圧巻の一言
Title:PHOENIX RISING LIVE in KYOTO
Musician:ROVO×SYSTEM 7
昨年、10月29日に、京都の西部講堂で行われた、ROVOとSYSTEM 7のジョイントライブの模様を収めたライブアルバム。配信限定で販売されているアルバムです。
ROVOといえば、そのステージが大きな話題となって、高い人気を集めている人力トランスバンド。一方でSYSTEM 7といえば、日本でも、高い支持を得ている、イギリスのベテラン・トランスバンド。その両者が合体したユニット、ROVO×SYSTEM 7は、既にアルバム「PHOENIX RISING」をリリースしていますが、さらにこのユニットでのライブツアーを決行。その第一弾ライブとなる京都の西部講堂での模様が、配信限定で、アルバムリリースされました!
そのアルバム「PHOENIX RISING」は、ROVO×SYSTEM 7という名義でしたが、基本的に、収録されているのは、お互いの曲をお互いがカバーしあった楽曲と、それぞれのオリジナル曲のみ。そういう意味では、ROVOとSYSTEM 7が融合した作品、という感じではありませんでした。
しかし、このライブ盤では、まさにそのROVOとSYSTEM 7の融合が、実現しているアルバムになっていました。
「HINOTORI」は、序盤はSYSTEM 7の打ち込みがメインなのですが、中盤あたりから、ROVOのバンドサウンドが加わります。この中盤からの、SYSTEM 7が奏でる電子音と、ROVOの人力トランスの融合は鳥肌モノ!ダイナミックなROVOのバンドサウンドに、SYSTEM 7のスペーシーなサウンドが見事に重なり合い、広大な音の世界を繰り広げています。
そして、そのダイナミックなサウンドは、そのまま2曲目「ECLIPSE」になだれ込みます。複雑に入り組んだサウンドが、次々へと展開していくこの曲。均等なリズムを刻みながらも、一方ではパーカッションのファンキーなリズムが鳴り響き、さらには勝井祐二のバイオリンの音色が、不思議な音世界を作り出す・・・。特に中盤、ROVOのバンドサウンドが一度さっと引いた後、SYSTEM 7の奏でる優しい電子音の音色が流れ出すあたりなど、まさにゾクゾクっとしてしまいます。
どちらも20分以上に及ぶ楽曲なのですが、次から次へと新しい展開が繰り広げられるため、最後まで全く飽きることがありません。CDですら、そのサウンドに圧倒されるのだから、これをライブで聴いたら、さぞかしすごかったんだろうなぁ・・・。このアルバムを聴いて、心の底から、ライブに行きたかった!!!と後悔してしまいました。
個人的には、「PHOENIX RISING」よりも、こちらのライブ盤の方が間違いなくお勧め!もう、この圧巻の音世界、CDになってしまいますが、是非一度体験してみてください!!ROVO、久しぶりにライブに行きたいなぁ・・・。
評価:★★★★★
ROVO 過去の作品
NUOU
ROVO Selected 2001-2004
RAVO
PHOENIX RISING
ほかに聴いたアルバム
Piano Lesson/Spangle Call Lilli Line
彼女たちの代表曲を、ピアノアレンジでセルフカバーした、企画盤。ミニマルテイストも感じられるピアノの音が静かに流れる、シンプルなアレンジで、メロディーと歌詞をしっかりと聴かせるセルフカバーといった感じ。コンセプトはよかったし、シンプルなアレンジも良かったと思うのですが、全体的に、ちょっと地味な感じで、肝心なメロディーがいまひとつ印象に残らなかったような・・・。
評価:★★★
Spangle Call Lilli Line 過去の作品
VIEW
forest at the head of a river
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