有名プロデューサーと組んだ新作
Title:LITTLE BROKEN HEARTS
Musician:NORAH JONES
NORAH JONESの3年ぶりとなる最新作は、プロデューサーに、Gnarls Barkleyの一員として知られ、Gorillazのプロデュースで評判になったDANGER MOUSEを起用した、ということで大いに話題となっています。
ジャジーだったりアコースティックテイストだったり、いわゆる「大人の音」を志向してきたNORAH JONESと、DANGER MOUSEの組み合わせは、果たしてどうか・・・
結果としては、この2人の相性は、決して悪くはなかったと思います。サウンドに関しては、あきらかに今風になってきたように感じました。特に、音数を絞った上に、重低音を強調するようなサウンドメイキングは、今風の音に感じましたが、基本的には、NORAH JONESのイメージを大きく崩すものではありません。
ただ、アルバムのタイトル通り、「失恋」の歌が多い今回のアルバムは、曲調が全体的に暗め。それに重低音を強調したような今回のサウンドは、その「暗さ」をさらに強調していたように感じました。
まあ、この「暗い雰囲気」に関しては好き嫌いはわかれそうです。ただ、その点を差し引いても、個人的に、今回のアルバムは、いままでのアルバムに比べると、いまひとつピンと来ませんでした。それは、DANGER MOUSEをプロデューサーとして起用したサウンド面によるもの・・・というよりも、純粋にメロディーに、これといって惹き付けられる曲がなかったから、という結論になってしまうんですよね。彼女の曲って、決して派手ではないものの、2度3度聴くうちに、耳に残るような美しいメロディーを書いてくるのですが、今回のアルバムでは、残念ながらそういう曲がなかったなぁ。あえていえば、幻想的な音も印象に残る「MIRIAM」あたりは良かったかなぁ。
悪いアルバムではないので、NORAH JONESのいままでのアルバムが好きなら、チェックして間違いないと思いますが、彼女を聴く、一番最初のアルバムとしてはちょっと薦められないかも。次回作に期待。
評価:★★★★
NORAH JONES 過去の作品
THE FALL
...FEATURING NORAH JONES(ノラ・ジョーンズの自由時間)
| 固定リンク
「アルバムレビュー(洋楽)2012年」カテゴリの記事
- 21世紀のシューゲイザーバンド(2013.01.06)
- 「今風」のR&Bなれども(2012.12.22)
- 今を生きるブルース(2012.12.18)
- ブレイク後の彼ら(2012.12.09)
- 天才、復活(2012.12.16)
コメント