踊る分には楽しそうですが
Title:Wonderland
Musician:Steve AOKI
日本でも人気のDJ、Steve AOKIの、初となるオリジナルアルバム。人気レーベルDIM MAKのオーナーでもあるそうなのですが、もともとは、アメリカでレストランチェーン「BENIHANA」を成功させた実業家青木廣彰のご子息だそうで、正真正銘のおぼっちゃまですね。
楽曲は、全編エレクトロ。かなりビートの強いサウンドの曲が多く、フロアで聴くと、自然に身体が動き出しそうな感じ。壺をついたサウンドは、小難しさ一切なし。WeezerのRivers Cuomoを迎えたロックテイストの強い「Earthquakey People」やら、ゲーム音楽っぽい雰囲気の「Livin My Love」、他にもラップが入ったりハードコア風の曲があったりと、どちらかというと比較的、ロック寄りかな?誰でも素直にはまれる楽曲ばかりだと思います。
ただ、全体的にはオーバーアレンジ気味。ある意味、音の分厚さで勝負している感じ。最初はこの分厚さが心地いいものの、アルバム1枚聴くと、徐々にくどくなってきて、最後の方は、ちょっと胸焼けしそう。味の濃いラーメンや、脂っぽい料理みたいな感じ。フロアで踊りながら聴く分には気にならないのかもしれませんが、CDで1枚聴ききるには・・・ちょっとおなかいっぱいになってしまいました。
評価:★★★
ほかに聴いたアルバム
The Most Incredible Thing/Pet Shop Boys
Pet Shop Boysの新作は、イギリスのサドラーズウェルズ劇場で公演されたクラッシック・バレエ「The Most Incredible Thing」に使用された音楽をまとめたサントラ盤。そんな訳で、雰囲気としては映画のサントラ盤と似ているわけですが、そこはさすがポップス職人Pet Shop Boys。映画のサントラにありがちな、「映画の中でもマッチしているけど、曲だけ聴くと・・・」ということはなく、しっかりとポップスのアルバムとして機能しています。さすがに、バレエありきのインストなので、ファン以外にはお勧めしにくいのですが、Pet Shop Boysの魅力はしっかりつまっているだけに、ファンなら、間違いなく聴くべし。
評価:★★★★
PET SHOP BOYS 過去の作品
Yes
ULTIMATE PET SHOP BOYS(邦題:究極のペットショップボーイズ)
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