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2012年1月

2012年1月31日 (火)

中2病的なバンド

Title:千年幸福論
Musician:amazarashi

最近話題のロックバンド、amazarashi。ボーカルとギターを担当し、全曲の作詞作曲を担当する秋田ひろむと、キーボードの豊川真奈美による2人組のバンドらしいです。基本的に、メディアに一切素顔は露出せず、情報量も最低限。「謎のバンド」というスタイルをとっています。ただ、この手の戦略は、最近、多いので、あまり特異な感じはしないのですが・・・。

基本的に楽曲は、オルタナ系のギターロック。ただ、打ち込みを入れていたり、ピアノの音を入れていたり、もともとが2人組なようなので、いわゆるバンド色は薄めになっています。

おそらく、彼らが一番の売りとしているのは、その歌詞でしょう。公式サイトでも、わざわざ歌詞を公表しており、ここらへんも力の入れ具合がわかります。

その歌詞の世界なのですが、一言でいってしまうと、中2病的といった感じでしょうか(^^;;世の中をどこから少々悲観的に斜から見ていて、かつ、そんな自分を、いかにも「私は人と違って、真実をわかっている」的に語ってしまうような歌詞。具体的な言葉を選んでいる歌詞は、ある意味、非常にわかりやすいものになっています。

でも、こう書いてしまうと、彼らを否定してしまっているようなニュアンスですね。すいません、そういう意図はないんです。確かに、この歌詞の世界に、30を過ぎた私は、ちょっとはまれなかったのは事実です。ただ、学生時代だったら、絶対はまっていただろうなぁ、という感じはします。

こういう、ちょっと言ってしまえば、世の中を悲観的に、斜から見るような姿勢って、おそらく誰でも若い時分に一度は抱くような感覚ですし、そこで感じる焦燥感を歌に乗せることこそが、若者の音楽のあるべき姿。そして、そんな中から、偉大なバンドや、名曲があらわれてくると思います。

作詞を担当している秋田ひろむは、影響を受けた作家に、太宰治をあげていますが、まさに、彼の書く歌詞のイメージは、太宰治に重なる部分を感じました。ただ、世の中を徹底的に悲観している太宰治と比べると、最後の「未来づくり」では、明日の希望を歌っていて、そういう意味では、彼らの方が、一歩前へ進もうとする力を感じました。

そういう意味では、10代から20代前半の学生には、是非とも薦めたいバンドだし、そういう時期に出会うべきバンドだと思います。逆に、30代や40代になると、ちょっとはまれないタイプのバンドかもしれませんが、それが彼らの価値を下げることにはならないかと思います。これからが楽しみな、とてもおもしろいバンドだと思います。

評価:★★★★★

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2012年1月30日 (月)

明るいポップソングに、どこか懐かしさも

Title:PLANET MAGIC
Musician:N’夙川BOYS

このアルバムのタイトルチューンになっているのが「プラネットマジック」。去年の夏頃、地元のFM局でヘヴィーローテーションになっていました。そこではじめてN'夙川BOYSというバンドを知り、「なかなか良いな」と思ったのですが、その時は、アルバムを聴くまでには至りませんでした。

そんな彼らにはまったのは、映画「モテキ」公開にあわせてリリースされたコンピレーションアルバムを聴いてから。そこに収録された「物語はちと?不安定」で一気にはまりました。一度で覚えられるようなキャッチーなメロディーに、男女の絶妙なデゥオ、そしてロッキンなアレンジ。同じ「モテキ」のコンピに収録されたBARBEE BOYSの「目を閉じておいでよ」のカバーも最高に良くて、一気にはまりました。その時、はじめて彼らが、KING BROTHERSのメンバーを中心に結成されたバンド、ということを知ったのですが、遅ればせながら、オリジナルアルバムを聴いてみたわけです。

で、案の定はまってしまったわけでして(笑)。

一度聴いたら忘れられないようなメロディーラインがまず大きな魅力。「キャッチー」という表現は、ともすれば、売れ線のミュージシャンを指して、ネガティブな文脈で使われることも多い言葉ですが、彼らの音楽に対しては、まさに褒め言葉で「キャッチー」という表現が最適。キンブラの時は、これだけポップなメロディーが書けるとは思わなかったなぁ・・・。

そして、もうひとつ大きな魅力は、やはりマーヤLOVEとリンダdadaの巧妙な掛け合い。かわいらしくポップなリンダdadaのボーカルと、マーヤLOVEのしゃがれたロッキンなボーカルが、全く違ったタイプのボーカルだけに、男女の掛け合いの対比がくっきりと明確になっており、そのアンバランスさが大きな魅力になっていました。

でも、そんな彼らの音楽は、聴いていて、なんか微妙に懐かしさを感じるんですよね。ストレートなメロディーラインが、どこか80年代あたりのロックバンド、あるいはバンドブームあたりの音を彷彿させるような気もしました。

どこにそんなバンドブーム時代の雰囲気があるのかなぁ、と思ったのですが、おそらくひとつの理由が、彼らの音楽が、底抜けにポップで明るいことではないでしょうか?景気が良く、日本全体が無駄に明るかったあの時代。彼らの楽曲も、90年代以降のオルタナ系ロックバンドにありがちな難しい理屈がなく、まずはポップな音を鳴らそうとしていています。そんな姿勢が、80年代あたり空気に通じるものがあるのかなぁ、とも感じました。

一方では、その後ろでなっているバンドサウンドが、さすがKING BROTHERSのメンバーであるだけに、ベースレスながらも、力強いガレージサウンドをしっかり鳴らしています。このバンドサウンドの土台があるからこそ、自由にキャッチーなポップソングを鳴らせるのかもしれません。

特に前半、「プラネットマジック」から「I BELIEVE YOU」までのワクワク感は異常(笑)。聴いているだけで無条件で楽しくなってしまいます。事実上、8曲入りのミニアルバムで、長さも30分強ということもあり、耳を離す余裕もなく、楽しい時間があっという間に終わってしまう、そんなに最高にキュートでポップで、そしてロッキンなアルバムです。ポピュラーミュージックが本来持つ楽しさに、素直にはまれる、そんなアルバムでした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

MISIAの森-Forest Covers-/MISIA

MISIAによるカバーアルバム。取り上げられている楽曲は、王道といった感じの曲が多く、特に「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」を日本人がカバーするのは、一体何人目だろう??とすら思ってしまうくらい(笑)。ふくよかなボーカルでしっかりと歌い上げる曲が多く、MISIAのボーカリストとしての実力は発揮されているカバーが多い反面、無難な感じのカバーが多く、新しい発見には乏しかったかも。

評価:★★★★

MISIA 過去の作品
EIGHTH WORLD
JUST BALLADE
SOUL QUEST

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2012年1月29日 (日)

暖かい雰囲気のコンサート

文化小劇場芸術三昧シリーズ-西区-栗コーダーカルテットコンサート

会場:西文化小劇場 日時:2012年1月22日(日) 15:00~

Kuri_live01

このライブの前日に、偶然、ヒダカトオルのライブを見たので、これが新年2発目になりましたが、当初は今年のライブ始まりの予定だった栗コーダーカルテットのライブ。会場は、名古屋市西区の西図書館に併設されている西文化小劇場。私事で恐縮ですが、この西図書館、私が高校3年生の頃、まだ完成して間もない新築の図書館で、非常に綺麗だったため、大学受験の自習場所として、何度か使わせてもらったことがあります。そういう意味では、ちょっと懐かしい会場でした。

会場には5分遅れで到着。普通、この手のライブはスタートが10分程度遅れるので、まだスタートしていないだろう、と高を括っていたら・・・既にスタートしていました(^^;;そのため、1曲目は残念ながら聴けず。ちょうど2曲目「マヨネーズ第二番」がスタートしたところでした。

ちょっとビックリしたのは会場の客層。もちろん、普通のサブカル音楽好きそうな若者も少なくなかったのですが、会場の大半を占めたのが、親子連れや、普通のおじさん、おばさんたち(つーか、自分も十分「おじさん」ですが)。市の施設でのコンサートということで、多少予想はしていたのですが、いかにも「ファミリーコンサート」といった感じで、ちょっとビックリしました。

そして3曲目にいきなり「ペジエ」を演奏したのはちょっとビックリ。その後、「ボンネットバス」や、最新アルバムから「羊どろぼう」「リージェントパークの片隅で」と続きます。コンサートでは、1曲1曲合間合間にMCを入れたり、あるいは、これから演奏する楽器を紹介したり。続く「オリオンビール」の前では、ウクレレの紹介があって、浜辺風のインストのお遊び曲を軽く演奏したり、いい意味でゆるい感じでライブは続きます。

今回のコンサートで、一番楽しかったのは、栗コーダーカルテットは、様々なユニークな楽器を演奏しているのですが、その楽器を演奏する姿を見れた、ということ。特に、今回のステージでは、要所要所で演奏する楽器を紹介してくれ、はじめて見る楽器も知ることができました。

この「オリオンビール」で登場したのが、ピアニカなんだけども、鍵盤の部分がグランドピアノみたいな形になっている不思議な楽器。なんでも「アンデス」という、日本の鈴木楽器製作所という会社がつくっているオリジナルの楽器だそうで、ピアニカなんだけど、出る音はリコーダーという不思議な楽器。リコーダーと違って和音が出せるのが特徴だそうです。

この楽器、昔一時期制作され、販売中止になったのですが、栗コーダーが、ある曲で使ったことで話題となり、問い合わせが殺到し、このたび、復活したそうです。で、ネット上で大きな話題となった、その曲、そう「やる気のないダース・ベーダー」などと言われて話題となったスターウォーズのダース・ベーダーのテーマ曲「帝国のテーマ」。この日は、触りの部分をちょっとだけ演奏してくれました。

その後は、洋楽のカバー。エルヴィス・プレスリーの「冷たくしないで」、そしてビートルズの「夢の人」を続けて披露。さらに「アパオの海外出張」で、前半戦は締めくくり。ここで15分の休憩に入りました。

休憩後、最初の曲はまた最新アルバムから「コカゲ鉄道」。ここでもちょっとユニークな楽器が登場。最初、傘の柄の部分を吹いているのかと思った(笑)楽器は、クルムホルンという、中世に一瞬だけはやった楽器だそうです。濁った感じの音が非常にユニークな楽器でした。

ここでクラシックのカバーコーナーに突入。ただし、どれも栗コーダーらしいカバーで、最初のモーツアルト「アイネクライネナハトムジーク」は、途中で唐突に終了(「きれいな和音で丸く収まった、ということにしてください」だそうです)。「くるみ割り人形よりこんぺい糖の踊り」、「亡き王女のためのパヴァーヌ」、さらにショパンのエチュード「蝶々」と続きました。が、どれも栗コーダーらしい、ちょっと脱力系のアレンジのカバー。どこかで聴いたことあるメロディーだけど、全く雰囲気の異なる曲に仕上がっていました。

続いていては、アカデミー賞を受賞して話題となった、加藤久仁生監督のアニメ短編映画「つみきのいえ」に使われた「つみきのいえ」と「光ノトキ」。加藤久仁生の展覧会が今、各地で行われていて、栗コーダーも、展覧会の企画として、コンサートを行っているとか。5月に刈谷に来るかもしれないし、来ないかもしれないくて、その時コンサートも、やるかもしれないし、やらないかもしれない(正式発表がまだ出来ないみたいなので(^^;;)と言っていました(笑)。

Kuri_live02

→当日、配られたパンフレット。曲の説明などが書かれていました。

で、ここでお待ちかね「ピタゴラスイッチ」!この日はベスト盤に収録されている「ピタゴラスイッチ」で使われた曲をまとめた「小組曲『ピタゴラスイッチ』」を演奏してくれました。一瞬で終わる曲とかもあって、会場からは軽く笑いも。和気藹々とした雰囲気で演奏は続きます。

そして最後は、「川口くんのおすすめトラッド」で締めくくり。もちろん、会場からはアンコールが起きます。アンコールは「うれしい知らせ」、そして最後は「おじいさんの11ヶ月」で締めくくりです。最後の「おじいさんの11ヶ月」では、ギターの近藤研二が、立ち上がって軽快にアコースティックギターを奏で、それに伴い、会場も手拍子が起き、最後の最後で一番の盛り上がりを見せ、ライブは終了しました。

3時にはじまってライブの終了は4時50分。途中、15分の休憩があったので、事実上、1時間半強のステージでした。いわゆる「ファミリーコンサート」だったのですが、セットリストは、変に「子ども向けの曲のカバー」みたいな選曲はせずに、あくまでも栗コーダーの曲。おそらく、ファミリーコンサートではないステージでもそんなに大きな差はないんでしょうね。合間のMCはちょっと変わるかもしれないですが。代表曲も一通り聴くことができ、「帝国のテーマ」も聴けて、大変満足です。

なによりもとても暖かい雰囲気だったのが印象的。家族連れが多かったのももちろんながら、MCもほんわかとした雰囲気のトークで、なによりアコースティックな楽曲にとても暖かさを感じられます。いい空気が終始会場を流れていました。

ユニークな楽器もたくさん知ることが出来、CDで聴くだけとは、全く違う、栗コーダーの魅力を知ることが出来ました。インスト曲ばかりなのですが、メロディーがとてもポップで、アレンジもシンプルながらもユニークなだけに、最後まで全く飽きが来ません。栗コーダーは、以前、イベントライブでチラッと見て、その時もとても楽しかった記憶があるのですが、はじめて足を運んだワンマンライブ、予想以上に楽しいステージでした。これは、また是非とも足を運びたいですね!子どもからお年寄りまで楽しめるコンサート・・・でも、決してイージーリスニングみたいなお気軽な音楽ではなく、味のあるサウンドや楽曲が楽しめる点もとてもいいですね!新年早々、とても素晴らしいステージでした。

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2012年1月28日 (土)

今年のライブはじめ

ヒダカトオル ミニライブ

会場:タワーレコード名古屋パルコ店 店内イベントスペース 日時:2012年1月21日(土) 13:00~

今年もはやくも(?)20日が経過しましたが、今年初ライブは、名古屋パルコのタワレコでのインストアライブ!・・・といっても、狙っていったわけではなく、買い物に行ったら、偶然、店内でイベントをやっていた、という話なのですが・・・(^^;;

この「公共の場所」で、あのヒダカトオルがどんな下ネタ発言をするのか、気になっていたら、登場して開口一番

「こんにちは、SEXです!」

・・・・・・・・・

さすがです(笑)。ただ、さすがに一般客も多い中、遠慮(?)したのか、下ネタはこれ一発のみ。この日は、彼が原作を手がける漫画「ロッカフェラー・スカンク」第3巻発売記念のミニライブ。そのため、最初のあいさつは・・・

「先日の芥川賞のインタビューで、『もらっといてやる』と言ったのは私です!」

「この本は漫画なので、芥川賞は狙えないので、手塚治虫賞を狙っています!」

というギャグを飛ばしつつ、東京でのインストアでは、対談形式だったそうなのですが、この日はゲストもいない、ということで、観客から質問を募ろう!という話になり・・・ちなみに、この日の質問とヒダカトオルの回答は・・・

Q:「ロッカフェラー・スカンク」の中の曲をCD化しようとする話はないのですか?

