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2011年12月12日 (月)

やはりまずはブライアン版を聴いてから?

Title:SMILE
Musician:THE BEACH BOYS

世界で一番有名な未発表アルバムとも言われるTHE BEACH BOYSの「SMILE」。もともと1967年に完成する予定だったそうですが、完成が伸びに伸び、ついに未完成に終わってしまった作品。もし、完成していたら、THE BEATLESの「Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band」をしのぐアルバムになっていた・・・なんてことを話す方もいるほどです。

結局、アルバムの販売がお蔵入りになった後、2004年には、ボーカル、ブライアン・ウィルソン名義での「SMILE」が発売されました。そしてこのたび、THE BEACH BOYS版の「SMILE」がついに発売になりました!!

・・・なんてあおっていても、実際は、当時、完成した断片を張り合わせたようなデモ音源集。雑誌やレビューサイトなどでは、「ブライアン・ウィルソン版を聴いた人限定」という書き方もされていました。で、実は私、ブライアン・ウィルソンの「SMILE」は未聴なのですが、それでも、個人的に「PET SOUNDS」にはまって、THE BEACH BOYSのアルバムもいろいろ聴いているだけに十分楽しめるよね、と思って、アルバムを聴いたのですが・・・

うーん、予想以上に未完成だ(^^;;

ま、どの程度「未完成」なのかは、人によってそれぞれだと思うのですが、一言言えるのは、誰が聴いてもデモ音源とわかる程度の完成度ということ。そういう意味で、間違いなくマニア向けの作品だと思います。

とはいえ、重厚な美しいコーラスラインやメロディーの魅力は存分に伝わってきますし、いろいろな音が重ねながら、全体像としてトゥー・マッチにならず、ひとつひとつの音が輝いている曲たちには、ブライアンの才能を存分に感じることが出来ます。

そうはいっても、マニア以外には、ちょっと薦めにくいアルバムかも。すいません、ブライアン版「SMILE」を聴いて、出直してきます・・・。

評価:★★★


ほかに聴いたアルバム

The Union/Elton John&Leon Russell

「僕の歌は君の歌」「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」などで日本でも知名度の高いイギリスのシンガーソングライター、エルトン・ジョンと、カーペンターズがカバーした「スーパースター」などで知られる、アメリカのシンガーソングライター、レオン・ラッセルとのコラボアルバム。基本的にピアノをベースに聴かせる作品が多く、全体的に派手さはないものの、美しく、印象深いメロディーラインを書いてくるのはさすが。じっくり聴き込みたい大人のポップスアルバム。

評価:★★★★

Rock Dust Light Star/Jamiroquai

日本でも一世を風靡した、イギリスのロックバンド、Jamiroquaiの5年ぶりとなる新作。なんだかんだいっても、オリコンチャートではまだベスト10入りを果たしていて、高い人気を感じさせます。楽曲も、ファンキーなディスコチューンは相変わらずで、決して悪くはありません。ただ、全盛期の頃の、誰も真似できないような独特の音とリズムを作り上げていた頃の作品に比べると、かなり平凡・・・というよりも、「よく出来た、普通のロックアルバム」になってしまっています。マンネリ、というよりも、中盤以降、音が完全に「普通のバンドサウンド」になってしまっている感じ。序盤は悪くないと思うのですが・・・。

評価:★★★

DAVID FOSTER Presents Love,Again/DAVID FOSTER

数多くのヒットソングを生み出した、カナダのプロデューサー、デイヴィット・フォスターのラブ・バラード集。Whitney Houstonの「I'll Always Love You」やCeline Dionの「Beacuse You Loved Me」など、おなじみの曲が並んでいます。ある意味、有名どころをそろえた選曲といい、部屋のBGM向けの普段、洋楽を聴かない人向けのベストといった感じ。

評価:★★★★

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