ジャケット写真は怪しいが・・・。
Title:Super Vato
Musician:Rebolledo
ミュージック・マガジン誌「ハウス/テクノ/ブレイクビーツ」部門2011年度1位獲得作品。Rebolledoというミュージシャンは完全に初耳だったのですが、メキシコ出身のテクノミュージシャンのデビューアルバムになるそうです。
どう考えてもジャケ買いしそうにないジャケット写真に、Rebolledoという、ちょっと奇妙な名前。それ以上に、ちょっと不気味な感すらする、ジャケットのタイトルと名前の字体。どれをとっても、ちょっとマニアック度の高い作品なのでは?というのが、このアルバムを聴いてみる前の印象でした。
ところが、これが意外や意外、ポップで聴きやすい作品になっていました。
1曲目「Canivalon」から、4つ打ちのリズムに、一定の間隔で入るモールス信号のような電子音が、妙に耳に残るポップスさを出していますし、「Steady Gear Rod Maschin」にしても、テンポのよいテクノサウンドがしっかりと耳に残るインパクトを持っています。
特に後半、「Corvette Ninja」や「Meet Me At Topazdeluxe」は、ビートの強いストレートなダンスチューンで、Underworldや、ケミブラあたりが好きな、ロック寄りのリスナーでも楽しめるのでは?
かと思えば、一方では、「La Pena」だったり、ドラムスのリズムがメインに構成される「Te Conozco Moscow」だったり、どこか欧米のテクノミュージシャンとは異なる、エキゾチックというか、ちょっと泥臭いというか、一風変わった味付けも感じられるのも大きな魅力。確かに、ジャケット写真のような怪しさが、ポップで聴きやすいようなテクノサウンドの裏にいい意味でしっかりと流れているような、そんな印象を受けました。
聴けば聴くほど新しい発見もあり、ちょっとはまっちゃいそうなそんなアルバム。ジャケットにとまどわされないで、要チェックの1枚です。
評価:★★★★★
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