ヒダカ:ありません。

Q:今日のライブの当日券はありますか?

ヒダカ:プロモーターみたいな回答を求められるなぁ(笑)・・・「ロッカフェラー・スカンク」を買ってくれた冊数に応じて、当日券は販売します(笑)

Q:仮面はどうしたんですか?

ヒダカ:仮面?仮面って何のこと??

Q:ビートクルセイダーズの仮面・・・

ヒダカ:ああ、お面のことね・・・あれは燃やして捨てました(笑)。こんなこと、聴きたくなかったでしょ(笑)。

Q:AKB48の押し面は誰ですか?

ヒダカ:来ましたね~。以前、AKB48のメンバーと一緒に仕事したことがあったんですよ。そこから入ったので、やはり彼女が(誰と答えたのか、名前は忘れてしまいました(^^;;)。こういうことってよくあるでしょ?ビークルもタロウから入ったから、タロウが好きになるとか(笑)。ビートルズも、ポールって人がいるからって入ったから、ポール・マッカートニーが好きになるとか。そういう感じ。

なんて感じでトークが進み、続いて、アコースティックライブへ。ライブは、まず、ビークル時代のナンバー「Follow Me」からスタート。その後はジョン・レノンの「Starting Over」のカバーをはじめ、基本的には、「ロッカフェラー・スカンク」の中に登場する曲を何曲が聴かせてくれました(この漫画は読んでいないので、詳しいことはわからないのですが・・・。)

その後は、今度、Fed MUSICという若手バンドと組んで曲を出すそうなのですが、そのFed MUSICと組んでリリースする曲を披露。そして、最後は、ビークルの「Situation」で締めくくり。全6曲、トークを含めて30分程度のステージでした。

ビークルは、2005年のPIXIESライブの前座(?)で見たことがあって、ヒダカトオルのステージはそれ以来。この日はアコースティックギター1本でのステージだったのですが、声がとても力強いんですよね。発声もしっかりしているため、非常によく通る声で、アコギ1本でも、すごく力強さを感じさせるステージでした。さすがだなぁ・・・。

あと、やはりトークもおもしろいですね。ファンとの受け答えも、↑の文章では、私が下手なんで、上手く伝われないと思うのですが、ウィットさを感じさせて、頭いいんだなぁ、と思いました。いや、わずか30分のミニライブだったのですが、トークの部分も含めて、なかなか濃いライブでした。偶然に居合わせた今年のライブはじめだったのですが、とても楽しませてもらえました!

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2012年1月27日 (金)

がんばるロックバンド

今週の着うたチャート

2012年1月18日~2012年1月24日付チャート

今週1位は、着うたチャートでおなじみのあのミュージシャンです。

今週1位は、ラップユニット、ソナーポケット「世界で一番ステキな君へ。」がランクインです。1月25日に発売したアルバム「ソナポケイズム3」からの先行配信のデジタルシングル。相変わらず、タイトルで大まかな内容がわかってしまうラブソングです・・・。

2位は、こちらも着うたチャートでおなじみ、ラップユニット、LGYankees「3年目の記念日 feat. Noa」。こちらも、2月15日発売予定のアルバム「GO! GO! LGYankees!!!」からの先行配信。ある意味、1位2位は、いろいろな意味で似ているような。

3位には、今週のシングルチャートでも3位となったJanne Da ArcのyasuによるソロプロジェクトAcid Black Cherry「イエス」が、先週の36位から一気にランクアップ。2週目にしてベスト10入りかつベスト3入りです。こちらは、シングル発売の影響でしょう。

以下、初登場は・・・着うたではちょっと珍しい曲が入ってきました。7位にlivetune feat. 初音ミク「Tell Your World」がランクイン。ご存知の通り、ボーカロイド(人工音声)ソフト、初音ミクを使用した、同人音楽出身のミュージシャンによる楽曲。なんと、Google ChromeのCMソングに起用され、お茶の間に流れたのは、ビックリした人も多いのではないでしょうか。

最後、10位には倖田來未の「Brave」がランクインです。こちらは、1月25日発売のアルバム「JAPONESQUE」からの先行配信となっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

シングルもロックバンドが1位でしたが、アルバムもロックバンドが1位を獲得!

今週1位は、ロックバンドASIAN KUNG-FU GENERATION初のベストアルバム「BEST HIT AKG」がランクインです。1位獲得は、2008年の「ワールド ワールド ワールド」以来。初動売上8万8千枚は、オリジナルとしては最新作の「マジックディスク」の7万1千枚を上回りました。ベスト盤としては、もうちょっと売れてもよかった感じもするのですが。

2位には、先日解散を発表した東京事変のラストミニアルバム「color bars」がランクイン。本作は、メンバーそれぞれが1人ずつ作詞作曲を担当。とかく「椎名林檎のバンド」扱いされることが多かった彼らですが、決して椎名林檎のワンマンバンドではないことをあらためて主張しているようでした。初動売上7万8千枚は、前作「大発見」の8万2千枚よりダウン。残念ながら、解散によるアナウンス効果はなかった模様。

3位は先週まで1位だったEXILE「EXILE JAPAN」が2ランクダウンながらベスト3をキープしました。

4位以下も、今週は初登場の多いチャートになっています。

4位には、人気アニメの映画化、「映画 けいおん!」で使われた劇中歌を集めたサントラ盤放課後ティータイム/DEATH DEVIL「放課後ティータイム in MOVIE」が入ってきました。「けいおん!」関係だと放課後ティータイムの「放課後ティータイムII」が初動12万7千枚を売り上げましたが、本作は2万8千枚と大きくダウン。いままでの作品をまとめただけのミニアルバムだからか?とはいえ、一時期に比べて、勢いの衰えは感じますが。

5位は、恒例初音ミクがらみのコンピレーションアルバム「EXIT TUNES PRESENTS Vocalodream feat. 初音ミク」。こちらも、一時期ほどの勢いを感じなくはなったのですが、初動売上は、前作「EXIT TUNES PRESENTS Vocalodream feat. 初音ミク」の1万5千枚を上回る2万6千枚を記録。いきなりどうしたのでしょうか?

6位には、人気パンクバンドザ・クロマニヨンズ「ACE ROCKER」がランクイン。初動2万2千枚は、前作「Oi! Um bobo」の2万枚よりも若干アップ。ここらへんは、もう完全に固定ファンがしっかり固めている感じですね。

7位は、韓国の男性アイドルグループ大国男児の、日本では初となるアルバム「Love Letter」がランクインです。初動1万4千枚は、シングルとして最新作の「Love Days」の1万7千枚よりもダウン。ちょっと厳しい結果となっています。

そして9位に、入ってきました!the pillowsのニューアルバム「トライアル」。約1年ぶりの新譜です。ただ、初動売上は、前作「HORN AGAIN」の1万4千枚からダウンの1万2千枚。ちょっとここ数作、初動売上が下がり傾向なのが気になります。

ベスト10最後、10位には、90年代に人気を集めたパンクバンド、JUN SKY WALKER(S)「B(S)T」が初登場です。2007年に活動を再開し、ライブなどは行っていたものの、アルバムはこれが再結成後はじめて。過去の代表曲を新録したアルバムになっています。ベスト10入りは、1994年のアルバム「DAYS」から約18年ぶり。バンド末期は、ベスト10入りできなかったので、かつてのファンが懐かしさで戻ってきたといった感じでしょうか。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評は、また来週の水曜日に~。

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2012年1月26日 (木)

独特の弦の響きが魅力

Title:AZIZ SAHMAOUI&UNIVERSITY OF GNAWA(邦題 グナワ大学)
Musician:AZIZ SAHMAOUI

今回聴いたアルバムは、ミュージックマガジン誌ワールドミュージック部門第3位に取り上げられていたモロッコ出身のミュージシャン、アジズ・サハマウイによるアルバムです。

彼が奏でるのは、グナワという音楽。CDのライナーツ・ノートによると

「グナワとはセネガル、スーダン、ガーナなどからモロッコに連れてこられたアフリカ黒人奴隷がもたらした音楽による病気治療の儀式であり、グンブリ(円筒胴の三弦撥弦楽器)とカルカブ(金属製カスタネット)と太鼓の伴奏に、祈祷師として霊媒のマーレム師の歌とコーラスと踊り手のダンスによって興奮状態を作り出し、その絶頂(トランス)が病者の憑き物を祓うというものである。」

・・・という音楽らしいです。このアルバムの中では、純粋なグナワの曲が5曲+グワナ曲として編曲した曲が1曲、他は彼のオリジナル曲だそうです。

聴いていると、純粋なグナワ曲と、オリジナル曲との差が明確で、アジズのオリジナル曲は、良くも悪くも垢抜けた感じを受けます。トランス調のリズムが軽快な「Ana Hayou」、メロディアスな「Miskina(哀れな女)、疾走感あるバンドサウンドが心地よい「Tamtamaki(こことよそ)など、バラエティーもあり、政治的な歌詞が多いのも、特徴的でした。

これらの曲も魅力的だったのですが、ただ個人的に、このアルバムではまったのは、そのグナワの音楽。アルバムの幕開けを飾る「Salabati」は歌い上げるボーカルが、荘厳で、どこか神秘的な雰囲気すら感じますし、「Foufou Danba」「Black Market」などは、曲にからみつくようなグンブリ(だと思うのですが)の音色と、リズミカルで、時としてトランシーなリズムの絡みが非常に魅力的でした。

そういえば、昨年ミュージックマガジン誌のワールド部門で1位になったアマジークも、グナワのミュージシャンだったし、最近、北アフリカ系の音楽が上位によく登場しているような・・・。この地域の音楽が、勢いがあるのか、それとも単純な選者の趣味か・・・??

評価:★★★★

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2012年1月25日 (水)

久々のロックバンド1位獲得

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

最近、すっかりアイドルの販促グッズと化したシングルですが、今週は久しぶりにロックバンドが1位獲得です。

1位はBUMP OF CHICKEN「グッドラック」。映画「ALWAYS 三丁目の夕日'64」主題歌で、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」に提供した「花の名」に続く主題歌の提供になりました。

新年はじまって以来、ジャニーズ系の1位獲得が続いており、ロックバンドによる1位獲得は久しぶり。ジャニーズ系以外では、12月19日付チャートでAKB48「上からマリコ」が1位を獲得して以来6週ぶり。ロックバンドとしては、10月24日付チャートでL'Arc~en~Cielの「XXX」が獲得して以来14週ぶり。その間、1位獲得曲はすべてジャニーズ系かAKB48関連でした。そりゃあ、シングルCDが売れなくなるはずだよなぁ・・・。

BUMP OF CHICKENの新作、初動売上14万8千枚は、前作「ゼロ」の16万3千枚よりダウン。ただ、前作「ゼロ」は、「ファイナルファンタジー零式」テーマ曲というタイアップ効果もあったので、前々作「Smile」の8万6千枚より大幅に売上を伸ばしています。そのため、今回の数値も大健闘といったところ。ただ、このシングル、ライブの先行予約の抽選券が入っており、その影響も否めませんが。

2位はアイドルグループアイドリング!!!「MAMORE!!!」が獲得。初動売上5万6千枚は、前作「Don't think Feel!!!」の3万8千枚からアップ。2位は自己最高位らしいです。ここ数作、初動4万枚程度をキープしていたのが、一気に売上を伸ばしたのは、購入特典の握手券の影響でしょうか?

