今回も「普通」のアルバム??
Title:Sweet Heart Sweet Light
Musician:Spiritualized
Spiritualizedの前作「Songs in A&E」は、「非常に普通のアルバム」という印象を受けました。非常にシンプルなポップアルバムで、そういう意味では、彼らとしては「普通」というイメージを強く受けました。
そういうことを言うと、今回のアルバムも、ある意味、シンプルな印象を受けます。このアルバムに収録されている先行シングル「Hay Jane」にしても、オルタナ系のギターサウンドに、シンプルでポップなメロディーを聴かせる楽曲。8分以上の長尺という点を除けば、軽く聴いた感じでは、比較的シンプルでポップな曲という印象を受けます。
ただ、今回のアルバムでは、王道のオルタナ系ともいえるギターサウンドに、ストリングスの要素を上手く組み込んでいるように感じます。続く「Little girl」にしても、「Get what you deserve」にしても、ノイジーなギターサウンドと、ストリングスを上手く溶け込ませているような印象を受けました。
中盤は、ノイジーなギターが前面に押し出された「Headin' for the top now」で、サイケな雰囲気が強調されたかと思えば、続く「Freedom」は、アコースティックなカントリーテイストのナンバーで、しんみりと聴かせたりして、全体的にバランスが良く、いろいろなタイプの曲が構成されているため、最後まで耳を離せない展開。ある意味、とても上手いアルバム、そんな印象を受けました。
そういう意味では、良く出来た佳作で、実際、いろいろなところで大絶賛を集めている作品みたいですが・・・個人的には、いいアルバムだなぁ、とは思いつつ、大絶賛!とまでははまれなかったかも。純粋にメロディーが壺にはまらなかったのと、ある意味、ちょっと優等生的に感じてしまったからかなぁ?ただ、ここらへん、好みによる部分も多いので、Spiritualizedが好きな方や、この手のサイケちっくなギターロックバンドが好きなら、はまるかも。
評価:★★★★
Spiritualized 過去の作品
Songs in A&E
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