« 誠実なアルバム | トップページ | これで32作連続 »

2012年1月17日 (火)

TRICERATOPS15年の集大成

Title:LOVE IS LIVE
Musician:TRICERATOPS

結成15周年を迎えたTRICERATOPSが、実に彼ららしいアルバムをリリースしました。「LOVE IS LIVE」と名づけられた今回のアルバムは、全編、ライブレコーディングによる作品。和田唱の挨拶や、観客の拍手などもそのまま収録されています。

ただ、普通のライブの模様を収録した訳ではないため、ライブアルバムでもありません。スタジオアルバムとライブアルバムの中間に位置するような今回のアルバムになっています。

また、収録曲については、新曲2曲の他は、彼らの代表曲を収録。また、最近のライブでよく取り上げられている(らしい)カバー曲も2曲収録されています。まさに、ライブに自信があるロックバンド、TRICERATOPSの現時点での集大成的なアルバムと言えるかもしれません。

今回、収録された既存曲については、例えば「LIP CREAM」など、原曲よりも、よりヘヴィーになっていて、ライブバンドTRICERATOPSとしての側面をより強調しているように感じました。一方、ユニークだったのがカバーで選んだ2曲。「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」もそうなのですが、もう1曲は、なんとKANの名曲「プロポーズ」!稀代のポップス職人KANとTRICERATOPSの組み合わせというのはちょっと意外なのですが、思えば、和田唱は、マイケル・ジャクソンの大ファンであることからもわかるとおり、ロック以上にポップスをこよなく愛する男。このカバーの取り上げ方は、TRICERATOPSの「ポップ」の側面をより強調した選曲に思えます。

もちろん、TRICERATOPSのファンで、KANちゃんの大ファンの私にとっては、この組み合わせは、非常にうれしいのですが~♪

そんなアルバムだからこそ、実にTRICERATOPSらしさがつまった1枚だと思います。TRICERATOPSを聴きたい場合の、まず最初の1枚としてもピッタリな作品かもしれませんし、昔からのファンにとっても、TRICERATOPSというバンドの魅力を再認識するには最適なアルバムと言えるかもしれません。

ただ、このアルバムを聴いて一点、気になったことが・・・

それは、アルバムの最後を締めくくる名曲「RASPBERRY」。踊れてポップで、かつロックなこの曲は、TRICERATOPSの魅力が凝縮されたようなナンバー。そして、この並びで聴いても、一番インパクトがあります。なんだかんだいってもTRICERATOPSというバンドは、この曲でその理想形を体現してしまい、かつ、「RASPBERRY」をいまだ超えられないのではないか・・・そんなことを感じ、ちょっと複雑な心境になってしまいました。

評価:★★★★★

TRICERATOPS 過去の作品
SHAKE YOUR HIP!!!
MADE IN LOVE
WE ARE THE ONE
WE ARE ONE-CERTIFICATE-

|

« 誠実なアルバム | トップページ | これで32作連続 »

アルバムレビュー(邦楽)2012年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: TRICERATOPS15年の集大成:

« 誠実なアルバム | トップページ | これで32作連続 »