まだこれからな感じなのに・・・。
Title:FLOWER
Musician:踊ってばかりの国
2010年にリリースした「グッバイ、ガールフレンド」が話題となり、注目の若手バンドとなった踊ってばかりの国。その後、「SEBULBA」「世界が見たい」と続けざまにアルバムをリリースしてきましたが、なんと、10月にベース、柴田有貴の脱退に伴い、活動休止。それも、新メンバーを探し、「今のバンド以上の化学反応を起さない場合は解散」という事態だそうで、非常に厳しい状況になっています。
この段階での活動休止が非常に残念に感じるのは、彼ら、まだまだ成長の途上のように感じられるから。「グッバイ、ガールフレンド」以降、浮遊感あるメロディーと、ちょっと不気味な雰囲気の歌詞が大きな特徴なのですが、どこか煮え切らない部分も感じられるバンドでした。
それも、順調に成長している、というよりは、「SEBULBA」では、一皮むけたか?と思いきや、続く「世界が見たい」では、ふたたびいまひとつに感じてしまったり・・・。一進一退といった感じ。
今回のアルバムは、全体的にすっきりしてポップにまとまった感じでしょうか?その中で、「coke」みたいな浮遊感たっぷりのサウンドや、「Hey-Yeah」や「セシウム」みたいな、ちょっと不気味さも感じさせる歌詞に、彼らの個性も感じることが出来ます。また、「シャンソン歌手」みたいに、ホーンセッションを取り込んだアップテンポな曲もあったりして、新たな方向性も感じます。
ただ、手放しに絶賛できるほどの傑作か、と言われるとどうも微妙で、メロディーにしろサウンドにしろ、彼らだけが持っているような、一度聴いたら忘れられないような、惹き込まれるものがあるか、といわれるとちょっと微妙・・・。そういう意味で、どうにも煮え切れなさが残ってしまっています。
とはいえ、おもしろいバンドだと思うのも間違いなく、これで活動休止というのは本当に残念。評価は、是非、戻ってきてほしい、というエールを込めて。新たなメンバーを探して、また次の新作を、期待しています!
評価:★★★★★
踊ってばかりの国 過去の作品
グッバイ、ガールフレンド
世界が見たい
SEBULBA
ほかに聴いたアルバム
WAKE UP!!!/難波章浩-AKIHIRO NAMBA-
このたび、ハイスタとしての活動を復活させた難波章浩のソロアルバム。前作に引き続き、ハードでメロディアスなパンク路線が継続しており、ハイスタ時代からのファンにとっては、うれしい作品に?次はハイスタの新作か??・・・ってことは前作の時の感想にも書いたんだよなぁ(^^;;
評価:★★★★
難波章浩-AKIHIRO NAMBA- 過去の作品
THE WORLD iS YOUR!
PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT
CLOUD CUTTER/PLAGUES
2002年に活動を休止するものの、2010年に活動を再開し、このたび、なんと11年ぶりとなる新作を発表したPLAGUES。サポートには、TRICERATOPSの林幸治に、堀江博久を迎えたことでも話題になっています。
もともと、1990年結成というベテランのギターロックバンドである彼ら。それだけに安定感は半端ありません。基本的にオルタナ系の骨太なギターロックサウンド。非常に完成度の高いロックサウンドを聴かせてくれます。ただ、その一方、安定感が高すぎて、隙がない感じ。安心して聴ける作品である一方、いい意味でも悪い意味でも、期待通りといった感じも否定できない点が・・・。
評価:★★★★
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