3位には、Janne Da ArcのyasuによるソロプロジェクトAcid Black Cherry「イエス」がランクイン。5ヶ月連続シングルリリースのラスト。いままではカップリングに90年代のJ-POPのカバーが収録されていましたが、今回は本人のオリジナルがカップリングに収録されています。初動売上5万4千枚は、前作「CRISIS」の5万2千枚よりアップ。5ヶ月連続リリースの中で、最高の初動売上となりました。

4位初登場は、いきものがかり「いつだって僕らは」。ユーキャンのCMソングで、明るく爽やかな曲調が、これからの春先に向けたような楽曲。4位は、前作「歩いていこう」の9位から大幅にアップしているものの、初動売上は3万枚から2万3千枚に大幅ダウン。ここ最近、初動売上は右肩下がりが続いており、気になるところです。

6位には、EXILEの事務所に所属している男性ボーカルグループDEEP「Callin You」がランクイン。前作「True Love」から、2ヶ月連続のリリースです。初動売上1万1千枚は、前作1万2千枚から若干のダウン。EXILEよりも、もうちょっと線が細い感じなのですが、さすがにこの系統のボーカルグループは飽和気味な気が。

7位は、ハロプロ系のアイドルユニットBuono!「初恋サイダー」が入ってきています。前作「夏ダカラ」は13位でベスト10入りを逃しており、2作ぶりのベスト10入り。ただし、初動売上1万枚は前作と同水準で、低水準のチャートに救われた感じ。

最後、9位には、男性シンガーソングライター高橋優「卒業」がランクインです。ベタなタイトルですが、リリースにはちょっと早い感じも。アルバムではベスト10入りを果たしていますが、シングルでは初のベスト10入り。「卒業」というタイトルとは裏腹に、新たな一歩を踏み出そうとする力強いナンバー。初動売上9千枚は、前作「誰もいない台所」の6千枚からアップしています。

シングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に~。

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2012年1月24日 (火)

真っ黒なジャケットにまず惹かれます。

Title:EVERY SECOND A FOOL IS BORN
Musician:LUCKY PETERSON

「BLUES&SOUL RECORDS」誌の年間ランキング3位・・・ということで聴いてみたアメリカのブルースマンによる最新作。いや、実は以前から気になっていたんですけどね。なんといっても、このジャケット写真が印象的。真っ黒なジャケットに顔のアップ・・・まさにほとばしる汗を感じられるジャケットが、妙に印象に残りました。

で、聴き始めると、まず1曲目「AIN'T GONNA BOSS ME」。ぶっといバンドサウンドに、パワフルなボーカルが炸裂するソウルフルなナンバーで、おもわずキモチいい~~!!と感じてしまいます。

その後は、続く「I CAN DO BETTER BY MYSELF」のような、コンテンポラリーなブルースナンバーをベースに、豊富なバリエーションを聴かせてくれます。「CHANGING WAYS」では、女性ボーカルを迎えたロック色の強いナンバー。「Love Me」はファンキーなリズムを取り入れた、都会的なR&Bナンバーですし、「HAVE MERCY ON US」も男女デゥオのソウルフルなナンバーに仕上がっています。

ただ、基本的にどの曲も、王道的な仕上がり。安心して楽しめる一方、目新しさみたいなものはありません。そういう意味では、ブルースという音楽のジャンルの、未来を模索する、というタイプのアルバムではないかもしれません。

それでは、このアルバム、懐古趣味的な古臭いアルバムか、と言われれば、そうではありません。「LUCKY'S BLUES」では、なんとオートチューンなどを使っていたり、それなりに「今の音」に気を配っている面もありますが、それ以上に、アルバム全体に現役感が残っているのは、オールドスタイルのソウルやブルースの中の、時代を超える普遍的な良さをきちんと伝えているから、ではないでしょうか。それは、感情が伝わってくるようなパワフルなボーカルだったり、魅力的に響くギターの音色だったり。

そういう意味では、ブルース好きやソウル好きにも安心して聴ける魅力的なアルバムだったと思います。このジャケットに「おや」と思うような方は、お勧めできる1枚です。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

Pink Friday/Nicki Minaj

このデビューアルバムが大ヒットを記録し、一躍時の人となったアメリカの女性HIP HOPミュージシャン。全体的にポップス色が強く、聴きやすい内容になっており、普段、ラップを聴かない層にもアピールできそう。また、楽曲のバリエーションも豊富なだけに、最後まで一気に聴けるアルバムに。エミネムやリアーナの客演もキラリと光ります。

評価:★★★★★

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2012年1月23日 (月)

「いい曲」がつまってます、間違いなく。

Title:エレベスト
Musician:風味堂

「ナキムシのうた」や「愛してる」がスマッシュヒットを記録した、3人組ポップスバンド、風味堂の初となるベスト盤です。

風味堂というバンド、一言で言えば、「安心して聴けるポップスバンド」といった感じでしょうか?ビックバンドあたりのジャズをベースとした、軽快なジャズに、暖かい雰囲気の歌詞。ポップなメロディーラインはインパクトもあって、おそらく誰が聴いても「いい曲だね」という普遍性を持っています。

一方では、楽曲のバリエーションも、「カラダとカラダ」はちょっとラテンのテイストの入った歌謡曲風ですし、「"おかえりなさい"が待っている」はカントリーテイスト。「未確認飛行物体な少女」はPerfumeの影響すら感じられる?エレポップな作品になっています。

ただ、これは以前のアルバムでも感じたのですが、ベスト盤でも同様。聴き終わった後、いまひとつ印象が薄いように感じてしまいます。

ひとつ大きな理由は、突き抜けた個性というのがちょっと薄い点かもしれません。ボーカルもメロディーもサウンドも、良く出来ているのですが、よくも悪くも優等生的。また、ひとつ突き抜けたよな部分もありません。そのため、おそらく、彼らの音楽を嫌う人は少なそう。ただ、そんな個性の薄さが、大きな問題のような印象を受けます。

もっとも、1曲1曲を取れば、間違いなく「いい曲」が並んでいるんですよね・・・それだけに、素直に薦められるアルバムといえばアルバムなんですが・・・。もうちょっと遊んだり、彼ららしさを大きく崩した曲があったりしたらおもしろいのかも・・・。

評価:★★★★

風味堂 過去の作品
風味堂3
風味堂4


ほかに聴いたアルバム

QLASSIX/FPM

FPMの新作は、クラッシックをクラブ風にカバーしたナンバー。もともとは、あのユニクロの企画「UNIQLO CALENDAR」に使用された曲を集めた曲だそうです。クラッシックのカバーというのは、いろいろなタイプのミュージシャンが手がけていますが、メロディーに馴染みがありすぎるだけに、ベタになる危険性も多いのですが、今回の作品はクラシックのもともともメロディーの良さや雰囲気を生かしつつ、今風のリズムやサウンドを取り入れる絶妙なバランス。「UNIQLO CALENDAR」という、ともすれば広告宣伝企画のBMGながらも、FPMとしての個性をしっかりと入れてきています。お見事、といった感じのカバー。

評価:★★★★★

FPM 過去の作品
FPM

LOVE SONG BEST/Crystal Kay

Crystal Kayのラブソングを集めたベスト盤。2年前にベスト盤をリリースしたばかりなので、企画としてはちょっと中途半端な気もします。タイトルといい、楽曲の順番といい、なんとなくやっつけ感は否めないし。と思ったら、彼女、レコード会社を移籍していて、前のレコード会社によるいわばお小遣い稼ぎのアルバムなんですね、納得。

もちろん、楽曲自体に文句はありません。ラブソングとはいえ、今風のエレクトロナンバーからバラード、ロック風の作品やラップを入れた作品など、バラエティー豊富。彼女の魅力を存分に味わえます。ただ、企画のやっつけさに、★ひとつマイナス。

評価:★★★★

Crystal Kay 過去の作品
Shining
Color Change!
BEST of CRYSTAL KAY
THE BEST REMIXES of CK
FLASH
Spin The Music

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2012年1月22日 (日)

あなたはどちら?それとも両方??

日本でも大人気のテクノユニット、Underworldが、昨年末、突如、2作のベスト盤的アイテムを発売しました。

まず1組は、3枚組にも及ぶ、集大成的なベスト盤。

Title:1992-2012 The Anthology
Musician:Underworld

そして、もう1枚は、彼らの代表曲を16曲にまとめたベスト盤。

Title:A Collection
Musician:Underworld

えっと、まず、この2枚の関係性が難しいのですが・・・。基本的に、両者、彼らの代表曲が収録されているのですが、「The Anthology」がフルで収録されているのに対して、「A Collection」は、おいしいところだけピックアップした、ショートバージョンが収録されています。(例 「Born Slippy Nuxx」は、「The Anthology」では7分37秒なのに対して、「A Collection」では4分21秒にまとめられています)

じゃあ、「The Anthology」を買えば、「A Collection」はいらない、という訳ではないのがやっかいなところで、例えば、ショートバージョンとはいえ、「REZ」などは「2011 EDIT」という別バージョンとなっていますし、「COWGIRL」はライブバージョン。さらには、「THIS FIRST NOTE IS SILENT」はこのアルバムにしか収録されていませんし、「BEEBOP HURRY」はコンピレーションアルバムに収録されていた曲で、「The Anthology」には未収録です。

もうひとつ、問題があって、Underworldは2003年にもベスト盤「Underworld 1992-2002」をリリースしています。で、それ以来、彼らがリリースしたアルバムはわずか2枚。そのため、両者は大きくかぶっていて、「Underworld 1992-2002」に収録されていなくて、「The Anthology」に収録されている曲は、(ボーナスCD収録曲を除いて)わずか2曲のみ。そういう意味では、「Underworld 1992-2002」を持っている人はいらないのか??・・・・・と思いきや、「The Anthology」には、ボーナスCDなるものがついていたりして・・・。

特にボーナスCDの1曲目「The Hump」は、彼らが92年にリリースした実質的なデビューシングル。続く「Beat Meat Show」も、93年に制作されたものの未発表な作品。さらにどちらもテンポのよいリズムと、そこに流れるポップなメロが心地よい楽曲で、ファンなら聴いておきたいところです。

ただ、このボーナスCD、全体的にはインパクトは弱めで、ライブでテンションが最高潮に達しそうなキラーチューンはなく、一方では、チルアウトナンバーも多かったため、全体的には地味目。そのため、熱心なファン以外は、無理して聴く必要はない・・・かも?

結論。

まず熱心なファンは文句なしに2枚とも買いましょう(笑)。

はじめてUnderworldに触れる、という方は、「A Collection」1枚をまずチェックしたいところ。

「Underworld 1992-2002」を持っていて、かつ、ベスト盤を買う程度のリスナーでしたら、どちらも無理に買う必要はないかと・・・。

そんなところでしょうか?

評価:
1992-2012 The Anthology ★★★★
A Collection ★★★★★

UNDERWORLD 過去の作品
Oblivion with Bells
The Bells!The Bells!
Barking
LIVE FROM THE ROUNDHOUSE


ほかに聴いたアルバム

ULTIMATE PET SHOP BOYS(邦題:究極のペットショップボーイズ)/PET SHOP BOYS

タイトル通り。日本でも人気のポップデゥオPET SHOP BOYSのオールタイム・ベスト盤。軽快なエレクトロサウンドをバックに流れるメロディーは、明るくもどこか切なく、日本人の琴線にも触れそう。どれも美メロの連続で、あらためて彼らの実力を感じさせてくれる1枚でした。

評価:★★★★★

PET SHOP BOYS 過去の作品
Yes

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2012年1月21日 (土)

生前の選曲を基にして

Title:sings soul ballads
Musician:忌野清志郎

あまりにも早い逝去からもう2年半以上が経過した忌野清志郎。このたび、その彼のバラードベストが発売されました。とはいっても、よくありがちな、ミュージシャンの死後に、周りで勝手に選曲し、追悼みたいな形で発売するような、彼の死を売りにしたようなアルバムではありません。もともとは、2008年の、闘病後の復活ライブの直後で、彼自信が選曲したもの。タイトルも彼が名付け、手書きのメモも残されており、そういう意味では、彼の遺志がようやく実現した、遅すぎるアルバム、と言えるかもしれません。ひょっとしたら、今のタイミングまで出さなかったのは、逝去後すぐにリリースすると、「死を売りにしている」という誤解を招くかもしれない、と考えたのでしょうか?

それだけに選曲が実にユニーク。「スローバラード」みたいな、RC時代からの代表曲もあるかと思えば、レアトラック、隠れた名曲まで。というか、すべてのアイテムは抑えている!という熱心なファンでなければ(熱心なファンでも?)、新しいアルバムみたいな感覚で楽しめる、かも?

もっとも、バラードベスト、とはいっても、キヨシローのこと。よく世間でありがちな、バラード=ラブソング的な公式には全くあてはまらないのがユニークなところ。「NEWSを知りたい」のような、ちょっとした社会派な曲もありつつ、なんといってもユーモラスとインパクトを兼ね備えているのが「まわりはワナ」で、歌詞をなぞるだけだと普通の(?)歌詞なのですが、「マリファナ」「ガンジャ」「ハッシシ」という、大麻がらみの用語がそのまま歌われている、かなりヤバイ曲(笑)。なのにダジャレの連発でユーモアたっぷりなのが彼らしいところです。

一方では、「君を信じてる」は、かなりストレートな、タイトル通りの歌詞にも関わらず、ベタにならず、説得力を感じさせるのは、やはり彼のボーカリストとしての力によるものなんでしょうね~。他にもソウルフルな「雪どけ」や、ブルースナンバーの「ギビツミ」など、ソウルフルな楽曲をこれでもかというほど聴くことが出来ます。

一言でバラードベストといっても、ラブソングから社会派、ソウルにバラード、ロックなど、ジャンルも歌詞も様々。キヨシローの音楽性の広さを感じると共に、ユーモアセンスあふれる楽曲や、熱い情熱を感じるラブソングまで、忌野清志郎というミュージシャンを知ることができる絶好のアルバムだったと思います。

そういう意味では、いわゆる代表曲というのは少なめかもしれませんが、入門盤的にも最適な1枚。そして、あらためて、彼の魅力に触れることが出来る、ファンにとってもうれしい作品だったと思います。

評価:★★★★★

忌野清志郎 過去の作品
入門編
忌野清志郎 青山ロックン・ロール・ショー2009.5.9 オリジナルサウンドトラック
Baby#1


ほかに聴いたアルバム

HUMANIA/NICO Touches the Walls

どうしても拭えないミスチルっぽさ・・・・・・ってのは毎回書いているよなぁ(^^;;「手を叩け」などいつも以上にポップス路線が強まった感もあり、このアルバムもベスト10ヒットを記録。人気バンドの仲間入りをしたなぁ、とは思うのですが・・・いまひとつ、「よくあるギターロックバンド」の域から離れられない印象がぬぐえません。

評価:★★★

NICO Touches the Walls 過去の作品
Who are you?
オーロラ
PASSENGER

LOVE IS LIKE A ROCK'N'ROLL/a flood of circle

以前から、ガツンと来るような曲が2、3曲があっても勢いが続かず、端整なボーカルが、楽曲にとって逆効果になっている、というイメージを持っていました。ただ、このアルバムで、ひとつ壁を乗り越えたかな?という印象。ボーカルの線の細さが相変わらず気になるものの、ガレージサウンドにも違和感なくマッチ。ポップな作品からブルージーな作品まで自在に聴かせる音楽性は多彩さも増し、なおかつ、バンドサウンドも上手く生かした作品に。個人的には、彼らの最高傑作だと思います。

