あなたはどちら?それとも両方??
日本でも大人気のテクノユニット、Underworldが、昨年末、突如、2作のベスト盤的アイテムを発売しました。
まず1組は、3枚組にも及ぶ、集大成的なベスト盤。
Title:1992-2012 The Anthology
Musician:Underworld
そして、もう1枚は、彼らの代表曲を16曲にまとめたベスト盤。
Title:A Collection
Musician:Underworld
えっと、まず、この2枚の関係性が難しいのですが・・・。基本的に、両者、彼らの代表曲が収録されているのですが、「The Anthology」がフルで収録されているのに対して、「A Collection」は、おいしいところだけピックアップした、ショートバージョンが収録されています。(例 「Born Slippy Nuxx」は、「The Anthology」では7分37秒なのに対して、「A Collection」では4分21秒にまとめられています)
じゃあ、「The Anthology」を買えば、「A Collection」はいらない、という訳ではないのがやっかいなところで、例えば、ショートバージョンとはいえ、「REZ」などは「2011 EDIT」という別バージョンとなっていますし、「COWGIRL」はライブバージョン。さらには、「THIS FIRST NOTE IS SILENT」はこのアルバムにしか収録されていませんし、「BEEBOP HURRY」はコンピレーションアルバムに収録されていた曲で、「The Anthology」には未収録です。
もうひとつ、問題があって、Underworldは2003年にもベスト盤「Underworld 1992-2002」をリリースしています。で、それ以来、彼らがリリースしたアルバムはわずか2枚。そのため、両者は大きくかぶっていて、「Underworld 1992-2002」に収録されていなくて、「The Anthology」に収録されている曲は、(ボーナスCD収録曲を除いて)わずか2曲のみ。そういう意味では、「Underworld 1992-2002」を持っている人はいらないのか??・・・・・と思いきや、「The Anthology」には、ボーナスCDなるものがついていたりして・・・。
特にボーナスCDの1曲目「The Hump」は、彼らが92年にリリースした実質的なデビューシングル。続く「Beat Meat Show」も、93年に制作されたものの未発表な作品。さらにどちらもテンポのよいリズムと、そこに流れるポップなメロが心地よい楽曲で、ファンなら聴いておきたいところです。
ただ、このボーナスCD、全体的にはインパクトは弱めで、ライブでテンションが最高潮に達しそうなキラーチューンはなく、一方では、チルアウトナンバーも多かったため、全体的には地味目。そのため、熱心なファン以外は、無理して聴く必要はない・・・かも?
結論。
まず熱心なファンは文句なしに2枚とも買いましょう(笑)。
はじめてUnderworldに触れる、という方は、「A Collection」1枚をまずチェックしたいところ。
「Underworld 1992-2002」を持っていて、かつ、ベスト盤を買う程度のリスナーでしたら、どちらも無理に買う必要はないかと・・・。
そんなところでしょうか?
評価:
1992-2012 The Anthology ★★★★
A Collection ★★★★★
UNDERWORLD 過去の作品
Oblivion with Bells
The Bells!The Bells!
Barking
LIVE FROM THE ROUNDHOUSE
ほかに聴いたアルバム
ULTIMATE PET SHOP BOYS(邦題:究極のペットショップボーイズ)/PET SHOP BOYS
タイトル通り。日本でも人気のポップデゥオPET SHOP BOYSのオールタイム・ベスト盤。軽快なエレクトロサウンドをバックに流れるメロディーは、明るくもどこか切なく、日本人の琴線にも触れそう。どれも美メロの連続で、あらためて彼らの実力を感じさせてくれる1枚でした。
評価:★★★★★
PET SHOP BOYS 過去の作品
Yes
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