宇宙船ミッチー号
Title:銀河伝説
Musician:及川光博&THE FANTASTIX
先日のワンマンライブの時には、まだ聴いていなかったミッチーのニューアルバム。遅ればせながら、ようやく聴きました~。いやぁ、これが楽しいのなんの!今回のアルバムは、宇宙をテーマとしたコンセプトアルバム。9曲入りなのですが、うち、1曲はイントロ、もう1曲(?)はミニドラマ(コント?)なので、事実上、7曲入りというミニアルバム。ただ、短い内容の中で、ミッチーの魅力がしっかりとつまった作品のように感じました。
よくよく考えれば、例えば彼の代表曲に「悲しみロケット2号」という曲がありますし、宇宙とミッチーというのは、イメージ的にもむすびつきやすい感じ。そういう意味では、宇宙というコンセプトを全面的に前に押し出した今回のアルバムも、イメージ的には何ら違和感ありません。
楽曲も、まさにミッチーらしい曲がつまっていて、王道のJ-POP的な「この宇宙にあなたは一人しかいない。」や、ファンキーな「今夜はファンタスティック!!」に、ディスコチックな「イケナイ関係」、昔のヒーローモノのテーマ曲を彷彿とさせるようなユーモラスな「怪傑ミッチーのうた」なんかも、彼らしい遊び心あふれる曲といった感じでしょうか。
最後の「星空ダイアモンド」は爆風スランプのカバーなのですが、リズムから感じられるファンクの要素といい、それでいて、あくまでもポップなメロといい、ミッチーの曲といっても違和感がないカバーに仕上がっていて、アルバムの中でも全く不自然さがありません。この選曲センスもさすがです。
全30分程度という短さなのですが、王道ポップあり、ファンクあり、ディスコあり、ヒーローモノあり、ハードロックあり、真面目な曲からユーモラスな曲まで、いろいろな側面からミッチーらしさを凝縮している作品でした。ミッチーといえば、今年3月まで、ドラマ「相棒」に出演していて、その知名度はグッと上がったと思うのですが、残念ながら、CDセールスにはあまり結びついていない模様・・・でも、このアルバムを、「相棒」でミッチーを知った方に聴いてもらえば、ミュージシャン及川光博の魅力もよくわかるのでは?30分程度の長さも、最初の1枚としてはちょうどいいし。お勧めです。
評価:★★★★★
及川光博 過去の作品
RAINBOW-MAN
美しき僕らの世界
喝采
ほかに聴いたアルバム
Tomorrow/岡本真夜
かつて大ヒットした彼女の代表曲をタイトルとした新作は、東日本大震災を受けてリリースされた作品。もともと「前向き応援歌」が多かった彼女ですが、今回のアルバムでは、よりその傾向が顕著に。そういう意味では、良くも悪くも彼女らしいアルバムで、大いなるマンネリといった感じも。ただ、震災被害に対して、「涙の数だけ強くなれるよ」という歌詞は、ちょっと違うのでは?と思わなくもないのですが・・・。
評価:★★★
岡本真夜 過去の作品
seasons
Crystal Scenery II
My Favorites
Close To You
KATHARSIVILIZATION/DOES
DOESの新作は、いままでのイメージがグッと変わりました。いままで、比較的暗い雰囲気の曲が多かったのに対して、カラッと明るいポップなナンバーになっています。そのため、最初聴いた時は、耳を惹きますし、前向きでわかりやすい内容ながらも、最近のJ-POPみたいな単純な「応援歌」になっていない歌詞も、印象に残ります。ただ、いかんせんいままでのアルバム同様で、メロがちょっと平凡で、インパクトがあるだけに、最初は惹き付けられるものの、徐々に飽きてしまう感が・・・。
評価:★★★
DOES 過去の作品
SUBTERRANEAN ROMANCE
THE WORLD'S EDGE
SINGLES
MODERN AGE
FIVE STUFF
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