TOYOTA ROCK FESTIVAL その2
その1から続く
(左の写真 豊田大橋から眺めるトヨロック会場)
Shing02&DJ A-1@MAIN STAGE
続いては、この日一番のお目当て、Shing02のステージ。ラインナップが発表になった時、Shing02出演のニュースはかなり驚きましたし、当然、トリになるものと思っていたのですが・・・15時40分という、かなり早い時間からのスタートはちょっと意外。確かに、大勢で盛り上がる感じではないので、ロックフェスのトリというタイプではないのかもしれませんが。
ステージは、Shing02のMCと、DJ A-1の2人のみのステージ。Shing02は、イメージしていたよりも長身で華奢なのですが、独特の雰囲気がありました。ひとつひとつの言葉を丁寧につむぐラップは、CDと同様。噛み締めるようなラップは、ライブで聴いていてもインパクトがあり、聴き入ってしまいます。
正直、ステージはCDで聴くのと同じような感じだったのですが、あのCDのタイトな音とラップが、そのままステージ上に再現され、やはりその場でつむぎだされるラップを生で聴くというのは、迫力がありました。この日のステージでは「応答セヨ」や「400」などといった代表的なナンバーも披露。英語のラップも多かったのですが、かなり流暢な英語も印象的。また、MCでは、最近の領土問題でギスギスした社会の中、あらためて平和を訴えるMCが印象的で、「black is beautiful」など、社会派な側面もキッチリとのぞかせました。
かなり硬派な、かつシンプルなステージだったのですが、それだけにインパクトも大きかったステージ。確かに、盛り上がる感じではなく、トリという感じではないのですが、そのラップを心に強く刻み込んだステージでした。
(右の写真 EAST LANDのステージ全景)
LUVRAW&BTB@EAST LAND
続いてはEAST LANDでLUVRAW&BTBのステージ。このユニットは、名前も音もはじめて聴くユニットなのですが、トークボックスユニットだそう。トークボックスとは、ギターやシンセの音を、ビニールチューブなどによって、口の中で共鳴させるエフェクターのことだとか。ステージ上には、なぜかメンバー2人の他に、司会者(?)も登場。この司会者はイルカのビニール人形を持ち、曲にあわせて踊っていて、一番目立っていました(笑)。
楽曲は、メロウで、アーバンな雰囲気のトラックがメイン。アップテンポなリズムに踊れる曲も多く、メロディーもポップで、ステージ映えする曲が多く、どこかユーモラスな感じもあり、最初はかなり楽しめました。ただ、残念ながら、似たようなタイプの曲が多く、最後の方は、ちょっとダレて来てしまいましたが・・・。ライブ終了後は、なぜか金曜ロードショーのテーマでおなじみの「Friday Night Fantasy」で客出し。最後の最後までユーモラスなステージでした。
BUNNY GANG featuring. NATHEN MAXWELL of FLOGGING MOLLY@MAIN STAGE
そして再びMAIN STAGEへ。またもや洋楽勢の登場。こちらのバンドは、アイリッシュパンクバンド、FLOGGING MOLLYのベーシスト、NATHEN MAXWELLのソロプロジェクト。ただ、楽曲はアイリッシュパンクではなく、軽快でポップなギターロックといった感じ。スカっぽいリズムの曲や、ピアニカでメロディーを奏で、哀愁ただよう曲、また、フォーキーな楽曲などもあり、バラエティーに富んだステージを楽しめました。なぜか、バンドのバックに、絵を描くパフォーマンスをする人が・・・。
(左の写真 One Love Stage)
RANKIN TAXI feat.MYERS ROCK@One Love Stage
そして続いては、日本レゲエ界の大御所中の大御所、RANKIN TAXIが登場!ただ、実は彼のことはもちろん名前は知っていたのですが、音は全く聴いたことなく、どんな感じのステージになるんだろう、と思いながらステージを見てみたのですが・・・これがめちゃくちゃ楽しいステージでした!
ジャンルはもちろんレゲエなのですが、その歌詞がとてもユーモラス。お酒についての歌を歌ったり、THE BEATLESの「Let It Be」の替え歌に、途中、東日本大震災直後のACの広告で話題となった「あいさつの歌」(ぽぽぽぽ~んってやつです)を混ぜてきたり、下ネタもあったり、さらには、幼い頃に生き別れた娘を、娘とはしらずナンパしてしまったエピソード(実話?)を曲にしたり、抱腹絶倒のステージで、レゲエはあまり聴かないような私でも、思わずはまりこんでしまいました。
一方ではユーモラスだけではなく社会派な側面も。反原発について強烈なメッセージをのせた「原発ガッカリ音頭」で、この日も原発反対を鮮明に訴えていました。さらに、強烈だったのが、大麻解禁をストレートに訴えた「マリファナ音頭」。大麻の害については、世界的には賛否いろいろな議論がある中、日本ではなかなか解禁を訴えられるような状況にはありません。そんな中、これだけストレートに大麻解禁を訴えちゃうってのは、ある意味、勇気がいってすごいなぁ、と思ってしまいます。
そして、この反原発にしろ大麻解禁にしろ、社会派ネタながらも、あくまでもユーモラスな視点でまとめあげていて、楽しく聴けちゃうんですよね。これがまたおもしろい!40分程度の予定が実質1時間近いステージになったのですが、あっという間の、とにかく楽しいステージでした。また、是非彼のステージは見てみたいです!
TURTLE ISLAND@MAIN STAGE
で、オオトリは、地元豊田出身で、このフェスではおなじみのバンドTURTLE ISLAND。太鼓や笛などで、日本やアジア古来の民謡風のビートを演奏するバンドで、そのパフォーマンスの迫力は、このフェスの最後を締めるにふさわしい感じでした。ただ、去年見た時も思ったのですが、こういうライブで暴れるには申し分ないものの、ちょっと似たような曲が多くて、だれるような印象も・・・。なんてことを思いながら、TURTLE ISLANDの途中で、ちょっと早めだったのですが、会場を後にしました。
今年もまた、無料とは思えない豪華な内容だったTOYOTA ROCK FESTIVAL。1日十分満足して楽しんできました~。ただ、正直、個人的には去年の方が、ライブの満足度は高かったかも・・・あと、なぜか「ロックフェス」なのに、HIP HOP勢が多く、ロック勢が少なかった印象も。とはいうものの、Shing02やRANKIN TAXIのステージは最高だったし、相変わらずいいイベントでした。天気も良く、気持ちのよい1日でしたし、また、来年も、是非とも足を運びたいです!
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