個性の強い3組
猛烈ロックンロール教室・文化祭~思秋期のころ~
ドレスコーズ/レキシ/サイプレス上野とロベルト吉野
会場 名古屋CLUB QUATTRO 日時 2012年10月1日(月)19:00~
今回足を運んだライブは、かなり個性的な面子が3組揃ったイベントライブ。お目当てはもちろんレキシなのですが、はじめて見るほかの2組も、非常に楽しみにしてライブ会場に足を運びました。
サイプレス上野とロベルト吉野
まず一組目は、HIP HOPユニット、サイプレス上野とロベルト吉野。なぜかDJのロベルト吉野は、上半身裸にマスクをかぶってという、とても怪しいスタイルで登場しました(笑)。
ステージは、その通称、サ上とロ吉の2人のみでのステージ。もともと、ポップでテンポのよいHIP HOPが特徴的な彼らなのですが、さすが冒頭から盛り上げる盛り上げる。冒頭から、序盤はどちらかというとフリースタイル的に「よっしゃっしゃす〆」を交えながら自己紹介。かなりユーモラスなMCを繰り広げ、いきなり会場を沸かせます。
その後は、後藤まりこをフューチャーした「ちゅうぶらりん」。「もちろん後藤まりこはきません」というMCで笑いを取りつつも、しっかりと聴かせます。新曲「素敵な仲間」も披露。子供向けのアニメソングのようなトラックながら「マザーファッカー」などのトラックに似ても似つかない言葉を入れてきたりして、妙なユーモラスな曲でした。
さらに「ヤサの詩」(では、おそらく実際の住所をラップしていました(笑))や「MUSIC EXPRES$」など最近のナンバーをしっかり聴かせつつ、最後は再び、「よっしゃっしゃす〆」を軸に会場を盛り上げて、ライブは終了しました。
アップテンポでポップな楽曲は、会場を沸かせ、私も知らず知らずのうちにのっていました。途中のトークも非常にユーモラスで、ロベルト吉野との絡みも、ちょっとしたコントみたいにユーモラスなもの。ただその一方で聴かせる曲ではしっかりと聴かせ、ロベルト吉野も、華麗なDJテクニックを披露するなど、コミカルな部分と実力派の部分を両立させ、かつ、エンタテイメント性あふれるステージに仕上げた、とても素晴らしいステージでした。これは本当に楽しかった~。後半のコールアンドレスポンズでは私も思わず大声を出していましたし、万人が楽しめるステージだと思います。また、是非ステージを見てみたいです!
ドレスコーズ
次に登場してきたのが、2011年に解散した毛皮のマリーズのボーカリスト、志摩遼平が率いる新バンド、ドレスコーズ。一応、シングルは発売されているのですが、私は、この段階まで、名前は知っているのですが、音は一切聴かないまま、ライブに臨みました。
ライブを見る前は、後期毛皮のマリーズのような、レトロポップを主軸とした、ポップ色の強いバンドなのかな、と予想していたのですが、予想は大ハズレ。確かに、後期毛皮のマリーズのような、レトロな歌謡曲のような、甘いメロディーラインの曲もあったり、ほとんどの曲は、志摩遼平らしいポップなメロディーが流れていたのですが、それにのっていたのは、ヘヴィーなガレージロック。あれ?結局、こういうロックがやりたかったの??とちょっと意外に感じました。
はじめて見る志摩遼平は、長髪で細身。ナヨナヨとした感じで、顔は化粧をしていたんでしょうか?真ん中でたっているだけで、かなり異質な雰囲気がある、非常に個性的なボーカリストでした。他のメンバーも、基本的に全員長髪で、70年代あたりのアングラバンドみたいな、ちょっと異様な雰囲気が特徴的でした。
ただ、残念ながら、音がやたら大きく、かつ音が悪かったので、途中、かなり不快なノイズがまざり、おもわず耳をふさいでしまったり、ちょっと楽しめない部分も。ドラムスが、特に迫力があり印象的で、全体的に力強いバンドサウンドだったのは間違いないのですが、バンド全体としてのまとまりは、ちょっと欠いていた感も。結成したばかりなので、まだまだこれから、という感じなのでしょうか。ちょっと残念な部分も感じてしまったステージでした。
レキシ
そして最後は、元SUPER BUTTER DOGの池田貴史によるソロユニット、レキシ。そのミュージシャン名通り、歴史をテーマとしたノベルティソングをファンクやソウルのメロディーに載せて歌うという非常にユニークなミュージシャン。この日、私のお目当ては、彼でした。
メンバーは、全員、裃をプリントしたTシャツを着用。これだけでかなりユニーク。そして最初は「きらきら武士」からスタート。いきなりハイテンポなナンバーでほとんどつかみもなく、会場を盛り上げます。さらに「妹子なぅ」と続き、テンションはどんどんあがります。
非常にユーモラスな歌詞なのに、楽曲は、正統派のソウルやファンク。これがまた楽しく、会場は否応無く盛り上がっていました。途中のMCや曲の途中などで、バックメンバーや、観客との軽い漫才のような掛け合いを挟みつつ進むステージは、楽曲と同様、非常にユニーク。
後半では、12月にリリースが予定されているニューアルバムから「姫君Shake!」(おそらく)を披露。こちらは、ソウルというよりもロックンロールなナンバーで、新曲なのに、その場で盛り上がれる、即効性のあるナンバーでした。そして本編ラストは「狩りから稲作へ」。メロウに聴かせるナンバーながらも、途中、客席いじりで延々とファンを盛り上げ(手を上にあげさせ「稲穂~♪」だとか、手をおでこのところにあてさせて「高床式~♪ねずみ返し~♪」など、メロディーはメロウなのに、歴史にからんだコミカルなメロと歌詞で盛り上げていました)、会場のテンションは最高潮のまま本編は終了します。
で、アンコールなのですが、時間がなかったのか、アンコールが起こると即登場(笑)。ラストは「LOVEレキシ」で締めくくり。こちらはパワフルなボーカルをしっかりと聴かせてくれていました。最後まで、会場は大盛り上がりの中、ライブは終了しました。
そんな訳で、全3組3時間に及ぶライブ。期待していたのですが、期待以上に、非常に楽しいステージでした。レキシもとても楽しく、ワンマンライブにも行きたくなりましたが、それ以上によかったのが、サイプレス上野とロベルト吉野。エンタテイメント性もありつつ、実力もしっかり感じさせられるライブで、最初はおとなしく見ていたのですが、最後はファンと一緒に盛り上がっていました。
ドレスコーズはちょっと残念だったのですが・・・レキシと、サ上とロ吉は、また是非ともライブみたいなぁ。盛り上がって、そして笑える、とても楽しいステージで、満足しながら会場を後にしました。
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