彼ららしさを今にアップデート
Title:Wonky
Musician:Orbital
underworld、THE CHEMICAL BROTHERS、PRODIGYと並び、「テクノ四天王」と呼ばれるイギリスのテクノユニット、Orbital・・・余談だけど、「テクノ四天王」って呼び方、日本だけだよね?そもそも、「四天王」だし・・・2004年のWIRE出演を最後に活動を休止していましたが、このたび活動を再開。約8年ぶりとなるニューアルバムが発売されました。
久々の新譜なだけに、期待も高まるのですが、なによりも王道でポップな作品に仕上がり、私たちの耳にすんなりと入ってくるようなアルバムになっています。
序盤の「Straight Sun」は、まさに何かがはじまるかのような高揚感を、曲の裏に感じられるようなナンバーですし、「New France」は、ボーカルが入ってからのダイナミズムに、否応なく耳をひきつけられます。
特に後半「Stringy Acid」からは、ライブで言えば、クライマックス、最高潮!といった感じでしょうか。「Stringy Acid」では、序盤から中盤にかけて徐々に盛り上がりヒートアップ。終盤の「Wonky」「Where Is It Going?」はいずれもロッキンなナンバーで、強いビートが、とにかく気持ちよいダイナミックなナンバーになっています。
音的には、それなりに今風の音になっているものの、「流行に乗る」というよりは、時代にあわせて、自分たちの音をアップデートさせているような印象でしょうか?そのため、最新鋭のサウンドという感じではなく、Orbitalらしさを感じつつも、決して古さも感じない、ちょうどよいバランスになっていたと思います。
いろいろ理屈こねる前に、このリズムを楽しめる、そんなアルバム。素直にお勧めできるアルバムだと思います。
評価:★★★★★
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