、ヘヴィーでドラマチックなギターサウンドからスタート。まさにMUSEらしい出だしとなっています。
この曲に限らず、そのロンドン五輪テーマソングの「SURVIVAL」といい、ストリングスを導入した「EXPLORERS」といい、彼ららしいダイナミックなサウンドの楽曲が多く収録されており、ファンとしては、満足のいく構成だったのではないでしょうか。
ただ、その一方で、様々なジャンルの曲にも挑戦していたのが今回のアルバムのひとつの特徴。例えば「MADNESS」はダブステップの要素を導入し、ファンを驚かせたりもしていますし、「PANIC STATION」ではファンキーなリズムが展開。「THE 2ND LAW:UNSUSTAINABLE」は、彼ららしいドラマチックな曲といえ、今風のエレクトロサウンドを入れていたりして、新たな方向性の模索も感じられます。
ま、とはいえ、全体的には、いつものMUSEのイメージの枠組みを越えることはなく、ファンならば満足のいく内容だったのではないでしょうか。もっとも、個人的には、やはりこのいろいろな音を詰め込んだ、プログレを彷彿させるようなドラマチックなアレンジは、少々苦手かも・・・。
評価:★★★★
MUSE 過去の作品
The Resistance
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