この自由さはミックステープならでは?
Title:California Republic
Musician:The Game
今回紹介するのは、アメリカで人気のラッパー、The Gameが、4月にリリースしたミックス・テープ。もちろん、ミックス・テープなだけに、フリーダウンロードの作品。もちろん、さっそくダウンロードし、聴いてみました。
ダウンロードはこちらのサイトから。
フリーダウンロードの作品とはいえ、非常に豪華な今回の作品。特にゲストが豪華で、ネプチューンズやLupe Fiasco、Snoop Doggなど。まさに大物がズラリと並んでおり、フリーとは信じられないような豪華さが目立ちます。
そんな中、ユニークだったのが、最近話題で、ここでも取り上げたTyler, the Creatorの「Yonkers」のトラックをそのまま使いながら、フリースタイルのラップを繰り広げた「Yonkrs Freestyle Base」。女性のあえぎ声なんかも入ったエロチックな内容は、原曲とは違ったヤバさを感じました。
そして、90分以上に及ぶボリューム感満点の今回の作品は非常にバリエーションの富んだ作風に。マイクリレーが耳を惹く「Death Penalty」、メロウで力強い女性ボーカルが魅力的な「Tonight」、トラックが、どこかオールドスタイルなソウルっぽい「Skate On」、ネプチューンズがプロデュースを手がけた「It Must Be Tough」は、爽やかな雰囲気が、いい意味でポップスさを感じられる作品になっています。
個人的には、音数を絞ったタイトなトラックが魅力的だった「Pussy Money Weed」や、強いビートに、どこか悲しげなピアノが効果的なトラックを奏でる「Come Up」あたりが印象に残りました。
このバリエーションの多さ、フリーのミックステープにも関わらず・・・というよりも、フリーのミックステープだからこそ、いろいろなミュージシャンがそれぞれのスタイルで自由にやっている、そう感じました。ある意味、この自由さがミックステープの良さなのかなぁ。ボリュームたっぷりの作品に大満足。興味のある方は、是非。
評価:★★★★★
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