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2011年11月19日 (土)

安定感ある新作

Title:musium
Musician:スキマスイッチ

musium

活動休止を経てリリースされた前作「ナユタとフカシギ」は、彼らがグッと成長し、ミュージシャンとして一回りも二回りも大きくなって帰ってきた、そう感じさせる傑作でした。

そして、そこから2年を経てリリースした最新アルバム。一言で言えば、安心感のあるアルバムでした。

新たなスキマスイッチ、というよりも、いつものスキマスイッチとなった今回のアルバム。ストリングスを取り入れた「時間の止め方」こそ、スケール感のある楽曲でスタートするのですが、その後は、いつもの等身大の彼ら。ふるさとを歌った「センチメンタルホームタウン」は、彼ららしい爽やかなナンバーですし、「晴れときどき曇」なども、まさに彼らの王道といった感じのナンバー。

途中、ファンキーな「スモーキンレイニーブルー」あたり、彼らのロックな側面を感じさせますし、「ソングライアー」もアルバムの中でちょうどよいインパクトに。ちょっとミスチルっぽいのはご愛嬌ですが(^^;;

個人的に壺なのが「アイスクロームシンドローム」。意味は、「告白したいけど出来ずにいつもアイスクリームを溶かしてしまう『アイスクリーム溶かし症候群』」だそうで、おそらく彼らの造語だと思います(^^;;要するに、何でも話せるような女友だちを好きになったけど、告白できないでいるという状況で、ネタ的には完全にKANの「言えずのI LOVE YOU」や、平井堅の「even if...」と同じ。まあ、個人的に、壺なんですよ、この手の歌詞は(笑)。アップテンポなメロディーが、逆に切なさをひきたてています。

そんな訳で、いつも通りといった感じの曲が並んでいるのですが、悪い意味でもいつも通り。安定感があって安心して聴けるのですが、予想通りすぎる内容になってしまっています。

彼らもメジャーデビューから8年を経て、中堅どころになってきたのですが、それだけに、リスナーの壺をしっかり押さえる曲が出来てきているのでしょう。それだけに、曲の出来は安定している反面、意外な展開に驚いたり、突き抜けた傑作が少なくなってきているのが残念。このまま「大いなるマンネリ」路線も悪くはないと思うし、ファンとしては安心できるのでしょうが、個人的には、もう一花、傑作を聴かせてほしいところ。次回作、あらたな一歩に期待したいところです。

評価:★★★★

スキマスイッチ 過去の作品
ARENA TOUR'07 "W-ARENA"
ナユタとフカシギ
TOUR2010 "LAGRANGIAN POINT"


ほかに聴いたアルバム

New Season/Spangle Call Lilli Line

New Season

前半は新曲4曲、後半は、相対性理論の永井聖一、やけのはら、石橋英子によるリミックス3曲が収録。前半の新曲は、シューゲイザー風のノイジーなギターが心地よい、爽快なギターロック。昔のスーパーカーあたりを彷彿とさせる音はちょっと懐かしさを感じさせます。そういえば、最近、この手の音を出すバンドって、いなくなったなぁ・・・。目新しさはないものの、個人的には壺な音。後半は、石橋英子のポストロック風リミックスが、Spangle Call Lilli Lineというバンドの広がりを感じさせて、なかなかおもしろかったです。ただ、全体的に、目新しさが薄いのは残念。

評価:★★★★

Spangle Call Lilli Line 過去の作品
VIEW
forest at the head of a river

残響リファレンス/ONE OK ROCK

残響リファレンス

個人的には、今度のロックシーンを、ヒットチャートの中心から切り開いていってくれそうな、ロックバンドということで期待しているONE OK ROCKの新作。本格的なオルタナ系のヘヴィーロックを奏でながらも、J-POPに通じるようなポップなメロディーセンスは相変わらず。しっかりと外を向いて音楽を奏でているだけに、ポピュラリティーもしっかりと備え付けられています。ジャニーズ系の・・・というよりも、完全に元ジャニーズがボーカルなだけに、アイドル性も十分。アイドル系に席巻されてしまったヒットシーンを覆してくれるんじゃないか!とすら期待してしまいバンドです。

・・・・・・ただ、前作から感じる、シングル単位では文句ないのですが、アルバム全体では飽きてしまうというパターンは相変わらず。やはり楽曲のバリエーションが少々乏しくて、その乏しいバリエーションを補えるだけの演奏能力は残念ながら不足している、ということなのかなぁ。そこを乗り越えれば、ミスチルクラスの大物になってくれそうな予感もあるのですが。

評価:★★★

ONE OK ROCK 過去の作品
Nicheシンドローム

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