イタタタタ・・・
Title:僕たちの未来
Musician:柴田淳
やばい!!このアルバムはやばいです!
いや、若者言葉で「すごい」ってことじゃなくて。確かに、すごいアルバムではあるのですが
切なすぎるんです、今回のアルバム・・・(T T)
1曲目「この世の果て」からして、いきなり
「空の雲はあてなく漂って
風は鳥と共に歌い
窓の外は自由に満ち溢れてて
優しかったはずのあなたが私を
今日は傷つけるなんて
信じた私が馬鹿だと泣いては
笑った」
(「この世の果て」より 作詞 柴田淳)
ですよ!なんというか、風景描写と、失恋を描く心象描写の対比が切なすぎます・・・。
インタビューによると、実の母が絶句したという「願い」も強烈。35歳になった彼女のリアリティーがそのまま描かれた歌詞は、35歳という世代に直撃するような心理なのではないでしょうか。男性と女性という大きな差はあれど、心に突き刺さります。いや、逆に男性だからこそ突き刺さる部分もあるのかも。
こんなリアルな女性心理を歌い上げる彼女の声も、切なく、痛さがヒシヒシと伝わるようなボーカル。お得意の失恋ソングが多いのですが、今回はいつになく痛さとリアリティーが増しているように感じます。
メロディーも歌謡曲風で哀愁たっぷりの曲も多く、特に典型的だったのが「ハーブティー」。これでもかという哀愁たっぷりの泣きのメロディーが胸に突き刺さります。他にも、切なくなるメロディーの曲が、歌詞の痛さを一層引き立てています。
今回はユーモアなお遊び曲もなく、彼女の本気度が増したように感じられるアルバム。柴田淳らしさが、より強く前に出ている作品は、痛々しさ満載!シバジュンのアルバムとしても最高傑作レベルですし、先日に引き続き、年間ベストレベルの傑作でした!女性陣は、心に染み入りながら、男性陣は、その突き刺さる歌詞を覚悟して聴くべし。
評価:★★★★★
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