評価;★★★★★

a flood of circle 過去の作品
泥水のメロディー
BUFFALO SOUL
PARADOX PARADE
ZOOMANITY

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2012年1月20日 (金)

どちらもEXILE

今週の着うたチャート

2012年1月12日~2012年1月17日付チャート

今週からは通常のチャート。そして1位は、あの曲が返り咲きです。

今週の1位は、EXILE「Rising Sun」。先週、4位にランクアップし、久々のベスト10入りしましたが、その勢いそのままに、昨年の10月4日以来の1位返り咲きとなりました。

2位は斉藤和義「やさしくなりたい」が3位からワンランクアップ。3位は安室奈美恵「Love Story」が2位からワンランクダウン。順位は入れ替われど、2位3位は先週と変わらずです。

初登場最高位だったのが4位初登場のMilky Bunny「ずるいよ・・・」がランクインしています。聴きなれない名前ですが、これ、モデルの益若つばさの別名。ちょっと雰囲気的に浜崎あゆみあたりを意識した感じ(?)の曲になっています。シングルチャートでは初登場12位と、惜しくもベスト10入りをのがしましたが、着うたチャートではベスト10入りです。

初登場もう1曲は、8位初登場逗子三兄弟「マイベイビー ~好きになればなるほど~」。名前どおり、逗子出身の3人兄弟によるユニット。この名前自体かなりあざとい感じが・・・(^^;;配信オンリーのリリースですが、タイトルそのままな内容のラブソング。いかにも着うた受けしそうな曲です。

一方、今週はベスト10圏外からのランクアップ曲も。まず6位に人気女性モデルきゃりーぱみゅぱみゅ「つけまつける」が先週の32位からランクアップでベスト10入り。シングルチャートでも今週ベスト10入りしましたね。12月27日付チャートで36位にランクインし、3週目にしてベスト10入りとなりました。

もう1曲のランクアップ曲は10位に入ってきたFUNKY MONKEY BABYS「LOVE SONG」。おそらく11日に日テレ系で放送した「1番ソングSHOW」への出演の影響ではないかと思われます。12月6日付チャート以来、5週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

新年3発目のチャートの1位は、新年から3週連続。

今週1位はEXILE「EXILE JAPAN」。3週連続の1位。なんと今週は、着うた&アルバムチャート、どちらもEXILEが1位獲得となりました。ちなみに、売上は8万2千枚。他に強力盤がなかったこともあり、1位獲得となりました。また、ベスト3では3位にKARA「スーパーガール」が、先週の3位から同順位をキープです。

また、新譜ラッシュとなったシングルチャートと異なり、アルバムチャートはまだ正月モード。初登場はわずか2枚のみでした。

2位はその初登場の1枚。倉木麻衣「OVER THE RAINBOW」がランクイン。初動売上は2万9千枚。前作「FUTURE KISS」の初動4万枚から、また大きく売上を落としてしまいました。

そしてもう1枚の新譜は、6位初登場ロックバンドFACT「burundanga」がランクインです。初動1万4千枚は、ミニアルバムだった前作「Eat Your Words」の8千枚から大きくアップ。ただ、同じく6位を獲得した前々作「In the blink of an eye」の初動売上1万7千枚には残念ながら及ばなかった模様です。

今週のアルバムチャート、ベスト3及び新譜は以上なのですが、先週と同じく、年末年始の賞レースや紅白の影響は、今週も少なめ。由紀さおり&ピンク・マルティーニ「1969」も今週9位をキープしているものの、売上は先週の1万枚から大きくダウンの7千枚。正直、予想していたほどは売れなかったみたいで、幅広く40代から60代あたりまでアピールできそうなアルバムが大きな話題になったのに、さほど大ブレイクしなかったというのは、音楽業界の今後を考えると、不安に感じてしまいます・・・。

今週の着うた&アルバムチャートは以上。チャート評はまた来週の水曜日に~。

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2012年1月19日 (木)

ブラックミュージックのパイオニア

Title:THE BADDEST~Hit Parade~
Musician:久保田利伸

昨年、デビューから25年を迎えた久保田利伸。最近では、日本のヒットチャートでもすっかり浸透したブラックミュージックを、まだヒットシーンではほとんど見かけない時期から歌い続けてきた彼。そんな彼の25年の歴史をまとめた2枚組のベスト盤がリリースされました。

このアルバム、彼の代表曲が、概ね発表順に並んでいます。で、通して聴いてまず感じたのが、彼の音が、その時代に応じて、フレキシブルに変化している点でした。初期の作品は、これでもかというほど80年代風の打ち込みがはいっていますし、90年代の曲は、J-POP的な要素が。そして、2000年以降の曲もまた、時代を反映したような、メロウなR&Bの曲に仕上げています。

しかし、一方では、どの時代を通じて一本筋が通ってきた点があります。それは、どの時代の曲も、ブラック・ミュージックであるという点。そのため、その時期でサウンドや曲調の雰囲気を変えていても、バラバラというイメージはほとんどありません。むしろ、流行を上手く取り入れながらも、自分のスタンスを貫いているという姿勢を強く感じます。

特に今回、一番印象に残ったのが初期の作品。「流星のサドル」は、これでもかというほどファンキーなナンバーですし、「TIMEシャワーに射たれて」は、80年代の作品でありながら、いち早くラップを取り入れたりして、かなり挑戦心あふれる作品が並んでいます。

ただ、80年代後半から90年代前半あたりの作品については、初期に比べると、ちょっと勢いが落ちているような印象を受けました。売上的には、ちょうどブレイクを果たした時期なのですが、それだけに逆に「売れること」をめざしたような作品が並んだようにも思えます。

それがまた勢いを取り戻したのは「LA・LA・LA LOVE SONG」のメガヒットからではないでしょうか?ドラマ主題歌に起用され、180万枚を超える売上を記録しましたが大ヒット曲ですが、この曲以降、デビュー直後のように、作風が自由になったように感じます。これだけのヒット曲をリリースしたため、売れることにこだわらず、自由に曲を作れるような立場になったからかな?なんてことも思ってしまいました。具体的には「AHHHHH!」「Messengers' Rhyme~Rakushow,it's your Show!~」から、彼の曲が、さらに刺激的になってきたように感じました。

久保田利伸というミュージシャンについては、「実力派」という認識はあったのですが、このベスト盤を聴くと、単なる実力派ではなく、日本を代表するミュージシャンといってしまってもよいくらいの、実力の持ち主なのではないか、と再認識しました。なにより、日本では、ヒットしないといわれていたブラック・ミュージックを、決して単純な歌謡曲に落とし込むことなく、ファンキーやソウルの要素をそのままに、ポップにまとめあげた手法には、あらためて感嘆してしまいます。今では、数々のミュージシャンに影響を与えてきた彼ですが、その理由があらためて実感できたベスト盤でした。

評価:★★★★★

久保田利伸 過去の作品
Timeless Fly
Gold Skool


ほかに聴いたアルバム

Headache and Dub Reel Inch/黒夢

昨年2月、約14年ぶりのシングルをリリースし、復活を果たした黒夢。ご存知、その後、SADSなどで活躍している清春による、90年代後半に一世を風靡したロックバンドです。黒夢としての前作「CORKSCREW」から考えると、かなりイメージの異なるアルバムで、デジロックの要素を取り入れたヘヴィーロックは、雰囲気としてはSADSに近いタイプの曲かも。ただ、清春のボーカルにより、良くもも悪くも、清春の曲になってしまっているのはさすが。この強烈な個性が、長く続く人気の大きな要素のようにも思います。ただ、正直言うと、解散直前の黒夢や、その後の初期のSADSの時のような勢いは感じられず、「こう来るか」という驚きもあまりなかったのは残念・・・。

評価:★★★★

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2012年1月18日 (水)

これで32作連続

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

新年3回目のチャートながら、なんと全10曲中9曲初登場という、いきなりの混戦チャートとなりました。

そんな中で1位を獲得したのはKinki Kids「変わったかたちの石」。これでデビュー以来32作連続1位のギネス記録を更新だそうです。ただ、タイトル通りの、かなり地味なイメージのバラードナンバー。初動売上12万3千枚で、前作「Time」の15万枚からダウン。前々作から、16万5千枚→15万枚と右肩下がりにダウンしていて、このペースだと、シングルCDの売上が落ち込んでいる今とはいえ、1位獲得は困難になりそう・・・。今後、ジャニーズ事務所がどんな手をつかってくるのか、要注目です。

2位は人気声優水樹奈々「Synchrogazer」。アニメ「戦姫絶唱シンフォギア」主題歌で、ユーロビート風のいかにもアニソンといった感じのナンバーに。初動5万1千枚は、前作「純潔パラドックス」の5万枚からほぼ横バイ。ここらへん、固定ファン向けとはいえ、かなり安定した売上をキープしています。

3位は、また出てきました・・・韓国の男性アイドルグループ2AM「Never let you go ~死んでも離さない~」がランクイン。これがデビュー曲らしいです。楽曲はR&B風のバラードナンバー。メロディーライン的には、かなり歌謡曲っぽいです。

ベスト4以下も新譜が続きます。

4位はヴィジュアル系バンドVivid「message」がランクイン。90年代J-POP系王道路線のポップスロックが聴きやすいナンバー。ヴィジュアル系独特の鼻にかかったような歌い方も薄めで、ヒットポテンシャルがありそう。初動売上1万9千枚は、前作「Fake」の1万6千枚から若干のアップです。

6位には、ワタナベエンターテイメント所属の若手男性俳優集団D-BOYSのメンバーから選抜されたユニットD☆DATE「Love Heaven」が入ってきました。まあ、完全にアイドルユニットみたいな感じなんですが。初動売上1万3千枚は前作「DAY BY DAY」の1万6千枚からダウンです。

7位は、人気モデルきゃりーぱみゅぱみゅ「つけまつける」がランクインです。Perfumeなどでおなじみの中田ヤスタカ作詞作曲プロデュースでも話題の作品。年末あたりからFM局などで流れまくっていて、とっくに発売されていた、と思ったのですが、CDはようやく発売なのですね。正直、インパクトの強いサビが、頭からはなれません。気がついたら口ずさんでいそう。ただ、いかにもサビだけ先に作りました的な、ぞんざいに扱われているAメロBメロのやっつけさ加減にはちょっとガッカリ。

以上、今週は、様々なタイプのミュージシャンによるシングルが並んでいるのですが、8位から10位には、ロック系のミュージシャンがずらり。

8位はFear,and Loathing in Las Vegas「Just Awake」がランクイン。日テレ系アニメ「HUNTER×HUNTER」エンディングテーマ。最近、人気急上昇中のスクリーモバンド。前作「Take Me Out!!」はランクインしていない模様ですが、直近のミニアルバム「NEXTREME」が初動1万2千枚を記録。本作も、それとほぼ同水準の初動売上1万2千枚。ヘヴィーなシャウトを入れながらも、打ち込みのサウンドと、意外とポップなメロにより、聴きやすい楽曲に仕上がっています。

9位は奥田民生「拳を天につきあげろ」。サッポロビールCMソング。サビに「乾杯」と入れているのがビールのCMソングらしいですが、民生らしいマイペースな雰囲気の曲。初動売上1万1千枚は、前作「最強のこれから」の5千枚よりもアップ・・・ですが、こちらはアルバムからのリカットシングル。前々作「SUNのSON」の8千枚おりもアップしており、シングルのタイアップ効果か?

最後、10位にはSOPHIA「rainbow rain」がランクインです。初動売上は8千枚。前作「cod-E~Eの暗号~」の7千枚からは若干アップ。ちなみに両A面曲「サヨナラ 愛しのピーターパンシンドローム」は、あの岡村靖幸作曲。「HARD WORKER」以来のタッグとなっています。

今週のシングルチャートは以上。アルバム&着うたチャートは、また来週に~。

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2012年1月17日 (火)

TRICERATOPS15年の集大成

Title:LOVE IS LIVE
Musician:TRICERATOPS

結成15周年を迎えたTRICERATOPSが、実に彼ららしいアルバムをリリースしました。「LOVE IS LIVE」と名づけられた今回のアルバムは、全編、ライブレコーディングによる作品。和田唱の挨拶や、観客の拍手などもそのまま収録されています。

ただ、普通のライブの模様を収録した訳ではないため、ライブアルバムでもありません。スタジオアルバムとライブアルバムの中間に位置するような今回のアルバムになっています。

また、収録曲については、新曲2曲の他は、彼らの代表曲を収録。また、最近のライブでよく取り上げられている(らしい)カバー曲も2曲収録されています。まさに、ライブに自信があるロックバンド、TRICERATOPSの現時点での集大成的なアルバムと言えるかもしれません。

今回、収録された既存曲については、例えば「LIP CREAM」など、原曲よりも、よりヘヴィーになっていて、ライブバンドTRICERATOPSとしての側面をより強調しているように感じました。一方、ユニークだったのがカバーで選んだ2曲。「CAN'T TAKE MY EYES OFF OF YOU」もそうなのですが、もう1曲は、なんとKANの名曲「プロポーズ」!稀代のポップス職人KANとTRICERATOPSの組み合わせというのはちょっと意外なのですが、思えば、和田唱は、マイケル・ジャクソンの大ファンであることからもわかるとおり、ロック以上にポップスをこよなく愛する男。このカバーの取り上げ方は、TRICERATOPSの「ポップ」の側面をより強調した選曲に思えます。

もちろん、TRICERATOPSのファンで、KANちゃんの大ファンの私にとっては、この組み合わせは、非常にうれしいのですが~♪

そんなアルバムだからこそ、実にTRICERATOPSらしさがつまった1枚だと思います。TRICERATOPSを聴きたい場合の、まず最初の1枚としてもピッタリな作品かもしれませんし、昔からのファンにとっても、TRICERATOPSというバンドの魅力を再認識するには最適なアルバムと言えるかもしれません。

ただ、このアルバムを聴いて一点、気になったことが・・・

それは、アルバムの最後を締めくくる名曲「RASPBERRY」。踊れてポップで、かつロックなこの曲は、TRICERATOPSの魅力が凝縮されたようなナンバー。そして、この並びで聴いても、一番インパクトがあります。なんだかんだいってもTRICERATOPSというバンドは、この曲でその理想形を体現してしまい、かつ、「RASPBERRY」をいまだ超えられないのではないか・・・そんなことを感じ、ちょっと複雑な心境になってしまいました。

評価:★★★★★

TRICERATOPS 過去の作品
SHAKE YOUR HIP!!!
MADE IN LOVE
WE ARE THE ONE
WE ARE ONE-CERTIFICATE-

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2012年1月16日 (月)

誠実なアルバム

Title:Metals
Musician:Feist

昨年の紅白も久しぶりに紅組が買ったし、去年、アメリカで圧倒的な売上をあげたのもAdeleだし、最近、ミュージックシーンは女性が強いですね~・・・・・・・

というのは、半分冗談なのですが、女性シンガーではないのですが、昨年は、James BlakeやBon Iverといったシンガーが高い評価を受けたりして、全体的にはしんみりとメロディーを聴かせるタイプのミュージシャンが活躍しているような、そんな印象を受けます。日米やヨーロッパで、長い不況から抜け出せない、先行き不安定な社会情勢が反映された結果でしょうか?

