典型的なインディーバンド
Title:Beacon
Musician:TWO DOOR CINEMA CLUB
北アイルランド出身の3人組ロックバンドの、これが2枚目となる新作。最近話題の新人インディーバンドの代表格として紹介されることも多く、人気も上昇中。この最新作はイギリスチャートでなんと2位、アメリカビルボードでも17位という好セールスを記録。日本のCD屋でも、比較的、目立つところにディスプレイされ、プッシュされていました。
私個人も、話題となった前作「Tourist History」で気に入ったので、最新アルバムももちろん聴いてみたわけですが・・・基本的な路線は前作と同様。80年代のニューウェーヴを彷彿とさせる、打ち込みなども導入した、チープ感のあるアレンジ。ドラムレスのバンドなのですが、リズムが前面に押し出されるようなアレンジになっていて、無機質さを感じさせるドラムのリズムが、逆に癖になりそうなのがおもしろいところ。
また、そんなサウンドにのるメロディーは、メロディアスでどこか哀愁感も漂います。リズムを押し出した、隙間のあるサウンドという意味では、どこかVampire Weekendと通じる部分があるのですが、憂いを帯びたメロディアスなメロディーという点が大きく異なる感じがります。
ただ、アレンジにしてもスカスカなアレンジは、インディーバンドらしい素人っぽさを感じますし、メロディーにしても、凝った美メロという感じはなく、こちらも垢抜けなさを感じます。そういう意味では、典型的なインディーバンドという感じの彼ら。大きなスタジアムではなく、バンドに手が届きそうな、小さなライブハウスが似合いそうな感じ。
それが彼らの大きな魅力でもある一方、強烈なインパクトという面では、これといって突出した面がない点も、ちょっと気にはなってしまいます。ただ、逆に、そこがまた、彼らの伸びしろなのかも。今後の成長も楽しみです。
評価:★★★★
TWO DOOR CINEMA CLUB 過去の作品
Tourist History
ほかに聴いたアルバム
NOTHING BUT THE BEAT/DAVID GUETTA
今、人気のフランス人DJ。本作が、イギリスで1位、アメリカビルボードで5位と獲得するなど、世界的ヒットを記録し、話題となりました。楽曲は、まさに典型的な、今風のエレクトロポップで、そう話を聴いて、想像するとおりの音。そういう意味では、目新しさはないのですが、安心して楽しめるアルバムといった感じ。
評価:★★★★
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