ハナレグミの様々な顔が見れます。
Title:オアシス
Musician:ハナレグミ
ハナレグミ約2年ぶりとなるニューアルバム。昨年秋に、プライベート・スタジオを立ち上げたそうで、そのプライベート・スタジオで録音した、はじめてのアルバムということになります。
気のあった仲間たちと作られた・・・というだけあって、ロック・ステディー風の「Crazy Love」に、ラテン風のリズムが軽快な、表題曲「オアシス」と、とにかく楽しげでアップテンポなナンバーが並んでいます。
・・・と思ったら、続く「Spark」からは、アコースティックに聴かせるナンバーに突入と、一気に雰囲気がかわりますし、かと思えば「ごっつあんです~今夜はジュワイ欲中毒~」「か!た!!かたち!!!」は言葉遊びがユニークな、ファンクナンバーで再び雰囲気が変わります。
しかし、さらに終盤、再びアコギで聴かせるナンバーに。特に、死を通じて、人間の内面を描いた「天国さん」の歌詞は、まじで泣けます!最後の「ちきしょー」もしんみりと締めくくり、静かにアルバムは終わります。
静かな曲で聴かせる曲をメインに据えながら、ユニークでファンキーな曲や、にぎやかな曲も要所要所をしめており、バラエティーの富んだ内容になっています。ただ、全体的には、やはり心に染みるようなポップスナンバーが多く、しんみりと聴かせるアルバムになっているなぁ、という印象を受けました。
プライベート・スタジオで気のあった仲間たちと・・・という意味で、いい意味で肩の力も抜けたアルバムというのは、いままでと一緒。一方で、それにも関わらず、悪い意味で内向きになっていないのは、ハナレグミ永積タカシ自身が持っている、ポップスセンスのバランスの良さがあってのことなのかな?いい意味で、相変わらずの安定感を持った傑作でした。
評価:★★★★★
ハナレグミ 過去の作品
あいのわ
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