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2012年10月16日 (火)

コロンビア版「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

Title:ONDATROPICA
Musician:ONDATROPICA

今回紹介する「ONDATROPICA」というアルバム。このアルバムは、クァンティック名義でプロデューサー、あるいはミュージシャンとして活躍するイギリス人、ウィル・ホランドのプロジェクトです。このウィル・ホランド、クァンティックをはじめ、様々な名義でアルバムをリリースし、活躍。2007年には「Mi Swing Es Tropical」がiPodのCMソングにも起用されています。

そんな中、2006年に、ラテン音楽の魅力にとりつかれ、コロンビア第3の都市カリに移住。その後、現地から、コロンビア音楽の魅力を発信し続けていましたが、今回のアルバムは、その集大成ともいえるプロジェクト。1960年代から70年代に活躍した、コロンビアの伝説のミュージシャンたちや、また若手ミュージシャンたちを集めて録音された作品だそうです。2000年にライ・クーダーが、キューバに赴き、現地のベテランミュージシャンたちと「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」というアルバムを作り、その制作風景を描いたドキュメンタリー映画ともども日本でも大きな話題となりましたが、このアルバムは、まさにコロンビア版「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」という売り文句になっています。

コロンビアの音楽といえば、特に最近、クラブシーンを中心に話題となっているのがクンビア。このアルバムにも「CUMBIA ESPECIAL」という曲が収録されています。この曲を含め、どれも軽快なリズムと、ラテンらしい、哀愁のあるメロディーの楽曲が並んでいます。

このアルバムを聴いていて、特に惹き込まれたのは、その軽快なリズムでした。パーカッションを中心に奏でられるその軽快なリズムは、中南米らしく、レゲエやスカの雰囲気を加えながらも、無条件で身体が踊りだしてしまうような魅力がありました。

基本的に、60年代や70年代に活躍したミュージシャンたちが参加したアルバムなだけに、生音がメインとなる構成でしたが、そんな中、「PUNKERO SONIDERO」では、リズムの中に電子音が組み込まれていたり、「3 REYES DE LA TEREPIA」ではちょっとダビーなサウンドがあったり、「RAP MAYA」ではタイトル通り、ラップが織り込まれていたりと、今風の要素も入っており、このバランス感覚も絶妙。単純な懐古趣味でもなく、かといって、流行の音をただただ取り入れるだけでもない、ちょうどよいバランスの取れた内容に仕上がっていたと思います。

その楽しくも、なにげに様々な音で構成されているリズムに、ついついはまりこんでしまうアルバム。最初は楽しいリズムに身体を踊らせながら、でも、その音の世界に徐々にはまっていく、そんなアルバムでした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

Black and White America/Lenny Kravitz

ロックンロールを軸に、ハードロックやソウル、ファンクなどの要素を上手く取り込んで、ちゃんとポピュラリティーある内容にまとめあげているのは、さすがLennyらしい作品といった感じ。全70分近いボリュームは、勢いのある証拠か?バラエティーある内容に、最後まで飽きずに聴くことが出来ます。ただ、一方では、ちょっと器用すぎて、ひとつこれといったキラーチューンがないような印象もあるのですが・・・。

評価:★★★★

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