今回紹介するFeistは、カナダ出身のシンガーソングライター。「1234」がiPod nanoのCMソングに起用されたり、前作「The Reminder」がグラミー賞4部門にノミネートされたりして、話題となった女性シンガーです。彼女もまた、メロディー主体に歌を聴かせるタイプのミュージシャン。このアルバムは、ビルボードチャートでも7位に入るなど、ヒットを記録しています。

Wikipediaによると、「ハスキーな声で歌うフィーキーな作品群はジョミ・ミッチェルと比較される」と記載されています。実は、前作「The Reminder」は聴いておらず、このアルバムではじめてFeistというシンガーに触れたのですが、確かに、アコースティックなサウンドをベースとした、フォーキーな作風がとても印象に残ります。また、静かでちょっとダークな雰囲気の作品も多く、「Caught A Long Wind」など、ちょっと神秘的な雰囲気のボーカルに、ビョークっぽさも感じてしまったりして。

ただ、全体的にはシンプルな作風が多く、彼女だけが持っているような、飛びぬけて個性的な特徴、というのは感じられません。そのため、アルバムとしては、ちょっと地味にすら感じられます。しかし、それは決してこのアルバムが駄作であることを意味しているのではなく、むしろ、シンプルにメロディーと歌詞で勝負している、そういう印象を受けました。

そして、彼女のボーカルも、決して声色に特徴があるわけではありませんが、歌詞を丁寧に歌い上げるボーカルに、楽曲に対しての確固たる自信を感じさせます。自分がつくった曲に対しての、すごく誠実さを感じさせるアルバムでした。

確かに、パッと耳をつかむような曲はないので、大ヒットというのは難しいかもしれません(・・・が、ビルボードでベスト10入りしているのですが)。ただ、これから末永く聴いていきたいアルバム、そう感じさせてくれる1枚でした。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

5.0/Nelly

Nellyの最新作は、メロがいたってポップな、聴きやすいアルバム。楽曲は、いまどきの売れ線といった感じのR&Bの要素を多く入れており、いい意味でも悪い意味でも、売れそうな雰囲気を感じさせる1枚。HIP HOPをあまり聴かない層でも最後まで楽しめそう。

評価:★★★★

Nelly 過去の作品
BRASS KNUCKLES

NO MERCY(邦題 ノー・マーシー/非情のストリート)/T.I.

Nellyの最新作でも客演しているT.I.の最新作。こちらもメロディアスで聴きやすい雰囲気の作品。EMINEMが参加した「That's All She Wrote」や、DRAKEが参加した「Poppin Bottles」など、客演がいい味を出していて、バラエティーのとんだ作品になっています。

評価:★★★★★

T.I. 過去の作品
T.I. vs T.I.P.
PAPER TRAIL

THE BEGINNING/THE BLACK EYED PEAS

「THE END」というアルバムを最後に解散したバンドが、昨年、日本にいましたが、彼らは、この「THE BEGINNING」を最後に活動休止をしました・・・というユーモアさも彼ららしい感じ?前作「THE E.N.D.」に続き、エレクトロテイストの強い作品。メロはともすればベタと称されそうですが、ほどよく実験的なサウンドとあわせて、絶妙なバランスを保っているように感じます。前作にも書いたのですが、新しい音を追及しながらも、あくまでも(時としてベタなまで)ポップにまとめるという点で、m-floと似たようなスタンスを感じます。

評価:★★★★★

THE BLACK EYED PEAS 過去の作品
THE E.N.D.

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2012年1月15日 (日)

都会の風景

Title:我時想う愛
Musician:S.L.A.C.K.

年初恒例、各種音専誌の年間ベストで取り上げられている作品で、未チェックだった作品を聴いていたりするのですが、まずは「ミュージックマガジン」誌で、日本のHIP HOP部門1位だったS.L.A.C.K.の作品です。

勉強不足ですいません・・・実は、今回、はじめてS.L.A.C.K.というミュージシャンを知りました。注目されているミュージシャンみたいなのですが、はじめてCDを手にとってちょっとビックリしたのは、歌詞カードが全くない、ということ。それどころか、CDに曲名の記載すらありません。

ただ、だからといって、「曲名なんて曲を聴く上で関係ない!」だとか、「歌詞カードなしに、リリックを聴かせてやる!」みたいな大上段の意気込みみたいなものは曲からは感じられません。なんといっても一番最初に、「キーワードは『テキトー』」と言ってしまってから楽曲がスタートしているくらいですから(笑)。

しかし、楽曲自体に適当さはありません。当たり前か(^^;;アルバムを聴いて、まず印象に残ったのは、そのメロウなトラック。ジャジーな雰囲気すら感じられるトラックは、音数を絞りながらも、とてもロマンチシズムが感じられるトラック。都心の騒音をトラックに取り入れた「東京23時」という曲があるから余計思うのかもしれませんが、大人なサウンドの中に、どこか無機質な雰囲気のあるサウンドは、イメージとしては東京の夜、といった感じでしょうか?あえていえば、都会の中の影の部分まで垣間見れるような、都会的なサウンドに感じられます。

リリックに関しては、正直、そんなに一言一言しっかりと丁寧にラップするタイプではないため、それほど頭に入ってこなかったというのが本当のところ。ただ、そんな都会の中で生きる人たちの日常といった感じでしょうか?それも、シンプルに、淡々と語られているようなリリックが印象的でした。

とにかく、独特の個性を持った、とてもおもしろいアルバムだったと思います。これが完全にはじめて聴いたアルバムだったんですけどね。でも、HIP HOPのジャンルって、まだまだ私の知らない才能のあるミュージシャンがいっぱいいるなぁ、ということを思います。そういう意味では、まだまだ非常に勢いのある分野だということが、このアルバムを聴いて再認識しました。

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

ecole de romantisme/中田裕二

昨年1月、惜しまれつつ解散した椿屋四重奏のボーカリストによるソロデビューアルバム。メロディー的には、基本的に椿屋四重奏の延長線上にありそうな楽曲なのですが、一番大きく変わったのはサウンド。ギターロックな作品はあるものの、「sunday monday」や「リバースのカード」など、ジャジーだったり、ホーンセッションを入れてきたり、バンドにとらわれず自由な作風になっています。そういう意味で、ソロらしいソロアルバムといった感じ。椿屋のバンドサウンドが好きだった!という方にはちょっと拍子はずれかもしれませんが、それ以外のファンにとっては、おおむね、気に入りそうに思うのですが・・・。

評価:★★★★

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2012年1月14日 (土)

自由度の高いミニアルバム

Title:After The Apples
Musician:吉井和哉

前作「The Apples」から、わずか7ヶ月というインターバルでリリースされた、吉井和哉の6曲入りのミニアルバム。「After The Apples」というタイトル通り、当初は「The Apples」に収録できなかったアウトテイクを収録する予定だったそうですが、震災が発生したことにより、それ以前に収録した曲が入れずらくなり、結果、ほとんど新曲を収録したそうです。

ただ、「アウトテイク集」という企画でスタートしたアルバムだからでしょうか、いままでの吉井和哉の作品に比べて、かなり自由度の高い作品になっていました。特に「The Apples」が、「一人バンド」を意図した作品だったのに対して、バンドという形式に囚われないアルバムになっていて、実に個性的なアルバムになっていたと思います。

1曲目「無音dB」からして、オルタナ系のギターロックバンドのような勢いある作品に、吉井和哉のイメージからちょっとはずれますし、「バスツアー」では、後半で、エレクトロの要素も入れてきています。

特にインパクトがあったのが、「母いすゞ」で、タイトル通り、母について歌った歌。母に対する視点に愛情を感じながらも、ユーモアさも感じる歌詞が印象的。またトラックにもHIP HOPの要素を入れており、非常にユニークな作品になっています。

個人的に、傑作と言われる「The Apples」よりも、こちらのアルバムの方が好きかも。わずか6曲とはいえ、いろいろな要素が組み込まれた楽曲が、次々と展開していく構成は、最後まで耳がはなせませんでした。

評価:★★★★★

吉井和哉 過去の作品
Hummingbird in Forest of Space
Dragon head Miracle
VOLT
The Apples


ほかに聴いたアルバム

ゴールデン☆ベスト ULTIMATE/PINK

80年代に活躍したニューウェーヴバンドPINKの代表曲を集めたベスト盤。ラルクのプロデューサーとして知られる、岡野ハジメが在籍していたバンドでもあります。打ち込み主体のサウンドは、さすが時代がたった今では、チープに聴こえて、ちょっと厳しい曲もある一方、パンキッシュな「光の子」など、時代を超えていまでも魅力的な曲もチラホラ。

評価:★★★★

NIGHTMARE/ナイトメア

約2年半ぶりとなるヴィジュアル系バンド、ナイトメアのニューアルバム。ほどよくヘヴィーなバンドサウンドに、ポップなメロディーライン。ビジュアル系らしい鼻にかかったような歌い方ながらも、必要以上に嫌味にならず。いい意味で、バランス感覚のある楽曲は相変わらず。ただ、J-POP直系の、ヒネリのないメロディーも相変わらずで、これでもうちょっとメロディーがおもしろければ、と思ってしまうのですが。

評価:★★★

ナイトメア 過去の作品
majestical parade

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2012年1月13日 (金)

紅白の影響はいかに?

今週の着うたチャート

2011年12月28日~2012年1月10日付チャート

着うたチャートは今週まで変則的。今週は、お正月を挟んで2週分のチャートになっています。

そして新年一発目の1位は、西野カナ「たとえ どんなに・・・」が先週の4位からランクアップ。11月8日付以来、8週ぶりの1位返り咲きとなっています。おそらく、紅白出場の影響と、お年玉で中高生が小金持ちになった影響が大きいのでしょう。シングルチャートではほとんど出なかった、年末の賞レースや紅白の影響が強く出た結果になっています。

西野カナに限らず、着うたチャートでは、年末の賞レースや紅白の影響が強くあらわれています。4位には、EXILE「Rising Sun」が先週26位からランクアップ。10月18日付以来、11週ぶりにベスト10に返り咲いたほか、いろんな意味で話題を呼んだ、レコード大賞受賞曲AKB48「フライングゲット」が24位から9位にランクアップ。奇しくも、こちらも10月18日付以来のベスト10返り咲きとなっています。なお、AKB48は「風は吹いている」も10位にランクインしており、2曲同時のランクインとなりました。

さて、ベスト3に話を戻しましょう。2位は安室奈美恵「Love Story」が先週に続き2位をキープ。先週1位だった斉藤和義「やさしくなりたい」は、今週は3位にランクダウンです。

4位以下の初登場は1曲のみ。いきものがかり「いつだって僕らは」が5位にランクイン。1月18日発売予定のシングルからの先行配信で、ユーキャンのCMソングとして流れています。ちなみにいきものがかりも、「歩いていこう」が8位にランクインしており、こちらも2曲同時ランクインとなっています。


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

新年2発目のチャート。1位は先週から変わらずです。

今週1位はEXILE「EXILE JAPAN」。これで2週連続の1位となりました。2週目で15万1千枚。前作「願いの塔」は2週目が6万枚だったので、先週はフライング販売の影響で、売上が落ちたということでしょうか。ただ、それでも「願いの塔」は2週で54万1千枚、本作は2週で50万1千枚とダウンしていますが・・・。

新譜が極端に少なかった今週。新譜はわずか1枚。それが2位初登場ゴールデンボンバー「ゴールデンアルバム」でした。昨年、ブレイクした、ビジュアル系エアバンド(=実際には演奏をしていないバンド)の彼ら。本作の初動売上も、前作「ゴールデン・アワー~下半期ベスト2010~」の2万1千枚から大きくアップの6万6千枚を記録しています。来年は、紅白出場??

