これはこれで悪くないけど・・・。
Title:BLUNDERBUSS
Musician:JACK WHITE
昨年2月に、突然の解散を発表したTHE WHITE STRIPES。新作が最も心待ちにされていたバンドのひとつだっただけに、衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。
そして、それから1年、THE WHITE STRIPESのJACK WHITEの待望のソロ作がリリースされました。デビューから15年目にして、純粋なソロ作としては初の作品。待ちかねたファンも多かったのではないでしょうか?
ただ・・・THE WHITE STRIPESのように、ゴリゴリのギターサウンドを期待していたファンにとっては、少々肩透かしのアルバムだったかもしれません。「Sixteen Saltines」みたいな、ゴリゴリのギターリフを聴かせるような曲もあるものの、アコースティックなサウンドで、しんみりとメロディーを聴かせる曲がメインのアルバムになっています。
それじゃあ、期待はずれの駄作だったか、と言われるとそうではなく。メロディーは派手さはないものの、それなりにインパクトがあり、心に残りますし、「Weep Themselves to Sleep」のピアノとバンドのコラボといい、「I'm Shakin'」のロックンロールテイストの軽快なギターリフといい、聴きどころは多く、十分楽しめるアルバムだと思います。
ブルースロック的な要素を秘めながらも、ブルースロックに留まらない、自由度の高いアルバムで、そういう意味では、実にソロアルバムらしいソロアルバムと言えるかもしれません。ただ、THE WHITE STRIPESが解散し、核となるバンドがなくなってしまった今、「これはこれでいいけど・・・」と物足りなさも感じてしまうのも事実。もっとも、それはファンにとっては、勝手な要望かもしれませんが。でも、次は、もっとゴリゴリしたギターロックが聴きたいなぁ、と、ちょっと欲求不満が残ってしまうようなアルバムでした。
評価:★★★★
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