3位は、こちらは紅白の影響でしょうか、KARA「スーパーガール」が、先週の4位からワンランクアップし、ベスト3に返り咲き。ただ、売上3万枚は、先週からほぼ横バイです。

今週は、初登場が少なかった影響と、紅白や年末の賞レースの影響でしょうか。ベスト10返り咲きが2枚ありました。8位に、紅白出場が大きな話題となったLady Gaga「Born This Way」が先週の16位からランクアップ。また、9位にPerfume「JPN」が、先週の15位からランクアップし、ベスト10返り咲きです。

おそらく、どちらも紅白の影響でしょう。ただ、売上的には、Lady Gagaが8千枚から9千枚、Perfumeは8千枚で先週からほぼ横バイと、さほど売上は伸びていません。着うたチャートでは紅白の影響があらわえていましたが、CD市場では、シングルチャートでも、紅白の影響がほとんどなく、この傾向は気になります・・・。

気になるといえば、由紀さおり&ピンク・マルティーニ「1969」が8位から7位にアップ。ただし、売上は1万4千枚から1万枚にダウンしてしまっています。内容的には、40代や50代のリスナーにも受けそうな歌謡曲路線だと思うのですが、ここに来て、思ったほど売れていない印象も。

シングルチャート同様、正月休み特有の、昨年のヒット曲が再度売上を伸ばすという現象がほとんどなく、ちょっと今後が不安になる今週のアルバムチャートでした。チャート評は、また来週の水曜日に!

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2012年1月12日 (木)

彼ららしさを出した「ホワイトアルバム」

Title:新呼吸
Musician:Base Ball Bear

3.5枚目という、2枚同時発売のミニアルバムを経てリリースされたBase Ball Bearの4枚目。今回のアルバムは、アルバム全体で、1日24時間を表現した内容になっているとか。壮大な雰囲気が、すべてのはじまりを感じる「深朝」からスタートし、最後を締めくくるタイトル曲「新呼吸」は、ゆっくりとスタートし、徐々に盛り上がるあたりは、新しい次の一日を彷彿させる、未来への希望を曲で体現した楽曲。新しいスタートから、次への一歩までを表現したアルバムになっていました。

ただ、楽曲全体としては、Base Ball Bearの王道路線ともいえるアルバム。「school zone」「転校生」では、学生時代を描写した甘酸っぱい感じのする歌詞は、まさに彼ららしいといった感じ。「Tabibito In The Dark」なんてタイトルも、あいかわらずのナンバガあたりからの影響を彷彿とさせるタイトルなんですが・・・。

2枚同時発売となった前作では、比較的、幅広い音楽性に挑戦した彼らですが、今回は、原点に立ち返った感じでしょうか?なにもない真っ白なジャケット写真は、そんな原点に立ち返るという彼らのスタンスをあらわしているのかもしれません。

ただ、そんな最新作がおもしろかったか、といわれると、確かに、ファンにとっては素直に楽しめるアルバムだなぁ、と思う反面、ちょっとマンネリに片足を踏み入れていない?と思ってしまいました。まあ、原点回帰の王道路線を意図しているのなら、こういう見方はちょっと的外れなのかもしれませんが、よくある「原点回帰のアルバム」にありがちな「勢い」みたいなものがちょっと欠けているのが気がかりです。

そういう意味では、原点回帰した次の作品は、勝負作だよなぁ、と感じた作品。彼らが大きく飛躍するか、マンネリの沼に足をとられてしまうのか、次回作、注目したいところです。

評価:★★★★

Base Ball Bear 過去の作品
十七歳
完全版「バンドBについて」
(WHAT IS THE)LOVE&POP?
1235
CYPRESS GIRLS
DETECTIVE BOYS


ほかに聴いたアルバム

Driving in the silence/坂本真綾

坂本真綾の最新作は、9曲入り(最後はアウトロ的な曲なので、実質8曲入り)のミニアルバム。冬をテーマとしたアルバムで、暖かい雰囲気のメロディーやアレンジが印象的。ここ最近、菅野よう子からちょっと距離を置き、様々な有名ミュージシャンに楽曲を依頼してきました。結果、様々なおもしろい曲が生まれた一方、ちょっとアルバムとしてはチグハグな点も否めませんでした。

今回のアルバムに関しては、作曲も基本的に柴草玲や江口亮など、何組かに限定。また、アレンジも一貫して河野伸が手がけています。そのため、アルバム全体としてまとまりのある内容に仕上がっていました。また、つつみ込むような雰囲気のポップスナンバーは、彼女の声質にもピッタリ。ボーカリスト坂本真綾の良さがよく出ているアルバムに思います。

ただ、一方で、1曲1曲を取ると、これといったキラーチューンもなく、全体的には地味な印象も否めない点がちょっと残念。そういう意味では、あっちを取れば、こっちが引っ込むのような・・・もうちょっとで、かなりの傑作が生み出されそうなのですが・・・。

しかし、ここ最近、菅野よう子後の道を模索してきた彼女ですが、このアルバムでひとつの方向性を示したような感じもします。また、いままでのアルバムで数曲あった、「いかにもアニソン」的な曲もないため、ポップスアルバムとして、誰にも抵抗なく聴けそうなアルバム。そういう意味で、ミュージシャンとして大きく一歩前進したようにも思えた作品でした。このアルバムも決して悪くないのですが、それ以上に次回作に期待したくなる、そんなアルバムでした。

評価:★★★★

坂本真綾 過去の作品
かぜよみ
everywhere
You can't catch me

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2012年1月11日 (水)

紅白の影響はほとんどなし・・・?

東京事変 解散

正直言うと、あまりショックはないな。東京事変自体が、それぞれ個々で活躍していたプロ集団の集まりというイメージがあって、バンドのメンバーは一緒に物語をつくっていく仲間だ、みたいなバンド幻想を感じさせないからかもしれないけど。むしろ、椎名林檎が、次は誰と組んで、どういう形態で活動をするのか、そちらの方が楽しみだったりして。

今週のシングルチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/js/w/

新年2回目のヒットチャート。先週から2週続けて、ジャニーズ系が1位獲得です。

今週1位は、先週、フライング販売分の影響で、初登場4位だったNYC「ワンダフルキューピット」が、2週目にして1位獲得です。売上は3万8千枚から4万枚に若干アップ。先週でしたら、初登場と同じく4位止まりだったのですが、大物新譜が少ない影響もあり、見事、1位獲得です。

2位は、吉本興業からうまれたアイドルグループYGA「ライジング・サン JAPAN!」が初登場でランクイン。アイドルグループの曲にこんなコメントは野暮かもしれませんが、福島の原発事故とか、まだまったく終わっていないのに、こういう日本全体を無理やり盛り上げるような応援歌はちょっと薄ら怖い感じすらします。まあ、この手の曲は彼女たちに限らないですが。初動1万9千枚は、前作「情熱ヒロイン」の1万7千枚からアップ。その前が初動1万1千枚だったので、徐々に人気は上昇している模様。

そして3位から5位は、同じミュージシャンによる3枚同時リリースのシングルが並びました。2004年に解散し、昨年、復活したビジュアル系バンドbaroque「凛然アイデンティティ」が3位、「モノドラマ」が4位、「teeny-tiny star」が5位にそれぞれランクインしています。

これが彼らにとっては初のベスト10ヒット。初動売上も、解散前2004年にリリースした「Nutty a hermit.」の6千枚から大きくアップし、3枚とも1万7千枚の売り上げを記録。2004年の頃に比べると、ビジュアル系の人気が上がったことを考えても、CDの売上は大きく落ちているので、この結果はちょっとビックリです。

そんな訳で、初登場は以上。例年、正月休みで、新譜が極端に少なくなる時期で、同時に、年末の賞レースや、紅白で流れた曲が大きくランクアップするのですが・・・・・・今年はその影響がほとんどありません。あえていえば、薫と友樹、たまにムック。 「マル・マル・モリ・モリ!」が18位→13位(売上枚数 4千枚→6千枚)、AKB48「風は吹いている」が19位→15位(売上枚数 4千枚→5千枚)、福山雅治「家族になろうよ」が21位→18位(売上枚数 3千枚→4千枚)程度でしょうか?今年は、「トイレの神様」みたいなロングヒットの末のベスト10入りという曲もいまのところありませんし、かなりさびしい結果に。多分、紅白で見て、いいな、と思った方はほとんどダウンロードで買っているのかもしれませんが・・・なんか、シングルCDがさらに終焉に近づいている感じがします。

今週は新譜が少なかった影響で、返り咲きもチラホラ。Kis-My-Ft2「We never give up!」が13位から8位、AKB48「上からマリコ」が14位から9位、安室奈美恵「Sit!Stay!Wait!Down!」が11位から10位にいずれもランクアップし、ベスト10に返り咲いています。もっとも、どの曲も売上は先週から落としており、年末の賞レースや、お年玉需要などの影響で、相対的に売上が落ちなかったということはあるのでしょうが、大きな影響は見受けられませんでした。

ちょっとさびしい印象を受けたシングルチャートは以上。着うた&アルバムチャートは金曜日に!

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2012年1月10日 (火)

クレバーさを感じる楽曲

Title:メンタルヘルズ
Musician:アーバンギャルド

これがメジャーデビューとなる5人組テクノポップバンド、アーバンギャルドのニューアルバム。

いわゆる「トラウマテクノポップバンド」だそうで、今回のアルバムでは、特に、「堕落論」というタイトルそのままに、ダメな自分をそのまま歌ったような歌が目立つ一方、前作と同様、少女性を前に出した、どこかエロティシズムな歌詞も目立ちました。

ピコピコテクノポップサウンドは、雑多な感じがする一方、前作同様、どこかクレバーな感じがするのも彼女たちの音楽の大きな特徴。「堕天使ポップ」のサビは、ジュディマリの「そばかす」だよなぁ、とか、「子どもの恋愛」は、サビからはじまる展開といい、どこかビーイングっぽいよなぁ、とか、前述の「堕落論」は、歌詞の雰囲気も含めて、筋少だよなぁ、とか、どこか既聴感のあるメロやサウンドを上手く取り込んでいるため、全体的に聴きやすく感じました。

特にメジャーデビュー作ということで、前作以上にポピュラリティーが増した感のある本作。「ときめきに死す(Hell's mix)」なんかも、完全に80年代のアイドル歌謡曲ですし。深読みできそうな単語を並べた歌詞といい、どこか既聴感のあるメロを並べる手法といい、それらを含めて、クレバーさを感じさせる楽曲に、どこか醒めた視点といい、現代のバンドだよなぁ、というのが(前作に引き続き)本作でも感じた感想です。

そういう手法には、ある種の薄っぺらさもあるため、癖のある歌詞と共に、好き嫌いがわかれそうなバンドのようにも感じます。個人的にも、正直、どこか計算高さを感じさせる部分で、おおはまりするようなバンドではありません。ただ、そういう部分も含めて、今後の展開に興味を抱いたバンドでした。

今度、この路線がどのように展開されるのか、また、さらなるブレイクはあるのか、いろいろな意味で要注目のバンド。これからが楽しみです。

評価:★★★★

アーバンギャルド 過去の作品
少女の証明

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2012年1月 9日 (月)

被災者とともに。

Title:キセキの渚
Musician:ソウル・フラワー・ユニオン

早くも発生から10ヶ月が過ぎようとしている東日本大震災。そして、その後に起こり、今なお終息が見えない福島原発事故。その地震や事故の後、多くのミュージシャンがそれぞれのスタンスから、様々な言葉を発しました。

震災直後に、生き残った人たちへのメッセージを発した佐野元春、原発事故への怒りを表明した斉藤和義、「死にたくない」と叫んだ神聖かまってちゃん・・・他にも、様々なミュージシャンが震災に対しての想いを語り、そのスタンスの違いにも興味深いものがありました。

そんな中でソウル・フラワー・ユニオン。彼らは、17年前の阪神淡路大震災の際にも、一早く現場へボランティアでかけつけ、現地でライブを実施し、被災者を音楽で元気づける活動を行ってきました。そこでうまれた「満月の夕」は今でも、彼らの代表曲として聴く人の心を揺さぶります。

今回も彼らは現場にボランティアやライブなどでかけつけたそうです。そして、そんな彼らが大震災を受けリリースしたアルバムが今回のアルバムです。彼らは、Twitterなどでは、いつも反原発を訴え、原発に対する政府や東電の対応を批判しています。しかし、楽曲で歌われているのは、被災者の視点で、被災者とともに元気になろうという歌でした。

タイトル曲「キセキの渚」は、彼らがボランティアでやってきた女川の瓦礫の中から見つけたターンテーブルをTwitterにアップしたところ、偶然、ソウルフラワーのファンの持ち物だと判明したことからつけられたタイトル。彼ららしいアップテンポなダンスナンバーなのですが、その中で印象的だったフレーズが

「何度もやり直す しつこく巻き返す」
(「キセキの渚」より 作詞 中川敬)

という一文。よくありがちな単純な前向き応援歌ではなく、無責任に「がんばろう」と叫ぶのではなく、東北の人たちの力を信じ、それを力強く歌い上げるフレーズが、非常に印象に残ります。

他にも、遠洋漁業の漁師さんたちの間でよく歌われている「おいらの船は300とん」や、「斎太郎節」「郡上節」など、地元のお年寄りが一緒になって歌えるような曲が並んでいるのが彼ららしいところ。時として押し付けがましさすらある「東北、がんばろう」というメッセージではなく、あくまでも地元の人たちの目線で、一緒に楽しもうとしているのが彼ららしいですし、また、震災を反映したアルバムの中では、もっとも共感を受けた作品でした。

今回の震災に限らず、常に庶民の視点にたって、おしつけがましい応援歌ではなく、一緒に楽しめる曲を歌い続ける彼ら。震災を受けての曲でもそのスタンスは一貫しており、そういう意味では、他の「がんばろう」ソングとは、ある意味、格の違いすら感じた1枚でした。間違いなく、2011年という年を代表する作品だと思います。

評価:★★★★★

ソウル・フラワー・ユニオン 過去の作品
満月の夕~90's シングルズ
カンテ・ディアスポラ
アーリー・ソウル・フラワー・シングルズ(ニューエスト・モデル&メスカリン・ドライブ)
エグザイル・オン・メイン・ビーチ
キャンプ・バンゲア


ほかに聴いたアルバム

Deliver/磯部正文

元HUSKING BEEの磯部正文による2枚目となるソロアルバム。前作はヒダカトオルがプロデュースを手がけたものの、2作目はセルフプロデュースとなった本作。ただ、「find」とか、ビークルっぽくて、なかなか磯部正文のオリジナルの音にはなりきれていない模様。メロディアスな曲調はHUSKING BEEらしさを感じるものの、全体的には平坦な感じがして、6曲入りのミニアルバムながらも、最後は少々飽きも来てしまいました・・・。

評価:★★★

磯部正文 過去の作品
SIGN IN TO DISOBEY

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2012年1月 8日 (日)

カバー曲がまた味わい深い

Title:LIONESS:HIDDEN TREASURES
Musician:AMY WINEHOUSE

昨年7月、わずか27歳という若さで急逝したイギリスの女性シンガーAmy Winehouse。彼女が生前残した、未発表音源や、アルバム未収録のカバーなどをまとめたアルバムがリリースされました。

今回のアルバムは、2003年のデビューアルバム「Frank」リリース前に収録された曲から、昨年3月に録音された、いわば死の直前に収録された曲まで、ほぼ順不同に並べられています。

このアルバムで久しぶりに彼女のアルバムを聴いたのですが、あらためて感じたのは、彼女のボーカルが実に味わい深いなぁ、ということでした。ちょっとしゃがれた感のあるスモーキーなボーカルが、オールドスタイルな彼女の楽曲にピッタリ。懐かしさと切なさが同居するような声は、聴いているだけでついつい惹き込まれてしまいます。

今回のアルバムは、有名曲のカバーも多いのですが、どの曲も、彼女のボーカルで、しっかりとAmy Winehouseの色に染まっています。特に、「The Girl From Ipanema」は、2002年の録音で、彼女は当時18歳(!)。しかし、この段階ですっかり彼女なりの解釈でのカバーが完成されており、あらためて早熟な才能に驚かされます。

その曲をはじめとして、今回のアルバムで過去の作品から最近の作品まで並べて聴くと、彼女はデビュー以前から、既にそのスタイルを完成させていたということに気がつきます。特に1曲目「Our Day Will Come」は、こちらも2002年の作品で、続く「Between The Cheats」は2008年の作品なのですが、続けて聴いても全く違和感がありません。

基本的に、60年代のソウルや、ジャジーな作品が多い一方で、その「Our Day Will Come」をレゲエ風にカバーしたり、「Like Smoke」では、HIP HOPミュージシャンのNasとコラボし、HIP HOPの要素を曲に入れたり、決して懐古趣味でもない点も大きなポイント。それだけに、今度、どんな方向で音楽を聴かせてくれるのか、楽しみであったのに・・・・・・。本当に惜しい逸材を失ったことを実感させられるアルバムでした。

評価:★★★★★

Amy Winehouse 過去の作品
Back To Black

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2012年1月 7日 (土)

昔だったらミリオンヒットだったのにね。

今週の着うたチャート

2011年12月21日~2011年12月27日付チャート

着うたチャートはちょっと変則的。とりあえず、年末までのチャートなので、紅白などの影響は直接は関係ありません。

今週の1位は、斉藤和義「やさしくなりたい」。ご存知、大ヒットした日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の主題歌としてロングヒット中です。10月25日付チャートで17位にランクインし、翌週に9位にランクアップ。その後、徐々にランクアップし、10週目にして、初の1位獲得となりました。シングルチャートでも、25日までの集計週で8位と、ベスト10に返り咲いています。ただ、10年くらい前だったら、これだけヒットしたドラマ主題歌だから、ミリオン間違いなかったんだろうなぁ・・・。

2位は、安室奈美恵「Love Story」がワンランクダウン。3位はAI「ハピネス」が4位からランクアップし、ランクイン6週目にして、ベスト3入りです。12月14日付シングルからの先行配信だったので、シングル発売の影響でしょうか?シングルチャートでは16位に留まったのですが、着うたでは見事ベスト3入りです。

今週の初登場は、まず5位に少女時代「The Boys(JAPANESE ver.)」がランクイン。12月28日にリリースされた「GIRL'S GENERATION」の再発版に追加収録される楽曲です。

そして9位には、清水翔太「冬が終わる前に」が入ってきました。こちらもシングルチャートでは19位にランクインされていますが、着うたでは見事ベスト10入り。しんみりとしたバラードナンバーで、メロディーラインが、気持ち槇原敬之っぽく感じられるのは気のせい?

他に今週は返り咲きが2曲。8位に福山雅治「家族になろうよ」が先週の25位から、10位にAKB48「風は吹いている」が先週の17位からランクアップ。福山雅治は10月4日付チャート以来12週ぶり、「風は吹いている」は11月15日付チャート以来6週ぶりの返り咲き。年末のショーレースには早いし・・・ボーナスをもらって金銭的に余裕が出来たため、買った人が多いとか??


今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

アルバムチャートの集計期間は12月26日から1月1日。微妙に着うたとはズレるのですが、紅白などの影響は、まだ受けていないかと。

今週1位はEXILE「EXILE JAPAN」が獲得しました。2枚組のアルバムで、2枚目はEXILE ATSUSHIのソロアルバム「Solo」になっています。ソロで売り出そうとするには、ある意味、上手い方法かもしれません。初動売上は35万枚。発売日が1月1日だったのですが、フライング販売分で、事実上、12月27日から発売していた模様で、発売日の影響はあまりなさそう。前作「願いの塔」は初動48万枚で、大きくダウンしてしまっています。

2位は少女時代「GIRL'S GENERATION」が先週の24位から大きくランクアップし、ベスト10返り咲きです。着うたチャートでもちらりと書いたのですが、12月28日に、新曲数曲を加えた「Re;Package Album」がリリースされ、それが集計に加わったためでしょう。Wikipediaでは、「日本で初めての形態」と書いていますが、いやいや、洋楽では、以前からよくやられている手法ですよ(例 エミネムの「リプラス」)。そもそも、例えばLady Gagaの「The Monster」は、「The Fame」に追加する形で再発する予定だったのが、「ファンにとっては不公平だ」と、「The Monster」だけ独立して売り出したそうで、この売り方って、ファンに同じアルバムを2度買いさせる手法であって、恥ずべきことで、決して「初めての形態」と誇るべきやり方ではないと思うのですが。

3位は、ファンキーモンキーベイビーズ「ファンキーモンキーベイビーズ4」が、先週から2ランクダウンながらも、ベスト3をキープしました。

以下、初登場は3枚。

5位にぐるたみん「EXIT TUNES PRESENTS ぐ~そんなふいんきで歌ってみた~」がランクイン。人気動画サイト「ニコニコ動画」で人気の出た男性シンガーで、これがデビュー作だそうです。

9位には「THE IDOLM@STER ANIM@TION MASTER06」が入ってきました。TBS系アニメ「アイドルマスター」の劇中歌を集めたアルバム。前作「MASTER05」は最高位12位だったのですが、こちらは見事ベスト10入り。初動売上1万3千枚も、前作の1万2千枚から若干アップです。

また、他にベスト10返り咲きとして、8位に、やはり入ってきました。由紀さおり&ピンク・マルティーニ「1969」が先週の11位からランクアップ。2週ぶりのベスト10返り咲きとなりました。ただ、売上の1万4千枚は先週の1万5千枚から若干のダウン。どちらかというと、今週の低調な売上に助けられた模様。ただ、来週以降、新譜がまた少なくなると思われるため、順位はさらにあがるかも?

そんな訳で、着うたチャート&アルバムチャートは以上。チャート評は、次回から通常通り、水曜日に!

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2012年1月 6日 (金)

新年一発目のシングルチャート

今週のシングルチャート
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新年一発目のシングルチャート。ちょっと変則的に、金曜日に発表になっています。

そんな新年一発目の1位は、元KAT-TUNの赤西仁のソロアルバム「seasons」が獲得。メロウなソウル風バラードとなった新曲ですが、初動売上9万7千枚は、シングルとしての前作「eternal」の21万7千枚から大きくダウン。ただ、12月にリリースされた3曲入りの「アルバム」、「TEST DRIVE」の初動も10万8千枚だったので、こんなところといった感じでしょうか?

2位3位は、いずれもAKB48がらみ。2位はAKB48からの派生ユニットノースリーブス「ペディキュアday」、3位はAKB48のお姉さん的ユニットSDN48「口説きながら麻布十番 duet with みの もんた」がそれぞれランクインです。

ノースリーブスは、典型的なアイドル歌謡曲といった感じ。2位は、前作「唇、触れず・・・」の3位を上回りましたが、初動売上8万5千枚は、前作の10万枚を下回っています。SDN48は、なんとみのもんたとのデゥオとなるムード歌謡曲。今度、AKB48のメンバーも演歌でソロデビューするそうですが、アイドル歌手に演歌やムード歌謡曲を歌わせるという手法は、ちょっとありふれている気も。初動6万7千枚は、前作「MIN・MIN・MIN」の7万2千枚からダウンです。

新年一発目のAKB48関係が、いずれも前作からダウンという結果となった今週のチャート。昨年は、これでもかというほどの売上をたたき出したAKB48ですが、今年はその人気をどれだけ持続できるか、注目したいところです。

以下、今週は(も?)アイドル系の曲がずらりと並んでいます。

4位に、こちらもジャニーズ系ユニット、NYC「ワンダフルキューピット」がランクイン。3拍子の童謡風のかわいらしいナンバー。初動売上3万8千枚は、前作「ユメタマゴ」の12万2千枚から大きくダウンしたのですが、このシングル、発売日が1月4日で(今週の集計対象は1月1日まで)、フライング販売分のみでこの位置につけてきた模様。来週は順位をあげることが予想されます。

5位もハロプロ系アイドルユニット、スマイレージ「プリーズ ミニスカ ポストウーマン!」がランクイン。あきらかにマーヴィレッツのヒット曲を意識したタイトルなのですが、楽曲はエレポップで、モータウンサウンドとは全く関係ない感じ。初動売上3万4千枚は、なんと前作「タチアガール」の2万2千枚からアップ。メンバーの前田憂佳が、この曲を最後に脱退する影響でしょうか?

アイドル系はあと1曲。7位にE-Girls「Celebration!」がランクイン。E-Girlsとは、「EXILE系ガールズ」の略だそうで、EXILEの事務所、LDH所属のアイドルユニットDream、Happiness、FLOWERの3組の合体ユニットだとか。あきらかに韓流を意識した感じなのですが、楽曲は平凡なJ-POPといった感じで、なんとも中途半端・・・。

アイドル系以外、初登場はあと2曲なのですが、いずれもヴィジュアル系。

6位にシド「冬のベンチ」がランクイン。タイトル通り、暖かい雰囲気の聴かせるポップナンバー。ただ、初動売上2万5千枚は、前作「いつか」の4万枚から大きくダウンしてしまいました。

最後、10位には、GACKT率いるバンドYELLOW FRIED CHICKENz「ALL MY LOVE」がランクイン。これが2作目となりますが、初動売上1万1千枚は、前作「THE END OF THE DAY」の1万7千枚からダウンしてしまいました。

そんな訳で、今週のシングルチャートは以上!アルバム&着うたチャートは、明日の予定です・・・多分。

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2012年1月 5日 (木)

王道シューゲイザー

Title:Shadow
Musician:Ringo Deathstarr

アメリカ出身の3人組ロックバンドRingo Deathstarr。ビートルズのドラマーと、「スター・ウォーズ」に出てくる兵器の名前からバンド名を命名したこのバンド。一番最初に知ったのは、「シューゲイザー・ディスク・ガイド」からでしたが、そのバンドの音を聴き、気になっていたのは、以前、ここでも紹介したコンピレーションアルバム「THE LIGHT SHINES INTO YOUR DREAM」で、「Every Time I Leave You」を聴いてからでした。

今回のアルバムは、来日記念のミニアルバムなのですが、はじめて彼らのアルバムを聴いて・・・いきなりはまってしまいました!!

1曲目のタイトル曲「Shadow」からして、マイヴラを彷彿とさせる、うねるようなギターノイズに、囁くような女性ボーカル。そこに重なる男性ボーカルのシャウト。静かな女性ボーカルと、暴力的なノイズにシャウトの対比が見事。まさに王道ともいえるシューゲイザーサウンドが、壺にはまりまくります。

もう1曲注目は、Coaltar Of The Deepersの「Dear Future」のカバー。日本語のままのカバーなのですが、日本語が一種の記号のように聴こえるので、違和感なし!こちらもフィードバックノイズが心地よい、王道シューゲイザーナンバーになっています。

そんな感じで、どの曲も基本的には、これでもかというほど鳴らしまくるフィードバックノイズと、女性ボーカルを上手く用いたポップでキュートなメロディーという、まさしくシューゲイザーの王道ともいうべき楽曲の連続。そういう意味では、新鮮さはないかもしれません。ただ、個人的には壺にはいりまくりの楽曲の連続。マイブラやジザメリが好きなら、無条件でお勧めです!!

評価:★★★★★


ほかに聴いたアルバム

National Ransom/Elvis Costello

1曲目「National Ransom」はポップなギターロックからはじまったのですが、それ以降は、しんみりと聴かせる曲が多かった最新作。ジャズ風の曲やカントリー風の曲もあり、全体的に、いわゆる「大人」な雰囲気を感じたアルバム。まさに「大人のポップアルバム」といった感じの1枚でした。

評価:★★★★

Elvis Costello 過去の作品
Momofuku(Elvis Costello&the Imposters)
Secret,Profane&Sugarcane

utada the best/UTADA

一応、洋楽名義なのですが、発売は日本国内のみの模様。宇多田ヒカルがアメリカで活動する時のUTADA名義でのベスト盤。アルバムわずか2枚でのベスト盤リリースとなり、宇多田ヒカル本人がTwitterで不買を呼びかけるなど、悪い意味で話題になってしまったベスト盤。確かに、アルバムを2枚しか出しておらず、かつ、未発表音源はないのだから、わざわざ買うまでもないアルバムかも。

ただ、UTADA名義の曲に関しては、確かにいい曲も多いのですが、変に海外進出を意識しすぎて、宇多田ヒカル名義の曲に比べると、ちょっと遊びの要素みたいなものが足りないように思います。やはり個人的には、宇多田ヒカル名義の作品の方が、名曲が多いような・・・。

評価:★★★

宇多田ヒカル 過去の作品
HEAT STATION
This Is The One(Utada)
Utada Hikaru SINGLE COLLECTION VOL.2

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2012年1月 4日 (水)

世界中でヒット??

Title:1969
Musician:由紀さおり&ピンク・マルティーニ

由紀さおりが、アメリカのジャズミュージシャン、ピンク・マルティーニと組んでリリースした新譜。アメリカのビルボードジャズチャートで1位を獲得したほか、iTunesの各種チャートで上位につけたことから、日本のマスメディアでは「世界中で大ヒット」という報道がなされ、話題となりました。

確かに、日本ではなく海外でもそれなりに売れたのは間違いないでしょう。ただ、ヒットしたか、ということについては、かなり眉唾物。確かにビルボードジャズチャートで1位を獲得しているものの、ビルボードの各種チャートの売上は、かなり微妙で、実際、総合チャートでは200位にもランクインしていません。

そもそも、Wikipediaの記述を見ればわかるとおり、海外では、ピンク・マルティーニのアルバムとして捉えられていて、彼ら自身、過去にはビルボードの総合チャートで30位を獲得したこともある人気ミュージシャン。そう考えると、このアルバム、由紀さおりが海外で売れた、というよりも、ピンク・マルティーニのアルバムだから売れた、という見方の方が正しいのではないでしょうか?

日本のマスメディアは、ともすれば、自分たちの知識の中で、知っている人が海外で少しでも名前が出ると大騒ぎするので、「海外でヒット」みたいな類の報道に関しては、かなり疑ってかかった方がいいかと思います。おそらく、売上的には、DIR EN GREYがアルバム「UROBOROS」で記録した、ビルボード総合チャート114位の方が、上だと思われるのですが、当時、日本のメディアでほとんど騒がれた記憶はありません。

ただし、売れたかどうか、という話とアルバムの出来がどうか、というのは全く別な話。由紀さおりがアメリカの人気ジャズミュージシャンと組んだということは、本来それだけでひとつのニュースだと思います。

それだけに、「歌謡曲とジャズの融合」みたいな路線を期待してこのアルバムを聴いたのですが・・・聴こえてきたのは、バリバリの歌謡曲でした。

まだ、昔懐かしい時代の音、ならおもしろかったものの、流れてきたのは完全に、様式化されてしまった歌謡曲。確かに、海外ではこの手の音もものめずらしいのかもしれませんが・・・あまりに様式化されたアレンジに、聴いていておもわずガクっと来てしまいました。

とはいえそれは前半の話。そもそも、なんだかんだいっても由紀さおりのボーカルは一級品なのは間違いありませんし、ピンク・マルティーニの奏でるハーモニーも、極上の一品。確かに、教科書的で、新鮮味みたいなものはありませんが、中盤から、「Puff,The Magic Dragon」「Is That All There Is?」のような、歌謡曲っぽくない曲も混じりはじめ、ポップスアルバムとしては、素直にその美しいメロディーと声を楽しめるアルバムになっていたと思います。

そういう意味では、ある種正統派な歌謡曲のアルバム。アルバムの作りこみ方としては、間違いなく一流の仕事だったと思います。ただ、良く出来すぎていて、遊びみたいな部分はなく、新鮮味が薄かったかも。まあ、逆に耳なじんだ音とメロディーは、普段、音楽を聴かないような40代50代あたりの年代層には受け入れられそうな感じもします。

「世界でヒット」の報道を受け、オリコンチャートでも順位を上げていますが、普段、CDを買わない人たちが手を伸ばしそうなアルバムで、そういう人たちをCD屋に向かわせたという意味では、大きな意義のあるアルバムかもしれません。特に、アルバムの新譜のリリースが少ない、年末年始から1月にかけて、ヒットを飛ばしそう・・・。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

studio vacation/DORIAN

昨年、「Our Favorite Things」や「TOYOTA ROCK FESTIVAL」で見て、いいな、と思ったDORIANの最新アルバム。リスナーの壺をついたのような、テクノサウンドがとても心地よかっただけに、アルバムも期待したのですが・・・ちょっと期待していたのとは違ったような。夏の海辺を思い出すような爽やかなサウンドは、ちょっと80年代テイスト。それはそれで、確かに、いい意味でのわかりやすさはあるものの、ライブで感じたような高揚感はなかったなぁ。悪いアルバムではないけれども、ちょっとサラッと流せ過ぎてしまう1枚に感じました。

評価:★★★

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2012年1月 3日 (火)

多彩なミュージシャンの曲たち

Title:ASA-CHANG&蒐集
Musician:ASA-CHANG

東京スカパラダイスオーケストラの元リーダーで、現在はASA-CHANG&巡礼などの活動の他、数々のミュージシャンにドラムまたはパーカッションなどで参加し、作曲、プロデュースなども手がけるASA-CHANG。その彼の作曲、プロデューサーなどで参加した楽曲をまとめたアルバムがリリースされました。

まず、参加しているミュージシャンの多彩さが印象的。広瀬香美に小泉今日子を手がけているかと思えば、暴力温泉芸者に、ムーンライダーズに。ベテランからアイドル、サブカル系のミュージシャンまで、様々なミュージシャンの曲が収録されています。

全体的に、アバンギャルドな雰囲気の曲が多い中、やはり耳に行くのがドラムスやパーカッション。特にパーカッションの音色は、まるで歌うような音色が印象的。例えばムーンライダーズの「恋人が眠ったあとに唄う歌」などは、まるでパーカッションが一緒に歌っているよう。パーカッションやドラムはあくまでも脇役ながらも、楽曲の中で強烈な個性を放っている曲が多いように想われます。

他には、小島麻由美の「ロックステディガール」や畠山美由紀withASA-CHANG&ブルーハッツの「小さな木の実」みたいに、迫力がありながら、どこか乾いた感じのするドラムスも印象的。ノイズミュージシャン、暴力温泉芸者の「黒の舟唄」も、ある種のインパクトを強く残す作品でした。

ただ、インパクトという意味では、最後を締める、広瀬香美の「ここに幸あり」もインパクトが大きかったですね。広瀬香美の、ある種「普通」のボーカルの後ろで、ドリルンベース風のリズムに、ノイズ、パーカッションの音が自由自在になっていて、どちらかというと、そちらが完全に主役。広瀬香美のボーカルが脇役になってしまっている異色のカバー。インパクトがあり、ついついじっくりと聴き入ってしまう作品でした。

そんないろいろなタイプの曲が多い中も、アルバムを通じては、しっかりとASA-CHANGとしての個性を感じられるから不思議。ドラマー/パーカッショニストとしても、プロデューサーとしても実力をいかんなく発揮し続けるASA-CHANG。これからも数々の名曲を世に送り出してくれそうです。

評価:★★★★★

ASA-CHANG 過去の作品
影の無い人(ASA-CHANG&巡礼)


ほかに聴いたアルバム

世界が見たい/踊ってばかりの国

期待の新人バンドの新譜。ちょっと怖い内容だったり、皮肉めいた内容だったりの歌詞も特徴的だし、ちょっと歌謡曲調のメロディーもそれなりに印象に残るのですが、全体的には、ちょっとメロにしても歌詞にしても、突き抜けるものがないのが残念。もう一皮むければ、かなり個性的でおもしろいバンドになると思うのですが・・・。

評価:★★★★

踊ってばかりの国 過去の作品
グッバイ、ガールフレンド

荒野より/中島みゆき

「夜会」で使用される曲も多く収録した中島みゆきの最新作。タイトル曲でもある「荒野より」は、キムタク主演のドラマ「南極大陸」主題歌だったのですが、ドラマと同じく、おもったほどヒットしませんでしたね・・・。ただ、アルバムの内容は、いい意味で安定しています。今回は、タイトルからイメージされるような、力強さを感じる曲が多かったような印象が。

評価:★★★★

中島みゆき 過去の作品
DRAMA!
真夜中の動物園

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2012年1月 2日 (月)

ぶっといソウルサウンドが心地よい

Title:GOT TO GET BACK!
Musician:THE BO-KEYS

正月2日、新年一発目のアルバムレビューはTHE BO-KEYSです!・・・・・・といっても、彼らが一発目なのは、特に意味はありません(^^;;

スタックス・レコーズというレコードレーベルがあります。アメリカはメンフィス本拠にしているレーベルで、特に60年代から70年代にかけて、数々のソウルミュージシャンたちを世に送り出した、サザン・ソウルの代表的なレコードレーベルです。

そのスタックス・レコーズのミュージシャンたちのバック・バンドをつとめたのがバーケイズ。その残党が、21世紀にふたたび立ち上げたバンドが、彼ら、THE BO-KEYSだそうです。

最近は、例えば昨年、R.Kellyが発売した「Love Letter」もそうでしたし、今年、CDが大ヒットしたADELEといい、昔ながらもソウルミュージックの影響を感じさせるような楽曲が多くリリースされています。ソウルミュージックに関しては、リバイバル的な方向性を感じさせます。

ただ、彼らに関しては、リバイバルではなく、ある意味、本家本元。図太いホーンの音色も心地よい「Hi Roller」や、「ガッタガッタ」のボーカルが、ある意味壺をつく「Got To Get Back(To My Baby)」などの序盤から、期待通りの王道路線。

もっとも、王道路線といっても、一方では、ブルージーなギターを聴かせる「I'm Going Home」をはじめ、全体的にロックやファンクの要素も強く、いい意味で、ロックリスナーにとっても聴きやすい作品になっていたと思います。

ただ、聴きやすく、素直に楽しめる一方で、意外性みたいなものにちょっと欠けたような気もします。ある意味、ストレートすぎる感じで・・・。とはいえ、そのファンキーなサウンドを素直に楽しめるアルバムだったと思います。聴いていて、とにかく心地よい1枚でした。

評価:★★★★


ほかに聴いたアルバム

GREATEST HITS-THE ULTIMATE COLLECTION/BON JOVI

BON JOVIの2枚組ベストアルバム。「Livin' On A Prayer」からして、アルバムを聴いていて、思わず声を張り上げて歌ってしまうそうな、ポピュラリティーに関しては、文字通り、即効性抜群。ただ、さすがに、ベタベタに盛り上げる楽曲の連続は、途中からだれてくるのですが・・・。

評価:★★★★

BON JOVI 過去の作品
Lost Highway
THE CIRCLE

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2012年1月 1日 (日)

謹賀新年

あけましておめでとうございます。今年も、当サイトをよろしくお願いします。

年末は例のごとく紅白を見ていました。

震災の影響か、微妙に寒い演出や、くだらないお笑いタレントの出演とかもなく、そういう意味では、非常に落ち着いてみていられました。「東北がんばれ」を前面に押し出したような演出は、年末のNHKですし、仕方ないのかなぁ、と思いつつ、猪苗代湖ズの「まだ終わっていないんです」というMCが、一番印象に残ったように思います。

歌手では、やはりゲストのLady Gagaが素晴らしかったです。特に「You and I」を、一部、歌詞を変えて歌った内容には、おもわずジーンと来てしまいました。また、ユーミンの「春よ、来い」もよかったです。変に歌詞を大きく改変することなく歌いながらも、今の日本のシチュエーションにピッタリ来るような内容に、こちらも胸がジーンと来てしまいました。

今年は、いい1年になりますように!あと、素晴らしい音楽が、たくさんヒットするといいですね!!

そんな訳で、年が明けてしまいましたが、2011年最後のアルバムチャートレビューからスタートです。

今週のアルバムチャート
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/

2011年最後のアルバムチャートは、ベスト盤が4枚ずらり。

まず1位はFUNKY MONKEY BABYS「ファンキーモンキーベイビーズ4」。例のごとく、ジャケ写はDJケミカルの顔写真なのですが、上記は通常盤。初回盤では、子どもの頃の写真が使われています。

初動売上は10万9千枚。前作「ファンキーモンキーベイビーズ3」の初動8万枚を上回っています。いまだに人気が上り調子なのがちょっとビックリなのですが・・・。

そして2位以下は、4作、同一ミュージシャンによるベスト盤が並んでいます。それは、ケツメイシの4枚同時リリースのベスト盤。曲のイメージにより「ケツの嵐~春BEST~」「ケツの嵐~夏BEST~」「ケツの嵐~秋BEST~」「ケツの嵐~冬BEST~」にわけられ、2位「春」3位「冬」4位「夏」5位「秋」の順番でした。「春」が一番だったのは、やはり「さくら」が収録されている影響でしょうか?こちらだけ初動売上5万3千枚と頭ひとつ出ており、他はすべて初動売上5万枚でした。

ただ、初動売上はベスト盤にも関わらず、前作「ケツノポリス7」の8万7千枚からダウン。本来、固定ファンではなく、浮動層を取り込むべきベスト盤で、4作同時リリースというのは、ファンではない人にとっては、どれを買っていいかわからず、敬遠する結果になったのでは?4作同時ベスト10入りというのは、インパクトこそありましたが、戦略的には失敗では??

続いて初登場は・・・7位に「化物語音楽全集 Songs&Soundtracks」がランクイン。アニメ「化物語」のサントラ盤です。

9位には、人気声優田村ゆかり「春待ちソレイユ」が入ってきています。初動売上2万1千枚は、前作「シトロンの雨」の2万枚から、若干のアップとなりました。

最後、10位には、「言葉にできない~小田和正ベストカバーズ」がランクインです。タイトル通り、小田和正の名曲を、数々のミュージシャンがカバーしたアルバム。マッキーや鈴木雅之、スタレビなどのベテラン勢から、JUJUのような若手まで、様々なミュージシャンによるカバーが楽しめます。

そんな訳で、今年最初の更新は以上!それではあらためて、今年もよろしくお願いします~m(_ _)m

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